先従隗始・温故知新

はてダからの引っ越し(http://d.hatena.ne.jpのURLからここへ自動転送されます)。元サイト:アニメイレコムhttp://kasumin7.web.fc2.com/ire/

人間ごときがせっせとこしらえた原発(の業界人や利害関係者)は、こんな自然現象相手に戦って勝つつもりなのか?

http://www.youtube.com/watch?v=fkmjXoILYto
http://www.youtube.com/watch?v=ibewcn1-mEI


竹槍だな、まさに。
綱渡り芸人より遙かに成功率が低い。


そりゃ世界の盟主アメリカは、日本が原子力から手を引くことを許可はしないだろう…
けど彼らは日本人じゃないし、日本に住んでないし。ご当地事情は無視して言っている。


もはや政権と関連財界はアメリカに乗っ取られ状態いいなり状態で
いいのかね。


それにしても米軍撤退させたフィリピンに超大型台風災害か…中国軍にもナメられ南沙諸島を占領されちゃったし…
鳩山内閣が米軍移転問題で冷遇姿勢を出して、菅政権になって、やけにちょうどよくきたねえ311震災=911の半年後に。
911郵政選挙は日米ガッチリ小泉政権だったねえ。


なんごとも、ほどほどがええとおもうよ。


動画撮影してたおにいちゃんらも、津波到達まではナメた軽口をたたいてるけど(高揚することで安心したい心理もあるけど)
いわば原発再稼働でまた商売したい一派は
その「津波到達前の余裕」を取り戻してしまってるわけで
これとかhttp://www.youtube.com/watch?v=VBWR99hzIAo


マズイんじゃねえの?
小泉元総理の脱原発のススメは、そこをよく捉えてると思うけど。


 ◇


各国とも、たいていは大陸なので
・古い鉱山跡地の深層
が多い。
というか島国とか海浜原発の国で、最終安置所が確立されてる国ってあったっけ?


地震も来ないし最終安置所は鉱山…そういう国だけが原発をやるといいよ。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDC1200G_S3A111C1EA2000/
原発のごみ」封印実験 北海道で5年かけて検証

2013/11/13 1:22


 原子力発電所の使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物の処分技術を検証する研究が本格化する。日本原子力研究開発機構が北海道で進めていた研究施設の掘削工事にメドが立ち、2014年夏にも地下に実物を模した容器を埋める実験が始まる。原発を続ける限り最終処分場の問題は避けられない。候補地選びが進むかは今後のエネルギー政策を左右する。

 日本最北端の稚内市から南に約50キロの幌延町。約19万平方メートルの敷地を持つ幌延深地層研究センターで10月、深さ350メートルにある8の字形の水平坑道が貫通した。現在、周辺の坑道の掘削やエレベーターの設置工事が進む。国内初の実験には水平坑道を使う。


 放射性廃棄物は使用済み核燃料からプルトニウムなどを取り出した後に残る廃液だ。この廃液をガラスと混ぜて固めてから鉄鋼製の円筒に封入。30〜50年かけて冷却後、地下深くに10万年程度埋める。国内ではすでに2万5千本相当の使用済み核燃料がたまっており、東京ドーム約80個分の広さの処分場が必要だ。

 実験では、セ氏100度近くになる使用済み核燃料の代わりに電熱ヒーターを容器に入れ、粘土で覆って埋める。5年前後かけて容器の耐久性を検証するほか、地下水や地震の影響などを調べる。実際の処分と同じ条件で実証できれば、最終処分の安全性は高まる。

模擬廃棄物の埋設試験に向け、地下350メートルで「8」の字型の水平坑道が貫通(10月9日、日本原子力研究開発機構幌延深地層研究センター、写真は原子力機構提供)


模擬廃棄物の埋設試験に向け、地下350メートルで「8」の字型の水平坑道が貫通(10月9日、日本原子力研究開発機構幌延深地層研究センター、写真は原子力機構提供)

 研究計画調整グループの茂田直孝リーダーは「地下140メートル付近で実施した調査で地下水の圧力などに大きな影響はなく、地下250メートルに設置した地震計でみると地震の揺れは地表よりも小さい」と説明する。

