先従隗始・温故知新

はてダからの引っ越し(http://d.hatena.ne.jpのURLからここへ自動転送されます)。元サイト:アニメイレコムhttp://kasumin7.web.fc2.com/ire/

クエン酸と酢酸をうまくつかって、スポーツ後の疲労回復、脱水がらみの血栓防止


基本は
純リンゴ酢などフルーティなの30cc:クエン酸を角砂糖の2/3程度:クエン酸Naをクエン酸の6割程度
をコップで水割りにして180cc以上ぐらいにして飲む。
よくマドラーで溶かし込まないと濃淡や細粒が残り、虫歯より激しく歯を溶かすので注意。(う蝕、酸蝕)


飲んだ後は必ずすぐに真水でうがい、口に含み続けて、中和。
できれば唾液の再石灰化作用を誘発するためノンシュガーガムをかんで、唾液と甘みをよく歯の隅々スキマまで行き渡らせる。


ずっとクエン酸クエン酸だけで飲んでいたけど、これはPH的に歯にまずいとわかったので
アルカリ性であるクエン酸Naも購入…これは食品添加物でも「PH調整剤(アルカリ化)」および酸味を和らげる目的で使われている。
巷では重曹…炭酸水素Naを使う人が多いようだけど、クエン酸Naのほうがずっと手軽です。
きちんと混ぜて飲むと、まさに甘くないVAAMウォーターの味がw


前のエントリー
VAAMウォーターだけでは養分がないので、あとでバテバテになる
http://d.hatena.ne.jp/geasszero/20130720/1374238326


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方々で聞いて回って情報収集。

質問:
アミノバイタルウォーター(ヴァームウォーター2000&2000)は、クエン酸クエン酸Naで中和し緩衝液となっているようですが、

それなら中和しないで、残留するクエン酸の量だけを最初から添加してもよさそうですが、しないのはなぜでしょうか。

クエン酸としての効果はクエン酸Naと中和すれば失われませんか?
クエン酸10g+クエン酸Na10gは、20gぶんのクエン酸効果にはなりませんよね。むしろ中和でクエン酸1gぶんしか効果がない、となりませんか?

緩衝液にするとすっぱくないけど、すっぱいぶんしか効果がないのでは?




返答:
スポーツドリンクにクエン酸を配合する場合、クエン酸のダイエット効果を目的とする場合が多いです。
ダイエット効果とは、体内でエネルギーを作る作用に働きかけて、効率よく糖分や脂肪を燃やすということです。
これは酸っぱさとは関係なく、クエン酸Naでも効果があるようです。

もう一つの目的として、味の調整があります。
クエン酸はご存知のとおり、酸味料として使用されております。一方クエン酸Naは塩に近い味です。
市販のスポーツドリンクでは味は重要ですので、メーカー様ごとのノウハウやこだわりによって、量と味のバランスが取ってあると思います。
また、わざわざクエン酸クエン酸Naを両方配合し、緩衝液にしている理由は、体内での吸収をスムーズにして、体にやさしくするためと考えます。

その他にクエン酸の効果として、食品の保存性を上げる効果があります。
クエン酸は酸性の物質です。食品のpHを下げて(=酸性にして)、雑菌の繁殖を抑えます。
この効果は酸っぱいほど強くなり、中和により失われてしまします。
九州化工株式会社


>スポーツドリンクでクエン酸よりクエン酸Naの添加量が少ないのは、ほかにも塩基のMgやKやCaなどが入っているからか?
要は、歯を酸蝕させないで、クエン酸はしっかり摂取したいという
スポーツドリンク的な発想です。

また、クエン酸Naは酸味というより、旨み成分となりますので
添加量を増やすほど爽快感が無くなります
同様にクエン酸も増やせば増やすほど酸味が増すため
えぐみが出ますので、飲みにくくなるため
添加量はお客様の飲み心地によりお決め頂くことが適当かと存じます
栗本薬品工業株式会社




アミノバイタル」ウォーターにクエン酸Naは使用しておりませんが、
クエン酸Caを使用しております。

この製品にはクエン酸を使用しておりますが、クエン酸はそのままですと
製品の安定性に影響を及ぼす可能性があるため、
クエン酸Caでコーティングして安定に保つ目的で使用しております。

