先従隗始・温故知新

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ヘリウム事故、アイドルが一気に吸引し、肺の組織が破裂

肺の移植手術でも
大人から摘出した肺が子供のサイズと合わず、サイズの微調整を繰り返す。


1気圧=約100kpa
1mmHG=約0.1kpa
つまり100mHGで0.1気圧ほど。
80mmHGは正常域の最低血圧に等しい。

http://www.med.teikyo-u.ac.jp/~dangan/DATABANK/altitude/dysbarism.htm
実験的には肺胞の破裂は肺胞内圧が80mmHgを越えると起こると言われている。


2chだのツイッターだので、アホの低学歴な大人や、学生風情が、適当な自作風説を吹聴していたが
こうした科学的や医学的な話は、プロですら見誤ることもあるのだから、情報リテラシースキルが試される。

The 2nd

やっぱりヘリウムが原因じゃなかった


急速に気化する圧縮ガスが
急激に膨張し肺胞を破裂させ


空気が血管にどんどん入り脳空気塞栓


一気に吸わないと変声にならないというんで頑張りすぎたな


http://www.yomiuri.co.jp/national/20150608-OYT1T50135.html
ヘリウム事故、アイドル一気吸引し肺の組織破裂


 ガスを一気に吸い込み、肺の組織が破裂したことが原因と推定。テレビ朝日に当時の映像による検証を求めるとともに、子どもがガス入りスプレー缶を使う危険性を広く知らせる必要があるとしている。

 今回のまとめやテレビ朝日の発表によると、少女は、玩具として販売されているヘリウムガス入りのスプレー缶を吸い、声が変わるゲームに参加。缶を4秒ほど吸った直後に倒れた。缶には「大人用」との表示があったが、スタッフは見落としていたという。


5本のボンベのウチ、当たりがいっぽんだけのハンカチ落としゲームだったので
そもそもヘリウムガスかどうかも不明という話。
エアガスボンベは正規の規格品ではなかった可能性も指摘され、かなり高圧だったかも。

http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1502/04/news159.html
収録ではメンバー26人が5人1組を作り、5本中1本だけヘリウムガスが抜かれていない缶を5人で吸い、ランダムで1人だけがヘリウムで声が変わってしまうというゲームを行っていた。
ゲームの性質上、5人のうちヘリウムガスを吸ったのが倒れた女性だったかどうかは現場は把握できなかったそうだ。


こちらは小児学会の所見。
けっこう間一髪の高度救命措置やね…半身不随という地獄からの生還。

https://www.jpeds.or.jp/modules/injuryalert/index.php?did=64


発生時の詳しい様子と経緯
やり直しのゲームのとき、事故が発生した。本人はテーブルに置かれたヘリウムガス入りスプレー缶を右手に持ち、左手で鼻をつまみ、司会者の合図で口にくわえて吸引した。4秒ほどして缶を口から離した直後から右手を震わせ始め、約5 秒後に後方へ卒倒した。受け身は取れずに後頭部を強打し、全身性強直性間代性けいれんを起こした。速やかに救急要請された。


治療経過と予後
救急隊の覚知は18 時8 分、現場到着は18 時16 分、当院到着は18 時42 分であった。救急隊が接触した時は軽度の意識障害(日本昏睡尺度Japan Coma Scale(JCS)で20)と低酸素血症(SpO2:89%)を認め、酸素投与を受けながら搬送された。 患児に基礎疾患はなく、家族歴にも特に問題はない。 当院搬送時には四肢の硬直が強く、ジアゼパムの投与を受け頓挫した。頭部CT 写真には異常所見を認めなかったが、胸部CT 写真で広範囲の皮下・縦隔気腫と気胸を認めた。意識障害(E1V2M4/JCS200)が遷延するためICU に入室した。入院翌日も意識障害は続き、左半身に優位のけいれんを認めた。頭部MRI 写真と髄液検査では問題となる所見はなく、発作時脳波で右後頭部に棘徐波を認めた。てんかん性疾患を考えミダゾラム、フェニトイン、レべチラセタムを開始した。入院2 日目には脳波異常は改善した。以後病的反射は消失し、意識状態の改善が徐々にみられた。 入院6 日目に再度けいれんし、頭部MRI 写真を再検したところ、皮質・皮質下優位に多発性の拡散低下があり、頭部CT 写真でも同部位の低吸収域が認められた。入院後は、脳炎・脳症、代謝性疾患、てんかん性疾患、内分泌疾患、感染症などの検索を行ったが有意な所見はなく、臨床経過から空気塞栓症の可能性があると判断し、転院した。高圧酸素療法を施行し、左半身の麻痺の改善傾向、自然開眼するなどの臨床所見の改善を認めたため、ヘリウムガス吸引をきっかけとした脳空気塞栓症として、他院で治療的診断された。 2015 年2 月5 日現在、追加の高圧酸素療法を行っているが、高次脳機能障害を残す可能性があると判断されており、早期のリハビリ介入が検討されている。


患者。
http://ameblo.jp/3bjr/theme3-10085829147.html