 地層処分の研究は1970年代に始まり、技術は確立しているとされる。だが想定外の事態が起きても、高レベル廃棄物を確実に隔離できるとは言い切れない。

 海外では、フィンランドは準備が進み、スウェーデンでも建設認可の手続き中だ。発電量に占める原子力の比率が7割のフランスは住民の反対運動もあるが、計画は進んでいる。一方、米国やドイツは候補地を選んだが、政権交代で計画の見直しを迫られた。


 ◇


いまから5年8ヶ月の算段なんかしてどうするんだか…
小泉の序盤はそんな安泰じゃ無かったが、やるべきことを断行してたぞ。


取らぬ狸の皮算用
急いては事をし損じる

http://gendai.net/articles/view/news/145829
小泉純一郎原発ゼロ」会見に安倍首相が戦々恐々

2013年11月11日 掲載


「最悪のタイミング」と悲鳴

安倍首相はどう対応するのか/(C)日刊ゲンダイ
「いったい、なにを話すつもりなのか」――と、安倍政権が戦々恐々となっている。12日、「原発ゼロ」を訴えている小泉純一郎元首相(71)が、日本記者クラブで1時間半にわたって記者会見するからだ。「原発推進」を掲げる安倍首相を痛烈に批判するのではないか、と官邸に動揺が走っている。

 2006年に総理を辞めてから、政治的な発言は一切してこなかった小泉元首相。なぜか3・11から2年以上経ってから、突然「原発ゼロ」を訴えはじめている。ただ、これまでは私的な講演などでの訴えだった。

 ところが、12日は記者300人を集めた公式な記者会見の場で「脱原発」を表明する。メディアが飛びつき、大々的に報じるのは確実だ。発言は世界中に配信される。

「小泉さんが“脱原発”を訴えはじめた目的は、〈日本にシェールガスを売りたいアメリカの意向だ〉などと、臆測が飛んでいます。原発が次々に再稼働すると、シェールガスの必要性は薄れてしまう。原発はゼロにしようということです」(電力会社関係者)

 どんな狙いがあるにせよ、「原発輸出」「再稼働」を推し進めている安倍首相と正面衝突することは間違いない。すでに小泉は、安倍首相を挑発、批判する発言をくり返している。
原発を失ったら経済成長できないって経済界は言うけど、そんなことないね。昔も『満州は日本の生命線』と言ったけど、満州を失ったって日本は発展したじゃないか〉〈いまゼロという方針を打ち出さないと将来ゼロにするのは難しいんだよ。総理が決断すりゃできる〉

 安倍首相が「私は責任ある立場でエネルギー政策を考えないといけませんから……」と牽制しても、お構いなしだ。

 おじけづいた自民党内は「触らぬ神にたたりなし」と、誰が小泉に“反論”するか、石破幹事長と高市政調会長が責任を押しつけ合っているありさまである。

<来年1月の「再稼働」強行を断念>

「まさか300人の記者を集めて会見までやるとは、と安倍官邸は苦り切っています。官邸が危機感を持っているのは、国民の8割が“脱原発”を支持しているだけでなく、自民党内も潜在的には“脱原発”が少なくないことです。キッカケがあれば、原発推進の安倍首相は少数派になってしまう。もはや、来年1月に強行しようと画策していた原発の再稼働は難しそう。12日の小泉会見のインパクトが大きかったら、国民の反対を押し切って“特定秘密保護法案”を15日に衆院強行採決しようとしていたスケジュールも変更せざるを得ない。安倍官邸は“12日の会見は最悪のタイミングだ”とうめいています」(政界事情通)

 小泉元首相は年末に「脱原発」の本も出版する予定だ。
「もし、安倍首相が再来年9月の総裁選で再選されると、総理在任期間は5年8カ月と、小泉さんの5年5カ月を超える可能性が高くなる。小泉さんは、それが気にくわないようです。いずれ、原発政策で行き詰まる、とも見ているようです」(自民党関係者)

 パフォーマンスだけで国民をだましてきた小泉元首相に安倍首相がどう対応するのか見モノだ。


原発事故のゴミもろくに始末できない東電および福島県(どうせ他の各電力も県も事故を起こせば同じ)