以上、ご参考にしていただけますと幸いです。

今後とも弊社製品をご愛用いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
味の素(株)お客様相談センター




「ヴァームウォーター2000&2000」について
 関連部署に確認をいたしましたところ、当製品は、アミノ酸電解質
水分・クエン酸をおいしく摂取していただくため、クエン酸及びクエン酸Na
にて酸味を付与しているとのことでございます。

 また、当製品はpHが4.0未満で設計された酸性飲料ですので、クエン酸
及びクエン酸Na由来のクエン酸は製品液中ではクエン酸イオンまたは
クエン酸の状態となっていると考えられます。

 製品液中のクエン酸量を定量し、2000mg/本で含まれていることを確認
しております。
 pHが中和されることでクエン酸としての効果にどのような影響があるか
については判りかねますが、クエン酸が体内に摂取された場合、体液により
同様の事が起こると想定されますので、クエン酸としての状態としては
pHが中和された場合でも違いは無いものと考えられます。


 「ヴァームウォーター」のpHについてですが、先日ご案内いたしました、
「ヴァームウォーター2000&2000」同様、pHが4.0未満で設計された
酸性飲料です。
株式会社 明治 お客様相談センター


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知恵袋
中和するのと、pHを7にするのとは異なります。
炭酸ナトリウムのように、弱酸と強塩基の塩は、中和によって生成させることができますが、アルカリ性を示します。
高校化学で中和の反応式から原料の比率を求める方法は説明するまでもないでしょう。
よって以下では、pHが7になる比率を求めます。


水溶液中に存在する化合物およびイオンの濃度を考えます。以下、便宜上、クエン酸をAH3とします。
クエン酸:[AH3]
クエン酸三ナトリウム:[A^3-]
クエン酸は3価の酸なので、三段階の電離があります。
[AH3] ? [AH2^-] + [H+]
[AH2^-] ? [AH^2-] + [H+]
[AH^2-] ? [A^3-] + [H+]


よって、
[AH2^-], [AH^2-]
の濃度も考えなければなりません。


酸解離度定数(酸の電離のしやすさ)の式より、
Ka1 = [AH2^-][H+]/[AH3]
Ka2 = [AH^2-][H+]/[AH2^-]
Ka3 = [A^3-][H+]/[AH^2-]...(1)


それぞれの電離の酸解離度定数は、
http://ja.wikipedia.org/wiki/クエン酸
より、
Ka1 = 10^(-3.09)
Ka2 = 10^(-4.75)
Ka3 = 10^(-6.41)...(2)


pHは7.0なので、
[H+] = 10^(-7.0)...(3)


(1)に(2),(3)を代入、変形すると、
[AH3] = 10^(-3.91)[AH2^-]
[AH2^-] = 10^(-2.25)[AH^2-]
[AH^2-] = 10^(-0.59)[A^3-]


さらに、
[AH3]:[AH2^-]:[AH^2-]:[A^3-]
=10^(-6.75):10^(-2.84):10^(-0.59):1
=1.78×10^(-7) : 1.45×10^(-3) : 0.257 : 1


[AH3]と[AH2^-]は無視できるほどしか存在せず、ほとんど[AH^2-]や[A^3-]であることがわかります。
ここで、クエン酸およびクエン酸イオン[A]の全体を1とすると、ナトリウムイオンの割合は、
{1.45×10^(-3)+2×0.257+3×1}÷{1.78×10^(-7)+1.45×10^(-3)+0.257+1}
=2.79
全てがクエン酸三ナトリウムだとすると3になるはずなので、
クエン酸およびクエン酸塩全体のうちクエン酸三ナトリウムの割合は
2.79/3×100=93.0(%)
従って、クエン酸クエン酸三ナトリウムの比率は、
7.0 : 93.0
これは物質量なので、式量を掛けて重量にします。水和物に気をつけてください。
クエン酸:192(無水物)、210(1水和物)
クエン酸三ナトリウム:258(無水物)、294(2水和物)
それぞれ無水物、2水和物とすると、
7.0×192 : 93.0×294
= 1 : 20.3...答


