先従隗始・温故知新

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末永いおつきあい

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/34770
(2012年3月14日付 英フィナンシャル・タイムズ紙より)
 同社は震災の後、顧客に連絡を取り、注文を受けている清酒やビールをいつ出荷できるか分からないと謝罪した。しかし顧客は、「それでも代金を送ってくれたんですよ」。佐藤氏はこみあげる感情を抑えながらそう言った。「うちはそのおかげで助かったんです」

 こうした逸話は、日本ではほぼ90年ぶりとなる極めて甚大な自然災害に際し、各地で見られた社会の結束の証しではある。だが、それと同時に、長期的な関係が短期的な利点よりもはるかに重視されることが多いこの国独特のビジネス文化も浮き彫りにしている。

>>地元の自治体からの発注を待たずに瓦礫の撤去に乗り出した建設会社もあったという〔AFPBB News〕<<

 筋金入りの資本主義者なら、ここまでの話を読んで、あきれていることだろう。日本では、企業が取引関係を重視するせいもあって流通経路が何層にも重なり、参入障壁が高くなっている業界が多い。従業員をなかなか解雇しないから生産性も上がらない。

反面、いやーーーーな関係も、いつまでも続くことになるし、シタイジメも苛烈だし、
何より、長年の巨悪がいっこうに粛正されない。地方豪族が途絶えてしまった日本と違い…欧州各地には今も貴族諸侯がもみあう風土が残っている。

メリットとデメリットの天秤である。美化はいけない。
現に日本企業入りした白人は、その多くがすぐ辞めていく。観光などで日本に惚れ込んでも、おなじ日本人として生きていくことで社会の裏側を知って幻滅するのだ。