先従隗始・温故知新

はてダからの引っ越し(http://d.hatena.ne.jpのURLからここへ自動転送されます)。元サイト:アニメイレコムhttp://kasumin7.web.fc2.com/ire/

3号車ドッペルギャンガー104−2 仕様変更

※激坂自転車仕様の開発…今までの経緯は記事タイトル左側の[motogp]リンクを押すと出てきます。


 ◇


走らない日は、頭を使う。暇な時間に工夫のネタを探す。


・チェーンラインが外へ飛び出すぎ:トップギアを内側に取付けてしまおう
・サドルが後ろ過ぎ:サドルクリップを前後逆に取付けよう(安物だから可能)


きょうは薬局で時間待ちもあり、駐輪場にシマノALTUSつけてる自転車もあり、メジャー計測やら目視やらいろいろ不審者的なwことを繰り返していた。
どうやらリアディレイラー
いまついてるシマノTY18は後輪軸〜リア・ケージの先の、接地点まで一番接近して3cm以上
アルタスはそれより2cm長いようだ。だからアルタスに交換すると段差や右折では確実にこする。(ALTUSグレードになるとアーム関節が一つ多く、ここが短いので、取付けるとまた変わってくるかも)
千円ちょいだから消耗品として割り切れる値段ではあるが、実際に取付けての運用テストは欠かせないだろう。


待ち時間の間に、トップギアは組み直した。試乗しても目立ったトラブルは無いようだ。
計測すると、今までより6mm、取付け部の板厚4mm+トップギア板厚2mmぶん内側にずれて、ちゃんと3s〜4s−トップギアの位置でチェーンがまっすぐになるようになった。


反面、完全にミドルギアはお釈迦。たとえスーパーナローチェーンでも絶対に入り込めなくなった。
…まあミドルは全然使わないので2枚で十分だし、もし激坂スポットでどうしてもミドルを使いたければまた組み替えるだけだ。
でもたぶん、クリアランス的な理由で爪先レイラー不可能なドッペル104で、ミドルを使うことはまず無い。
2号車FLYWAYは爪先レイラー可能なので基本的にトップギアはそのままにしておく。
ドッペルに比べたらあんまりチェーンラインずれてないし、ずれていようがいまいが前ディレイラーケージつけないとチェーンはすぐはずれる。


帰宅後、もう暗いので室内でサドル組み替え。明日に試乗とする。
外見、なかなか上々だ。3cmは前方移動、2cmは上方へ移動。この組み方の方が、前方へ座る際には強度上も有利に見える。
こういう組み付け方、スポーツサドルクランプだと不可能だよね…円筒がくぼみにハマりこむ構造だから、無理に前後逆に組み付けても、接合部のアルミのギザギザ面が削れてきて固定できなくなり、パーツがお釈迦になっちゃうと思うよ。
安価な鉄材製品でしかも強度重視設計、だからこそできる芸当。しかも薄板材なので重量はアルミの高級品と大差ない。

サドル位置の比較画像は、先だっての御嶽神社激坂登坂時のヤツで。
http://f.hatena.ne.jp/geasszero/20121114215815


このドッペル104は別名「ブラックバレッド=黒い弾丸」だが
何度か書いてるように、前輪が遠すぎ、ハンドルが近すぎ、シートが後ろ過ぎ、後輪がシートから近すぎる…ので
「曲がらない」…まさに直線番長、いざってときに曲がることが出来ない。



 …ゆえに今後の3号車ドッペル104のカスタマイズは、この欠点を解消する試みも含まれる。
GIANTほどの国際メジャーメーカーならこんな間違った設計はしないんだが、DOPPELGANGERは国内向けで大阪の大して大きくない企業なので、平気で変な設計をやらかす。あんまり自転車を知り尽くしてはいない。ホンダでも、リード90はベテラン設計者による傑作だが、リード100は新米が設計したようなポンコツだった。ポンコツだが便利機能だけはてんこ盛り…まるきりドッペルの設計ポリシーだ。
乗員スペースを稼ぐためにフレーム長を伸ばしたと公式解説にあるが、だからって操縦安定性=安全性を犠牲にしてどうする…どうせロクな乗車テストもしてないんだ。
オートバイや自転車において共通概念…
・前輪接地点=ステア位置を遠くするな:ハーレーみたいに曲がらないマシンになってしまう。
・ステアは近くし、ハンドルを遠くせよ、前輪タイヤもなるべく乗員の顔面へ接近させよ
・乗員スペースはそうしてハンドル位置と、サドル位置で稼げ
・サドルを後方にしたらウイリーしやすいなら、後輪を後ろへ=リアフォークを長くする(前輪と後輪のオフセット位置を設計時点で調整し最適化する)


…なんかこういった「二輪設計の初歩」が、ドッペルギャンガーのビーズの設計者あるいは委託先には、身についてないんだよね。
そしてこうした設計常識は、GIANT IDIOMにはちゃんと反映されていた。


だからもしドッペル105にアップデートするなら
・フレーム長は元に戻す(103までの長さ)
・前フォークはストレート型にする(IDIOMもストレートだ…このほうが前輪は乗員に接近できる)
・アヘッドステムを採用し、ハンドルだけ遠くすることで乗員スペースを稼ぐ
・サドルを後方にするが、これでウイリー誘発ならばリアフォークを伸ばし、チェーンリンクも増やすしか無い
・その際、サドルポスト角を立てる(垂直へ近づける)。どうせみんな最大まで上げるので、上げてもあんまり後方へ行かないようにする対策
・サドルポスト長は450にする
・できればキャスター角もIDIOMぐらいには立てる
・ハンドル幅は6cmは狭くする
・クランクは標準170にする。少しだけクランク取付け位置を下へ下げる(でないと窮屈だから)
・16インチほど小径になると後輪はKWESTでないと潰れちゃって進まないよ。
・ギヤセットは最大48T-12T 7sで十分。フリーホイールタイプにする


