先従隗始・温故知新

はてダからの引っ越し(http://d.hatena.ne.jpのURLからここへ自動転送されます)。元サイト:アニメイレコムhttp://kasumin7.web.fc2.com/ire/

引き足などどうでもいいのがビンディングペダル


2年使ってみて、ハイペースで100〜300kmも走ってみての雑感。


引き足固執すると見誤る。


・足の固定により
→定点を踏める=上死点踏み予約位置を早められる=かなり手前から踏める
引き足をしてもペダルから離れない=俊敏に荷重を抜いて上に引き上げられる


これにより可能となるのは
「足が、エンジンのクランクとおなじになる」


360度回転させればいいのであり
引き足を意識するのではない。
自分がV4エンジンになったつもりでこぐ。


押すとか引くとか考えると、あさって方向ベクトルの無駄な力が生まれ、疲労するばかり傷めるばかりのアホ走法になってしまう…
足先が、常に「円の外側」に押さえつけられて今にも飛んでいきそうなぐらい。


実際は、忍者のように、先手先手で回して「予約」し「すぐさま実行」する。
特にこれはローギア高ケイデンスで重要だ。
これをうまくやると、疲れない割には、やたら高回転を維持できる。
常に回転方向に逆らわないよう流れに沿って足を動かし続ける。マンガの忍者の早足みたいに。
足先は常に「円の内側」に軽くこするようで、けっして押さえつけられて圧迫感があったりはしない。ようは摩擦なき中道である。


…ただこれは、プロやエキスパートのように、
毎日毎日こればかりハードに特訓するから、実用レベルで使えるテクであって
素人やアマチュアが、普段やらないのにいきなり真似しても、あとで大変にバテちゃってよろしくない。へたすれば道中でハンガーノックだ。
鉄の心肺を完成させておく必要がある…クロマティ高校でも入学前にツッパリ装束を決めておけというマニュアルがあったように。


…やっぱジョギングだよなあ…できれば山や丘でトレイルラン。ダッシュ練習を欠かさず。
水泳もいいんだけど上半身がやたら太くなって、自転車競技には不利にもなるね。
レース常連でローラー毎日こいでる人って、しぬんじゃないかってぐらい激汗で高ケイデンスでこいでるもんな…





例外もある。ビンディングも道具なのだから、条件により多彩な使い方をしてよい。
・激坂と呼べる勾配では、露骨な引き足が助けになる
もうなんか引き足だけいればいいんじゃないかな、みたいな。


勾配が上がるほど、踏む方の加重がものすごくなり、限界に達する。
これをサポートするのが強力な引き足だ。
公道の数〜数十mのちょっとした急坂では、段を1〜2上げてからこの強力引き足で一気にクリアしてしまうほうがスタミナ的に楽だ。都民の森TTでも前半はそういう坂が多かろう。どちらかというと重量車ほどこの選択のほうが理にかなう。


ただ


これをヒルクライムレースで上位を取るためにやるには
・すごく軽量な=お高いマシン
ないと、話にならない。
11kgから9kgでも唖然とすることだろうが
やはりデュラで6kgのマシンは、比較になるものがなかろう。


成木ヒルクライム大会で「上位陣は自分より1〜2段重くしてガンガン登っていく」というインプレを見かけたが、そういうことだ。
たしか初代優勝者は5kg台のマシンに乗っててBSの社員だったような。


逆に言えば、7〜6kgのマシンでも坂でヒーヒーいうようでは(SORAにすら抜かれちゃうならば)
そもそも鍛え直すのが先なのだろう。ブルジョワジー=週末ローディには結構おられそうだけど。
鍛え直すんだったらクロモリ9kgで十分だろう。乗りつぶすまでのスパンが長いしギャップを気にしなくていい。