クエン酸三ナトリウムが入っているので、ナトリウムの摂取量に気をつけてください。
この比率では、クエン酸:食塩を約1:4の重量比で入れたのと同等になります。


> 水溶液において完全に中性になった場合、クエン酸さんはどこにどう存在なさっているんでしょうか。
pH7付近では、ほとんどがクエン酸イオンA^3-、クエン酸水素イオンAH^2-として存在しています。


> 水溶液がクエン酸100%でもクエン酸Naが混じってても、飲むときにクエン酸として摂取する量には変わりがないという話は聞きましたがよく理解していません。
細胞に取り込まれるときに、クエン酸クエン酸イオンになっている必要があります。
pHが低いと、クエン酸AH3の割合が多くなり、吸収される度合いが変わることになります。
しかし、体液のpHでは、クエン酸の多くがイオンになっているため、大きな問題は生じないと思います。


> クエン酸Naの代わりに重曹を混ぜたときには泡が出るけど、それもクエン酸が減ったりはしてないと言いますが理解できていません…
重曹NaHCO3は、酸を加えると分解して、二酸化炭素を生じます。
AH3 + NaHCO3 → AH2Na + H2O + CO2↑
一方クエン酸クエン酸イオンAH2-として残るので、働きはなくなりません。


> また、PH7のクエン酸クエン酸Na溶液に、お酢を加えてしまうとやはり弱酸性に傾きますよね?
> そのぶんクエン酸Naを増やすことが必要と言うことに。
大量に加えればそうなのですが、弱酸がその塩との水溶液になっている場合、緩衝液と言って、少量の酸やアルカリを加えてもpHがほとんど変化しません。


> あくまでポカリが弱酸性でも、摂取後に体内で化合するとアルカリ性だけが残るというのは、配合されてる各ミネラル分の作用でそうなるよう計算してある、ということでよろしいんでしょうか。
> つまりクエン酸クエン酸Naとお酢だけのドリンクを作ってそれが弱酸性でも、体内がアルカリ性になるプロセスにはならないと言うことでしょうか。
酸性食品アルカリ性食品を化学でとらえるのは無理があると思います。
まず、酸が「化合」してアルカリになるというのは化学的におかしな話です。
Na, K等のアルカリ金属やMg, Ca等のアルカリ土類金属は、熱して灰にすればアルカリ性の炭酸塩等になるかもしれませんが、生体内では熱して灰にする訳ではありません。
弱酸性のものならば、アルカリ金属アルカリ土類金属に見合うだけの乳酸なりクエン酸が含まれている訳ですから、それらの逃げ場がない限り、アルカリ性になることはありません。
また、体液は少量の酸やアルカリを加えてもpHが変わらない緩衝液であることで、生命活動を維持しています。
pHがアルカリ性になれば良いというものではありません。


お酢クエン酸の常飲で歯が溶けて酸蝕に…
でもクエン酸の酸っぱい奴よりさらにコーラの方が強い酸性…

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1135606221
炭酸水になってますから、それだけでpHが3くらいまで下がると思います。


http://www.geocities.jp/dentopia21/erosion.html
しのざき歯科医院
身近な酸蝕症の例

・毎晩勉強に頑張る余り、コーラをチビチビ飲みながらの長時間勉強する受験生。
 (もちろん砂糖入りコーヒーをチビチビ飲んでの虫歯の場合もあります。)
・ビタミンCは健康によいと、お母さんがレモンをかじらせる乳幼児。
・健康志向で、柑橘類を多く摂取したりする人やビタミンCなどのサプリメント愛飲者。
・「飲泉」と言って、酸性の温泉の湯を飲むことで酸蝕症を起こしたります。
・やはり健康志向で各種の酢を飲んだり、リポビタンAなどの滋養強壮剤をガンガン飲んだりする人。
・食事の欧米化で、ワインやコーラを毎日愛飲する人。
・オーラルケアとして各種うがい薬(マウスリンス)を毎日多回数使用する人。


http://blog.livedoor.jp/shimada_dental/archives/51344016.html
島田歯科医院ぶろぐ
デンタルリンス(洗口剤)には、いろいろありますが、おすすめは、このシステマ デンタルリンスのノンアルコ−ルタイプです。
他のデンタルリンスの中には、刺激や爽快感をだすために、酸性になっているものがあります。
酸性のデンタルリンスを使いすぎて、酸蝕症(酸で表面が溶ける)という報告がありましたので、気をつけてください。