まだドッペルでも101のほうが、理解できる設計となっている。なぜだんだんと劣化してしまったのか…
16インチでストレートフォークは、ブレーキやタイヤの納め方が難しいせいか少ないが他社製品には存在する。フォーク長を長めにした分ステアリングステムを上方へ逃がしつつフレームも水平まっすぐでは無くドッペルでいえば20インチの202みたいにカーブすればいいだけだろう。


とかく、ろくに試乗してない、スポーツハードライドを重ねてない、にわか設計者が自転車を設計するなよ。


GIANT IDIOM1試乗レビューはこちら。
http://d.hatena.ne.jp/geasszero/20121127/1354019688


ドッペル販売、設計委託元のビーズへ、メール。

http://d.hatena.ne.jp/geasszero/20121129/1354179444
105にするときは、もっとちゃんと安全設計にしていただきたい。


正直、自分はオートバイもプロレースレベル、自転車もその要領で乗るからなんとかしちゃうけど
104を他人に勧めることは、絶対に出来ませんよ。危ないから。


東京・多摩川多摩川サイクリングコース、
あちこちに柵を立ててシケインにしてあるけど
104だと、曲がれなくて突っ込むよ。柵か、外壁か、堤防の真下へ。
普通の人は、上体を立てちゃうのでね。
でもあのマシンは、伏せ続けないと曲がれない。90年代のサーキットレース専用マシン(ワークスレーサーか市販レーサー)みたいに。


152クランクじゃ窮屈でしょうが無い。チェーンリングが52でもリア14じゃ意味が無い。
52−12と48−11は同じギアレシオ4.3だからね。48−12でも4だ。


私はもう何年も国内全二輪メーカーに、コンセプトや改善点をアップロードし続けており、ラインナップの半分が私の改善案やアイデアがフィードバックされてるメーカーもある。
少しは参考にしていただきたく…


設備保守系に多いけど「何でも屋」じゃないとつとまらんからね。特に出張修理系は。

http://ps.nikkei.co.jp/heishin3/
元グランプリ・メカニック 津川哲夫氏が発見した、ポンプ専業メーカーのものづくりスピリット。


市田 素朴な疑問なのですが、F1のメカニックとは、どんな仕事をする人なのでしょうか。

津川 F1マシンはドライバーだけが走らせているのではなくて、極端なことをいえば、彼らはエンジンを始動させることすらできません。マシンをきちんと走らせるには、セッティングをはじめとしてあらゆるものを最適な状態にしなければならない。その役割をしているのが、メカニックなんです。

市田 そのメカニックの方はチームに何人くらいいるのでしょう?

津川 僕がやっていた時代は、1台のマシンに2人、だからチームでいえば4人でした。いまでは、ギアボックスとかブレーキとかサスペンションとか、各パーツに分業されていますがね。

杉野 1台に2人!? ということは、マシンの構造のすべてを熟知していなければならないわけですよね。

津川 そうですね。たとえば、ブレーキの調子がおかしい。そのとき、ブレーキのエアを抜くだけなら誰でもできるのですが、なぜエアが発生したか、根本的な原因はどこにあるかを見つけられないと、問題を解決したことになりませんから。

山根 私たちエンジニアも、モーノポンプの構造をきちんと理解している必要があります。トラブルシューティングのときはもちろん、よりよい製品に改善したり、新しい要望に応えたりするときも、全体を知っていないと対応できません。
津川氏の現役メカニック時代の日々を綴った著書。「F-1グランプリボーイズ〜F-1サーカス巡業旅日記〜」(三推社・講談社刊)※絶版

市田 専門的な技術を磨くと同時に、総合的な知識も身につけてほしい。ということで、わが社では部門を横断するプロジェクトなどをとおして、俯瞰でモノを見られる人材育成にも取り組んでいます。

津川 とても大切なことだと思います。分業化や専門化が進んだF1の世界でも、いま求められているのは俯瞰視できるスタッフ、要求に対して的確な答えが出せるスタッフです。僕が現役のころは少数精鋭でしたから、あれもこれもメカニックに求められた。それだけに、マシンのすべてに精通している必要があったんです。ちょっとでも速いマシンにするためには、頭と腕をフル稼働させて対応しました。トラブルへの対処も同じで…。もし「できない」なんてことをいったら、お尻をポーンと蹴られて、翌日からはお払い箱でしたから。(笑)


 ◇


年明けごろに
・超…急勾配専用ハンドルとアヘッドステム取付け(2連装アヘッドステム化かも)
ディレイラーシマノALTUS M310へ
・シフター、シマノ8sグリップシフト
・リヤスプロケットDNPボスフリー8s 11−34T
ってのもいいかなあと。
どのみちフリーハブの敷居は高すぎてね、こと16インチは。
なんかwikipediaのALTUSのページ書いてるヤツの投稿した参考画像に、16−1.75タイヤでM310入れてたんで、やっぱどうにか使えるみたいだね。でも16インチはディレイラー保護考えると1.5とか無理だわぁ…Kwest無理で、シュワルベ・マラソンになっちゃうな。


 ◇


ムラヤマのMC-1Aは、ドッペル104の欠陥設計をすべて克服してある。販売時価格は6万円だけどね。ちゃんと試乗しながら設計思想を煮詰めて造ればこうなる。ドッペルのビーズはそういう手間をかけてない。
http://himajime.jp/index.php?MC-1A%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA