先従隗始・温故知新

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核燃料サイクルはフィクション

http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20120314/229801/
「46都道府県に使用済み核燃料を分散して保管する」
福島第一原発4号機建屋に入った唯一の国会議員、馬淵澄夫・元国交相との対話(上)


馬淵:一次提言は、結論を書いてはいません。あくまでも問題提起ですが、技術的にも、経済的にも核燃料サイクルはフィクションです。基本的に「立ち止まって考えるべき」だと思う。その時間を確保することが大切です。国際競争の観点からも、複数の政策を可能にする時間が必要です。なので、将来的なメドが立つまで、放射性廃棄物を、50〜100年間くらい、責任をもって保管する体制に転換していきます。具体的には、使用済み核燃料については、その需要者(電力会社)と負担者(自治体)の公平性が保てる状況を築きながら、「ドライキャスク(乾式貯蔵容器)」で保管する。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20120319/229959/
福島第一原発4号機建屋に入った唯一の国会議員、馬淵澄夫・元国交相との対話(下)


山岡:で、中断した場合、悩ましいのは原発サイトの燃料プールに溜まり続けている使用済み核燃料です。六ヶ所村に送れなければ原発自体が雪隠詰になる。原発は稼動を停止するしかない。ただし停めても膨大な使用済み核燃料をすでに抱え込んでいます。原発を動かせば、もっと増え続けるわけですが、すでに全国で1万3500トンの使用済み核燃料がある。さらに、六ヶ所村に貯蔵管理している高レベル、低レベルの放射性廃棄物青森県は、国や電力会社に「引き取ってくれ」と言うでしょう。再処理前提で溜めていた使用済み核燃料や放射性廃棄物が行き場を失くす。これを国全体でどうするか。そこから目を背けてはいかん、と。

馬淵:ええ、だから沖縄を除く、46都道府県が、それぞれの原子力発電への依存度に応じて、使用済み核燃料を責任保管するという「考え方」を議論の出発点にして、知恵を出し合おうというわけです。受益と負担の原則でオープンな議論を始めなければ、延々と裏工作とムラの論理で核燃料サイクルが動かされ、潜在的危険性は高まる一方です。

山岡:責任保管の概念は新しい。大都市圏からは、とんでもない、使用済み核燃料の保管施設など真っ平だ、危険物を分散せてセキュリティはどうするのか、と反発は出る。