先従隗始・温故知新

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ものづくり現場の崩壊…それは「解体処理、各地への分散」


今や、運送会社の倉庫の中に、ラインがあるからね、請け負った部分だけの…
そこには、いち車両をぜんぶ手がける「クルマ屋スピリッツ」は、存在しない…
念仏のような「ひんしつひんしつ」の怒号が飛ぶだけ…


かつて、いすず工場で注目のルーキーだった97年…
当時は昭和の黄金時代を通過したベテラン老人や、その直下で鍛えられたおっさん社員が多く。


何でも、一流で教わったし、現場を正社員のみで仕切っていた。


だから、
やりたいことはどんどんやれ、
デキる奴にはどんどんさせる、社員へも誘う、


いい流れだったんだよ…
社員でも苦手ぶる新機構モジュールを簡単に組み立てて見せたり
ライン作業を一気に短縮効率化して社員の目を白黒させたり


なんともコラボシナジーであった当時…


いま近い現場に帰ってきて、驚いている…
「下請け、請負企業が、ぜんぶ丸投げされとる…」
彼らは工員のプロじゃない…ゼニのことしか頭にない…


昔は
「トイレのセンサー曇って利かないから修理しましょうか」
「おお頼むわ、すげえなそういうのもできんの」


だったんだが…いまや


「はあ、でもカネにならんことはせんでいいよ、発注企業さんの庶務がやるでしょ、いつか」
涙が出たね…
現場は目に見えない、言葉にはしない、そういう部分でも如実に腐ってきている…


現場請負企業の現場社員が、教えてくれる内容は、なんかおかしい。
クルマが好きでもない
整備や組み立てのプロ職人でもない


なぜ、インマニの合わせ面のキズ有無をチェックするのか、どんなキズならやばいのか、説明できない…
なぜ、梱包するインマニをフィルムでくるむのかも、知らない…
クルマの素人が、請け負った作業だけ器用にデキる…たったそれだけ…
ヘタすると、目の前の部品がどの車種に使われるのか知らない…
おれは一目見ればわかる。大抵の車種のエンジンがインラインかVか知ってるから。排気量も。


クルマバイクのエンジン分解整備すれば、どの程度のキズはやばいのかなんて理解してる。
そういうのが、ない。クルマが好きでホンダとかに就職しました的なのが。
「カネになっから、ならねえから」


そんだけ…


クルマにせよ家電にせよ、
業界人、好きこそものの上手なれ
ではない、
異業界の連中が仕切る製造現場は、大小色々とおかしい…