これでよくも再稼働がどうとか言える…


不法投棄だからねこれ…
滋賀県はもし目の前の福井県原発が爆発したら、いいとばっちりだからね…東風でものすごく汚染されて。

http://mainichi.jp/select/news/20131114k0000m040101000c.html

滋賀・嘉田知事:放射能汚染の木材チップ「東電に贈ろう」

毎日新聞 2013年11月13日 21時58分(最終更新 11月13日 22時10分)


 滋賀県高島市の鴨川河川敷に放置された木材チップから放射性セシウムが検出された問題で、嘉田由紀子知事は13日、県庁で年内に撤去するよう求めた福井正明高島市長に対し、「トラックに積んで東電に持っていきませんか。クリスマスプレゼントです」と述べた。

 木材チップは今年3〜4月、県管理の国有地に幅3.5メートル、長さ約570メートルにわたって無断で放置された。関係者への聴取で、東京電力福島第1原発事故で汚染され、福島県から運ばれてきたとみられることが判明。県は現場でコンクリート遮蔽(しゃへい)する方針を示したが、福井市長は撤去を求め、反発している。

 嘉田知事はこの日、涙を流して対応の遅れなどを謝罪した上で、まだ受け入れ先が見つかっていないことを説明。「持って行き場がない。環境問題の原則は排出者責任で、セシウムを出したのは東電だ」として、東電前に運ぶことを持ちかけた。福井市長は「もっと冷静になってほしい」といさめた。

https://twitter.com/Happy11311
ハッピー ‏@Happy11311 7時間

続4:この調査でオイラが一番気になるのは、水がないはずのサンドクッションの場所に、なぜ水が?どこから水が?って事なんだ。これって格納容器が破損してる可能性が大きいからね。いずれにしても、もっと詳細な調査しないとだけど、初めて確認出来て映像として撮られた事はちょっと前進でし。
2013年11月13日 - 20:25


ハッピー ‏@Happy11311 7時間

続3:原因によっては、他の原発にも影響あるだろうし…。今日の会見では、配管の材質の話は出てなかった気がするけど、オイラの拙い記憶だと、このドレン配管は塩ビだったと思うんだ。もし、塩ビ配管なら、地震での損傷が十分考えられるんだけどね。


ハッピー ‏@Happy11311 7時間

続2:そしたら、サンドクッションドレン管という配管が破損してて、そこから水が漏洩してるのが確認されたみたい。この破損原因は、もっと調査しないとわからないけど、地震なのか?、ベントの時の圧力なのか?、爆発時の破損なのか?が気になるんだよね。


ハッピー ‏@Happy11311 7時間

続1:変形燃料は25年前の物で、ピンホール燃料は10年位前のやつみたいです。この三体は、最後に取り出すんだって。あと今日は、1号機のトーラス室の調査を原子炉建屋一階に穴を開け、そこから水上ボートを入れて浮かばせ、S/C周りを見たみたい。




http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131113/t10013038711000.html
1号機の格納容器で水漏れ見つかる
11月13日 21時25分


東京電力福島第一原子力発電所1号機で、強い放射線の影響でこれまで見ることができなかった格納容器の状況を調べる調査が13日からロボットを使って始まり、格納容器の下部で2か所、水漏れが見つかりました。
メルトダウンした1号機から3号機の格納容器で具体的な水漏れ箇所とみられる場所が見つかったのは初めてで、東京電力は汚染水対策を進めるうえで重要な調査結果とみて、さらに詳しく調べることにしています。

