先従隗始・温故知新

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記録的な豪雪の翌日の東京では、未経験者だらけなのでリーダーシップが肝要


昨日の青梅は積雪50cm超。
同日、気象庁計測の長野県松本市48cmより多い。関東一円でも一位じゃないかな…
http://d.hatena.ne.jp/geasszero/20140208/1391841337


覚悟はしていたが、やはり
近所の者達どころか、青梅市建設部、東京都西多摩建設事務所、
「経験がない」
の一点張り。


しかしこちらは要件定義のプロ=システムエンジニアだった。
しかも誘導警備を通じて土建業のやり方を知っている。
「こんなレベルの連中に自由にやらせていたら、日が暮れても何も終わらない…」
すぐわかった。


豪雪素人とはいえさすがに普段は腰の重い近所連中も総出で作業してるので、それはそれで放置、任意に任せる。


こちらはまず電話攻勢…青梅市建設部と西多摩建設事務所へ、
とにかく強い口調と、明確な要求内容とで、かならず来るには来るよう迫った。
坂の国道411で、人も車も交通量が多いしバス・タクシーも多い。
なんせ市役所だから、職員も土地の者が多く、豪雪で現地がどうなってるのか想像がつかないようだ。雪国じゃないから。


素人でもまず自宅周辺はやろうとするものなのだが
プロ経験者じゃないとまずやらないのが、公有地と境界だ。
土建屋と役所の考え方で言えば、
雪かきとは、都市計画の復旧である。
道路交通法とか国交省方面の考えで、現状復旧を行う。


つまり現地でアドリブで図面を引く。どのようなレイアウトとワイズで通路をつくるか、優先的に復元する通路はどれか。矢継ぎ早に決めていく。ヘルプが来たらどんどん指示して任せていく。
まっさきに排水口を発掘して復旧させる。うろ覚えの排水口を見つけては発掘し、融雪水を誘導する。
とにかく豪雪で大事なのは置き場の決定。
除雪自体は力を抜いてやればパッパパッパできる。割るときも質量と慣性を用いて力は使わない。
通路でも、水路でも、1系統か2系統かすぐに決めていく…まちづくりを即興で行う。
通路設計は人の通り方を見たりイメージして行う。
水路設計は高低を鑑みながら排水口の位置を把握しつつ、1ライン2ラインどっちが適切か決定する。


そうこうしていると青梅市建設部のトラックが来た。
電話口で怒鳴ったから憮然としていたが、人数が多かったので30分もヘルプしてもらえばだいぶはかどった。横断歩道や交差点といった、境界付近の除雪は、素人はまずやらないから…庭先で仲良くワイワイやったら消えていく。
リーダーというのは嫌われることを恐れてはダメだ。有事には怒鳴りつけてでも、士気が落ちない程度に、「とにかく来させる、向かわせる」


夜には西多摩建設事務所のホイールローダーも到着…
電話口でシステムエンジニア経験を活かして簡潔に要点を伝え、リスクの部分も強い口調でちゃんと伝えたのが良かった。
とにかく、すべてがうまくいった。計画通り。


冗談抜きに、百人力で働いた。
近所の者達が100人いても、俺のレベルの仕事はできない。
土建、警備、運送、製造設計、システムエンジニアほか…様々なノウハウが身についている。
近所の一般人が家の周囲を少しやって終わるところを


おれは歩道と車道と横断歩道と交差点と、全部やった。
面積だけで10倍は違うし
機能的な意味ではそれどころじゃない価値を持つ。ただの歩道を家の前だけやるのと、交差点と横断歩道と車道と歩道と全部復旧させるのでは、その価値がまるで違う。


いくら仕事ができても近所とか地域とかのノリ雰囲気、空気に合わせないと、嫌われるのがイナカ社会。
だがしかし今日はそんなことを言ってる場合ではなかった。
土地の人間たちは、今そこにある光景がいかに、明日以降ヤバイものであるかわかってない。
おれにはわかっている。
和気あいあいに流されるよりも
黙々と作業を進めるしかなかった。公務員に憤慨されてでも現地へこさせるしかなかった。
むろんそうした部署の公務員はこんな豪雪の翌日はあちこちで多忙だから
「いますぐでなくていい、手が空いたらすぐ来てくれ」
と言うにとどめた。


おそらくホイールローダーも、おれが電話しなかったら来なかっただろうね。
現場の様子を克明に伝えて「プライオリティは高いよ」と助言したからやってきたといえる。
13時から作業開始して20時にはここらへんの除雪の大半が終わったんだからスピーディだよな。積雪52cmだぜ。
国道411車道は今やすっかりまっさらになった。横断歩道なんか見えてなかったのが全幅復旧したし、側道から右左折に障害となる残雪も全て撤去。




…こうしたことは、津波災害や原発事故などの甚大災害でも同じことである。
というかおれは菅政権をつうじてあれこれ提案をしたり指示をしてもらったりと、きょうとおなじようなことをやっていた。


 ◇


さて…やはり雪かきが終わって夜になったら救急車が忙しくなってきたね…歩道に雪がないのと凍結と。
青梅は街道が少ないからひっきりなしに通る。
ほんとうに大変なのは明日月曜以降だ。調子に乗って走り回ったガキがこけそう。


http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20140205/259352/
 つまり、何か共通の目的を達成する課題を背負った集団は、ご近所的な仲の良さを演出しているだけではチームとしては十分には機能しないし、目的も達成し難い。


仲良し集団から「成し遂げる」組織に変貌

 チームワークに問題があるといっても、お互いに仲が悪いわけではない。仲が悪い場合も時にはあるだろうが、多くの場合はそうではない。

 しかし、仲が良くてもチームワークが良いことにはならない。仲が良いのと「チームワークが良い」のは別次元の話だ。

 というのも、ここでいう仲が良いというのはほとんどの場合、ご近所付き合いの良さと似たようなものでしかない。つまり、お互い大人だから、少々のことには目をつぶって合わせ合い、仲の良さをお互いに“演出”している状態を指す。

 特に、一緒に何かを成していくという目的を持つ必要がない場合は、確かにこの状態は心地よいし、何の不足もない。しかし、何かの目的を一緒に達成しなくてはならない場合は違う。

 情報の共有度ははるかに質の高いものが要求されるし、連携プレーが必要になる。集団としての質が変わる必要があるのだ。