先従隗始・温故知新

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すき焼きを久々に作ってみたけれど…


すごい幼少の頃の「懐かしさ」そのままなんだけど


やっぱ古い料理だなとも痛感。古文書からの再現料理みたいだ。
そもそもが明治維新後に食肉流通が徐々に広まって生まれた試行錯誤の料理の一つ。
歴史は浅い割に、年数としてはレガシーである。


おせちなんだよな…みんなで突っつくにはいいけど、ことさらうんめえっ!ってほどじゃない。
戦後、祖父母やパパママが、たまのごちそうといってふるまってくれた味。
まだ国産肉ばっかりで、つまんない肉でもやたら高くて、今のような「安くても贅沢」なんて不可能だった時代の。


やはり、現代に様々に工夫しつくされた吉野家系の牛丼、豚丼にはかなわんわ。ジャンクフードの逆転現象。
吉野家は、80年代にとことんコストダウンしすぎて安っぽい味になりすぎて倒産したので
かなり汁のレシピや、玉ねぎと肉の煮付け方は、工夫を重ねてるから。


すき焼きの汁って、ただ水、本みりん、しょうゆの1:1:1に、砂糖だけ(水100mlにつき30g)じゃんか。
甘露煮と同じで、味わいは足りないよな…
これに果物酢(純リンゴ酢とかワインビネガーとか)とコンソメとめんつゆを加えて、牛丼の味付けにしたくなった。
さらにブラックペッパーやガーリックやワサビやゆずこしょう…もバリエーションとしては良い。


伝統的なすき焼きだと、春菊もネギもドロドロになって子どもにとっては悪魔のような仕上がりになるし
春菊は苦味も出てしまって最悪。


ネギと春菊はだから、ネギと肉を炒めて、ネギはとり出す。
デジル=出汁(出てくるシルというニュアンス)
だけで春菊がゆがけなかったら、水醤油みりんの汁を加える。
春菊は、根っこ30秒、葉っぱ15秒だけで取り出す。
肉も硬くなる前に取り出す。豆腐、きのこ、こんにゃく類は煮込んでもいい…ただし上質の豆腐もすぐ取り出すほうが美味しいけど、男前とかは。


砂糖と味醂だと甘すぎていやだって人は
砂糖を抜いて、本格甘酒(砂糖も何も混ぜてない奴…西友だと冬季にペットボトル500円ぐらいで売ってる四国産の)
または、砂糖もみりんも抜いて、本格甘酒だけで。以前にこれを試したらものすごくうまかった。


以上、短期だけど吉野家の加工工場カミサリーセンターで勤務したこともある人の雑感でした。野菜ばっかだったけどね。あと浜松町の店舗でも少しだけ皿洗い。


 ◇


後日、アレンジすき焼き。
やはり、こっちのほうがうまい。牛丼屋が研究し尽くしたのは伊達じゃあなかった。


しょうゆ、本みりん、だけ。砂糖はくどい。
純リンゴ酢。やはり果物系の酸味と香りと甘みがないと。
焼肉のたれ。エバラのニンニクとりんごのやつ。


食べるときは、おろしニンニク、おろしワサビ、マヨネーズ少々を、別々に試した。いずれもうまい。
まぁワサビトロロ牛丼があるぐらいだし。