福島第一原発メルトダウンした1号機から3号機では格納容器が破損して原子炉から汚染水が漏れ出しているとみられ、有効な汚染水対策を取るうえでも、格納容器を水で満たして溶け落ちた燃料を取り出す廃炉の作業を進めるうえでも、格納容器の具体的な損傷箇所を特定することが大きな課題になっています。
しかし、現場は溶け落ちた燃料を冷やした水が汚染水となってたまっているうえ、放射線量が高いため、これまで詳しい状況を調べることができず、東京電力は1号機の格納容器の下部をロボットを使って調べる調査を13日から始めました。
その結果、ロボットに搭載されているカメラの映像から、格納容器の下部の2か所で建屋側に水が流れているのが確認されたということです。
東京電力は流れている水の詳しい量は分からないものの、このうち1か所は、水道の蛇口をひねったような勢いがあると説明していて、この付近に格納容器の損傷箇所があるとみています。
また、付近の放射線量が1時間当たり0.9シーベルトから1.8シーベルトという極めて高い値であることも分かりました。
メルトダウンした1号機から3号機の格納容器で、具体的な水漏れ箇所とみられる場所が見つかったのは初めてで、東京電力は汚染水対策を進めるうえで重要な調査結果とみて、14日以降さらに詳しく調べることにしています。

あまりに強い放射線で映像が白く光っている。カメラの受像素子が強い放射線電磁波ノイズを拾ってしまっている。防護してない電子回路はすぐ壊れてしまう。


 ◇


洋一君は今日も燃えているよ!脱原発の方向に


東電はおそらく、当初当面維持、やがて破綻処理も、ってなところか。
日本はバッサバッサが出来ないお国柄…放射能汚染被害も数年後に今頃になって色々気づかせてるし、特に被災地市民に対しては。

diamond.jp/articles/-/44438

希代のケンカ師・小泉元総理の「原発即ゼロ」発言


原発ゼロ、電力自由化、東電解体の根は一つ


 筆者は電力の自由化をきっちりやれば、エネルギーの最適な組み合わせは自ずと達成できると考えている。原発事故が現実に起きて、そのコストが一企業でまかなえないほどに莫大になった以上、イデオロギーとは無関係に市場原理から考えると原発ゼロは自ずと出てくる最適解になる。だから電力自由化を全力で行えば、東電解体を経て、自ずとスムーズに脱原発も達成できる。

 この意味で、原発ゼロへの責任ある具体的なプロセスとは、電力自由化、その結果としての東電解体に他ならない。統制経済の考え方で、長期間の工程表を作ってみても、それはかえって無責任になってしまう。長期にわたる変化をうまく行うのは市場原理しかありえない。原発ゼロへの具体的なプロセスは、電力自由化、東電解体を示せば、それが必要かつ十分な解答になる。


決断し制度設計は任せる小泉流

 こうした観点から、今話題になっている小泉純一郎元総理大臣の意見をみてみよう。かつて、郵政民営化でお仕えしたことがある筆者にとって、相変わらず勘が冴えているといえよう。

 小泉氏は、12日、日本記者クラブで記者会見し、今後のエネルギー政策について、原発は「即ゼロの方がよいと思う」と発言し、各方面に波紋を広げている。朝日新聞が実施した世論調査では、小泉氏の原発ゼロの主張について、支持するが60%、支持しないが25%となっている。

 小泉氏の脱原発論は、いわゆる「トイレのないマンション」論だ。日本に最終処分場は作りようがないのだから原発ゼロというシンプルで説得的な考え方だ。これに対して、「楽観的で無責任」とか反論しても、小泉氏の「最終処分場もないのに原発に依存するほうがよほど無責任」で一蹴されてしまう。

自民党の石破幹事長は、11日の記者会見で「自民党の目指す方向と違わない」とやや軌道修正してきている。ただし、「小泉氏は、いつまでに、どのようにして、誰の責任で『原発ゼロ』を実現するのかまでは踏み込んでいない。単に理想を掲げるだけではなく、答えを出すのが責任政党だ」と述べ、具体的なプロセスにこだわった。


 これに対して、小泉氏は、しばしば自民党内で議論すればいいという。知恵者が必ず現れる、と。これは、野党が小泉氏を利用して政治的な動きにしようとするが、野党と組むことはないと釘を刺している。12日の記者会見でも、野党に対して「1人でもやるという気持ちでやらないと駄目だ」といったという。

 と同時に、自民党が責任政党だということを逆手にとって、責任政党だからできるはずと切り返している。しかも、石破氏の「方向は同じ」に対し、「即ゼロの方がよいと思う」と踏み込んでいる。このあたりが、希代のケンカ師との異名をとる小泉氏らしいところだ。

