先従隗始・温故知新

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ホビールーターでのバフがけの利点。

(テキストだけにするので、詳細は書籍の入門書でも読んでください。以下に実例をいくつか載せるかもhttp://d.hatena.ne.jp/geasszero/20100412 http://d.hatena.ne.jp/geasszero/20120329/1333024723 http://d.hatena.ne.jp/geasszero/20120617/1339815317


ホビールーターでのバフがけの利点。


・紙やすりのような、荒々しい面ではない
・むしろ光沢の方向性であり、元の成形時の面に近い
(紙やすりのように光沢を出すのが苦労ではなく、逆につや消しにするのが苦労…さーっとかけると半光沢になるので調節する)
・塗料の乗りが非常によくなる…つやあり塗料のつやがさらによくなる
 (表面のワックス=シリコンオイル離型剤がとれつつ、光沢面が塗料を均一的に受け止めやすいため)


場合によるが、旧キット程度のロボプラモならコンパウンドなどの研磨剤は不要。
まあこれも、どういう番手の布バフやフェルトを用いるかで変わってくるが…試行錯誤すれば次第にわかる。
(洗剤などと同じで、まずは端っこの狭い範囲=無難な場所とか不要な部品部材などで、テストすること)


プラは樹脂なので、回転は著しく低くする。でないと一カ所で止めて切削した場合にすぐ溶ける。
粗い切削砥石よりも、フェルトやバフなど削らない方が火おこしと同じで熱がこもる。


ルーターでのやすりがけを主力にする場合、ダイヤ砥石をメインにする。
こいつは金属切削ではむしろ細かすぎて、なかなか削りが進まず金属が過熱したり、砥石が詰まってしまうし、砥石を研ぐにも研ぐ砥石が存在しない…
なのでむしろ、やわらかい、あまり量を削らない、プラには向いてる。
石の砥石だと非常に削れるが、面が粗くなりすぎてアフターケアの手間が増える。作用が強すぎて破損させる心配も…非常に多量の削り作業が必要な部位に限られよう。


砥石研削においては私は元プロのはしくれなので、やや専門知識がある。
とはいえすぐやめちゃったので場数はあまり詰んでないし、専門書も読まず現場で体で覚えるばかりだったけど、師匠のウデと経歴が一流だったので覚えはよかった。
反面、肺に入ってしまった鉄粉もたいした量ではない。切り子はナノサイズでさえ、とがってるので肺胞に刺さり引っかかりつつ痛めつけ続けるのだ。


ルーターの砥石の、研ぎ方もよく知らない人は多いだろう。
ダイヤ砥石で研ぐ。研ぎ方一つで粗く削れる研削向け砥石にも、仕上げ向けの細かい砥石にもできる。
ただし質量がある石が方々へ飛び散るので、密閉性は厳重にするか、屋外で行うこと。使い捨て防塵マスク必須。


砥石も「ここまで研いでいい使用限度」があるし、限度を超えても『高速回転で』『力押しで』使い続けるといきなり砥石が割れて飛散して失明などへつながる恐れ…
きれいに研がないと真円が崩れてイビツになって偏重心だし…(プロの研削機だとダイヤ砥石はクランプかマグネットで固定するので1μメートル単位で位置決めできるが))
ここらへんの予備知識は仕事したことがあれば手っ取り早い。


化学作業用の密閉箱があると安全だね、粉じん切り子も処理しやすい。最近はホムセンにもあるけど。
おれは実務の知識も経験もあるから、養生ビニールシートと掃除機だけでどうにかできちゃうけどね。作業机はベッドの隣だけど全然汚染してないよ。
粉じんがどう漏れて飛散するかは建築現場(ビルの内装工事とか)のバイト経験があるといいよね。


バフのアテ方にしても、ルータらしく側面から当てるのと、ポリッシャーみたいに上方のみ当てるのとでは、仕上がりも、叩きキズも、違ってくる。
ナナメに、どのぐらいの角度でナナメにあてるのか
当てるときの力加減はどのくらいかなど


このへんは、できれば切削加工の実務経験があると、感覚でどんどん覚えやすい。
砥石で物量を削るに際し、ルータの動かしひとつにしても作法があるのだ。効率性が違ってしまう。
1 粗い砥石で強く当てて大きく動かして削る
2 詰まってきたら研ぐ
(金ブラシでもいいが徐々に砥石が丸くなり切れ味が落ちてくる…停止中にやるのがいい。ブラシでとれないときに研ぐ=コンマ何ミリか飛ばしてしまう=切れ味のいい砥石が出てくる)
3 徐々に細かい研ぎにして、仕上げ面に近づける
(この間に必要があれば、紙やすりの320、600、800、金やすり、で調整する)
4 フェルトで、中間バフを行う
5 布で、最終バフを行う
6 大きなキズはバフがけしたほうがよく見えるので、これで目立たせ、必要最低限のやすりがけで消していく(キズ埋めはパテ代わりにアロンα使うとスピードアップ)
7 再度、バフをかけていく


時短には、こうした電動工具は最適。
たやすく、平面や球面が均一にきれいに仕上がりやすいのも軍配。
反面、素人にはオペミスでの破損やケガ、室内汚染=健康被害などのリスクが高い。