先従隗始・温故知新

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すでに千代田区はレンタルサイクル開始したけどね。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20141127/274328/
自転車活用は、ロンドンと尼崎に学べ


 「舛添知事が計画する自転車専用レーンは『歩道の中』を区分した道。本来、自転車が走る車道に設ける自転車専用レーンを指していない」(瀬戸理事)という。東京都では歩道内を区分した自転車専用レーンは120キロメートルあるが、車道に敷かれたレーンはわずか9キロメートルしかない。

 ロンドンが実現した900キロメートルは車道側の自転車専用レーンを指す。米国のニューヨークでも1500キロメートルの自転車専用レーンが敷設されているが、ほとんどが車道側だ。本来の道路交通法に沿って自転車を「車両」とみなし、車道に専用レーンを作らなければ歩行者と自転車の事故が増える可能性が高い。舛添プランに沿って整備を進めても、都民の側から「自転車は危ないから普及は迷惑」という声が広がりかねない。


 兵庫県では、2012年度から「歩行者・自転車分離大作戦」を展開し、尼崎市を中心に自転車専用レーンの設置を進めてきた。歩行者と自転車の事故が多い路線や通学路で重点的に安全対策を実施。下の写真のように、車道の両端を青色に舗装して自転車の通行レーンを明示した。
幅1.5メートルの自転車専用レーンを両側に敷いたため、車道をひとつ減らす道路もあったが、特に交通渋滞が発生したことはないという。また、自転車の通行を意識するため、路肩に違法駐車するクルマが減少した。この結果、車道を走る自転車が32%から59%に倍増した。合わせて、自転車の逆走が8割減り、路上駐車は3割減ったという。

 車道を舗装するだけなので、予算も節約できる。兵庫県庁の出張所、阪神南県民センター西宮土木事務所道路第2課の担当者は、「カラー舗装の自転車専用レーンなら1メートル当たり5000円程度で敷設できる」と話す。


 1990年代終わりまで、ロンドンは自転車不毛の町だった。変化のきっかけは2007年に2012年ロンドン五輪の開催が決まったことだ。翌2008年にロンドン市長に就任したボリス・ジョンソン氏は、渋滞解消や健康増進を掲げて、ロンドンを自転車シティに改造する計画を打ち出した。自転車愛好家で、自転車通勤をしているジョンソン氏は、市内中心部から放射状に12本、全長900キロメートルに及ぶ自転車専用レーンを整備した。今では市内600カ所で自転車の貸し出しと返却ができるシェアサイクルも実現している。ロンドンは五輪をきっかけに自転車先進都市に生まれ変わったのだ。