 具体的なプロセスについては、小泉氏は、政治は決断だけすればいいと割り切る。たしかに、郵政民営化の時も、方向性だけを言い、制度設計は竹中平蔵経済財政相に任せた。筆者はその下で詳細制度設計を任されたわけだ、

 小泉氏は、そうした制度設計にこだわらないが、原発ゼロに向けての制度設計となれば、冒頭に述べた電力自由化、さらに東電の解体なくしてできない。
東電の対応は実質的な「債務不履行

電力自由化はいざしらず、なぜ、東電の解体が関係してくるのか。それは、原発コストにも大いに関係している。

 まず、最近の除染費用からはじめよう。

 除染費用の支払いを拒んでいる東電が、改めて環境省から支払いを求められた。しかし、東電の石崎副社長は「支払えない」と回答。東電は請求されているもののうち、未だ300億円以上を支払っていない。これは、通常でいう「債務不履行」ではないのか。除染費用は、放射性物質汚染対処特措法によって、東電負担と定めている。国がいったん肩代わりした上で東電に請求している。


 もちろん、東電の言い分として、国がいったん肩代わりした分が本当に除染費用なのかどうかをチェックしなければいけないから、少し待ってくれというものなら、まだ理解はできる。ところが、石崎副社長は「事務作業に時間を要している上、経営状況が思わしくない」と、経営まで持ち出してくる。これではやはり、東電は破綻ではないか。

 そもそも、除染費用は300億円では済まない。今国や地方自治体が計画している除染費用は3兆円。これももちろん東電負担になる。

 この費用を直ちに東電が負担すれば、もちろん破綻だ。というのは、東電の今年3月末連結決算で資産14兆9891億円、負債13兆8513億円、資産超過額1兆1378億円なので、除染費用3兆円を直ちに負担すれば、即債務超過になるからだ。しかし、除染費用は今後徐々に発生していくが、その間に電気料金値上げをしていくから、破綻しないというロジックのようだ。いずれにしても、除染費用の負担に東電が悩んでいるのは明らかで、東電は、放射性物質汚染対処特措法を改正して全額国費での対応を自民党に要請している。


電力自由化と東電温存は矛盾

自民党も、東電にこれまで世話になってきたためか、法改正に前向きである。10月31日、自民党東日本大震災復興加速化本部がまとめた方針では、これまでに計画された除染費用3兆円は東電負担とするが、中間貯蔵施設の建設1兆円は、東電負担から国費投入に変更し、さらに生活再建に向けたインフラ整備も国費投入とする。

 この自民党方針が通れば、東電負担は3兆円になるが、それを電気料金値上げでカバーするから破綻でないというロジックはそもそもあやしい。

 東電が電力料金値上げで対処できるとは、競争がない独占企業であることを宣言したものだ。逆に言えば、政府がいう電力自由化がまやかしになる。今国会で、電気事業法改正案が成立するだろうが、そこでの電力改革で、大手電力による地域独占体制を見直して新規事業者の参入を促し競争を通じて電気料金の値下げをもくろむが、東電を温存すれば、これらは絵に描いた餅になってしまう。


 政策論としては、東電を解体し、発送電分離を先行させるほうが、電力自由化の早道になる。となれば、今の東電の持株会社による見かけ上の「発送電分離」より、はるかにはやく電力自由化できることなる。

 なお、東電はすでに破綻しているのだから、法的整理によって解体すべきという意見もある。たしかに法的整理は正論で、筆者も原発事故直後から主張していた。ただし、今となっては、逆に不公平なるかもしれない。というのは、法的整理で損失負担するのは金融機関であるが、すぐに法的整理されなかったために、債権保全という名目で借り入れを社債化(法律で電力債は保護されている)するなど金融機関による悪辣な債権確保がすでに行われているからだ。いずれにしても、早く東電を解体するほうがいいことはいうまでもない。


電力自由化すれば自ずと原発はゼロに

電力自由化の流れさえできれば、後は自ずと原発ゼロになる。そのカギは原発コストの高さだ。

原発のコストであるが、内閣府国家戦略室のコスト検証委員会が発表した各エネルギー源による発電コスト(円/kW時)はつぎのとおりとしている。

原子力発電   8.9以上
石炭火力発電 9.5
LNG火力発電 10.7
石油火力発電 38.9
陸上風力発電 9.9〜17.3
洋上風力発電 9.4〜23.1
地熱発電   8.3〜10.4
太陽光発電  33.4〜38.3
ガスコジェネ 10.6〜19.7

 コスト検証委は再処理・廃棄物処理費などの「バックエンド・コスト」を最終的に20兆円程度と見積もり、kW時1.0円程度のコストとはじいているが、かなり甘い計算だ。そのコストは3〜4倍以上になるので、それだけで2.0〜3.0円以上のアップとなる。


 次に、技術開発への補助金が含まれていない。これは1.6円程度だが、国民にとっては立派なコスト。また、従来の政府の試算では、送電費用がコストに含まれていない。発送電分離をしていないのでドンブリ勘定だが、分離したらコストになる。これが2.0〜4.0円程度。

 最後に、深刻な事故を起こしたので、事故のための保険に入る必要がある。政府の保険があるが、これはワークしておらず、結局、電力料金値上げという形で国民負担にはね返ってくる。これは本来、負担を平準化する保険で対応すべきものだ。

 現段階でこうした保険を引き受けてくれる再保険会社はないが、500年に1度の重大事故だとすれば、標準的な原子炉1機の被害額1兆円に対して保険料は0.3円程度と計算できる。今回のように福島原発事故で40兆円程度の被害額とすれば、それをカバーするための保険料で3.0円程度は必要だ。

 これらを全て合算すると、コスト検証委員会の数字に8.6〜11.6円を上乗せして、原発の真の発電コストは17.5〜20.5円となる。石油火力や太陽光を除くと、ほとんどの発電方式よりコスト高の数字だ。

 つまり、政府が出している資料には、再処理・廃棄・保険・技術開発コストが書かれておらず、これらを含めて見ると、原発は、太陽光や石油火力を除くと、コストの高いエネルギー源になる。このことは、市場原理(発送電分離)を使えば原子力は自ずと価格競争力がなくなり、次第にフェードアウトしていくはずだという意味になる。

 また、単純な比較はできないが、米国エネルギー省資料(図)でも同じような傾向になっている。このため、あえて原発を続けようとすれば、政府からの特別な支援が必要になっている。


 はたして安倍政権はどのように対応するのだろうか。自民党内で議論することさえ拒否し続けると、小泉氏はますます血気盛んになる。

 来年4月からの消費税増税、それによる景気ダウンがある。それに、原発再稼働がからみ、汚染水管理もままならず、除染費用もまかなえない東電に対する国民の不満が、脱原発の動きと結びついたら、安倍政権の致命傷になりかねない。

 はやく、原発について、ゼロと推進の両者の意見を党内・政府内で議論したほうがいいのではないか。原発ゼロは電力自由化、東電解体と三位一体であるが、原発推進はなんちゃって電力自由化、東電温存なので、国民にわかりやすい対立軸になるはずだ。


利根川がまだまだ汚染…


ウナギはドジョウのように川底の砂や泥にまみれるのでセシウムを体内へ入れやすいのか…
福島県内の田んぼで養殖したドジョウがすごくベクレルが高くなったことがある。


浄水は汚泥を排除してるのでセシウム混入率は低いが…

http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20131113/CK2013111302000147.html
利根川水系のウナギ出荷制限

2013年11月13日

 県は十二日、境大橋(境町)より下流利根川で、支流を含めてウナギの出荷を制限するよう国の指示があったと発表した。県境に接している千葉県の利根川で捕れたウナギから基準値(一キログラムあたり一〇〇ベクレル)を上回る放射性セシウムが検出されたため。

 茨城県内の利根川水系でウナギが出荷制限されるのは初めて。県は同日、関係する漁協に出荷を控えるよう要請した。千葉県の利根川で検出された放射性セシウムは五月に一キログラムあたり一三〇ベクレル、十月に同一四〇ベクレル。