先従隗始・温故知新

はてダからの引っ越し(http://d.hatena.ne.jpのURLからここへ自動転送されます)。元サイト:アニメイレコムhttp://kasumin7.web.fc2.com/ire/

安倍内閣の小松長官について、医学的見地からご忠告


(ただし筆者は医療の人間ではありません、ただ患者であったためにカルテ・サマリー・モダリティを読みとくため猛勉強した経緯はある。)
(知恵袋レベルではありますが、幾多の症例の読解もしている。数千例は。)


【末尾に、追記をしています。結果としてやはり体調不良で退任されました。懸念したとおりになりましたね…】


 ◇


小松長官…どうも最近になって急に口論を増やしている。
だがこれは、がん治療をすると誰でも起こりえる【変化】ではある…


たとえば自分は心毒性の薬剤を使ったことで運動に対してハンディキャップが一生ついた。
ということは健康そのもの体育会系の人より、芯が強くない。疲れてる時間帯が多いと言うこと。つまんないことでも疲れる的な。


がんについては知恵袋で実際の臨床例の相談や報告をいっぱい見てきて、ある程度の傾向はつかんだ。
そういう意味ではあそこはそう馬鹿にするべき媒体でもない。医師も回答者にいるしね。


小松長官…がん性腹膜炎らしい。ステージ的によくない症例だ。
どんなケモ=化学療法をしてるのかグーグルしてみると…

http://minds.jcqhc.or.jp/n/medical_user_main.php
・MTX+5-FU併用療法で腹水減少


http://www.anticancer-drug.net/anti_metabolites/methotrexate.htm
メトトレキサート MTX
細胞内でDNAとRNAの合成を助ける酵素の働きを妨げて、がん細胞の増殖を抑える
適応となるがん
急性および慢性白血病のほか、絨毛がんなどの絨毛性疾患に用いられます。白血病では単独またはメルカプトプリンなどとの併用が行われます。また、急性白血病悪性リンパ腫における中枢神経系への浸潤などには、ロイコボリンと併用します。

そのほか、乳がんに対してCMF療法(シクロホスファミド+メトトレキサート+フルオロウラシル)、胃がんにはMTX/5-FU抗体療法(メトトレキサート/フルオロウラシル)、尿路上皮がんにM-VAC療法(メトトレキサート+ビンブラスチン+ドキソルビシン+シスプラチン)が保険適用として認められています。

主な副作用
一般に骨髄抑制や口内炎、吐き気・嘔吐などが表れます。免疫力低下による発熱など風邪に似た症状が現れ、感染症にかかることもあります。腸炎や肺線維症、それに呼吸困難や血圧の低下などにも注意が必要です。


http://www.okusuri110.com/dwm/sen/sen42/sen4223003.html
5-FU フルオロウラシル
細胞の遺伝情報を持つ“DNA”が作られるのを妨害
【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください

重い血液成分の異常..発熱、喉の痛み、口内炎、だるい、皮下出血(血豆・青あざ)や歯肉出血など出血傾向。
腸炎..激しい腹痛、下痢、下血(血液便、黒いタール状の便)。
白質脳症..頭痛、もの忘れ、ボーとする、歩行時のふらつき、手足のしびれ・まひ、うまく話せない、動作がにぶる、けいれん、二重に見える、見えにくい。
肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が褐色。
間質性肺炎..から咳、息苦しさ、少し動くと息切れ、発熱。
重い口内炎、消化管潰瘍・出血..ひどい口内炎、胃痛、下血(黒いタール状の血液便)、吐血(コーヒー色のものを吐く)。

メトトレ=MTXってことはロイコボリン・レスキューか。
サイトカインにせよ、レスキューがはいるということは重い薬であると言うこと。
MTXは元々はリウマチ薬であって、がんに対しては大量投与法での使用が多いため、よくレスキューを組み合わせる。

http://kotobank.jp/word/%E3%81%8C%E3%82%93%E6%80%A7%E8%85%B9%E8%86%9C%E7%82%8E
[治療]
 がん性腹膜炎の治療はむずかしく、多くは期待できません。しかし、残された短い期間をできるだけ苦しむことなく過ごすことができるよう、いろいろな方法がとられます。
 まず、利尿薬(りにょうやく)と腹水穿刺、排液で腹水を軽減させます。抗がん剤はあまり期待できませんが、マイトマイシンCやシスプラチンなどを腹腔内に注入したり、免疫療法剤(めんえきりょうほうざい)、サイトカインなどを使用したりします。なお、治療効果をあげるための温熱療法もありますが、あまり期待できません。


http://www.anticancer-drug.net/antibiotic/mitomycin.htm
マイトマイシンC(抗がん性抗生物質
DNAの分裂阻止や、活性酸素によるDNA鎖切断などによってDNAの複製を阻害
主な副作用
骨髄抑制はほかの抗がん剤と比べても起こりやすいので、感染症や貧血、出血傾向に注意してください。腎障害も起こりやすく、多くの場合は軽度ですが、まれに溶血性尿毒症症候群や微小管症性溶血性貧血、急性腎不全などを引き起こすことがあります。


http://www.anticancer-drug.net/platinum/cisplatin.htm
シスプラチン(プラチナ製剤)
がん細胞の2本のDNA鎖と結合することで、DNAの複製を妨げ、がん細胞を死滅
主な副作用
シスプラチンは、高い腫瘍収縮効果を持つものの、激しい副作用があるのが特徴です。もっとも深刻なものは腎不全などの腎臓機能の障害で、投与上の大きな問題とされています。

尿の量が減少したときに腎臓障害が現れやすいことから、点滴によって水分を摂ったり、利尿剤を使用して、尿の量を多くし、腎毒性を軽減するなどの対策が必要となります。


総合すると…いずれの多剤併用ケモでも
腎機能をやられる傾向か。


あと、脳障害から痴呆健忘に行きやすいルートも…


心、肝、腎、脳…どれをやられて弱くなっても
かんしゃくが増す可能性がある。


いかにもハートが弱そうな
もしや痴呆症っぽいような
老衰が進んでいるような
常にイライラしてるような
それぞれ特徴がある。


ひとついえることは、
健常の時から、ガクーンと落っこちるってことだ。ケモセラピー=抗がん剤の化学療法は。
これだけで衰弱して障害になったり病死する例も多い。


もし小松長官がけっこう元気はつらつでやってこられた方なら
(いや…外交官でキャリアだから、必ずやそうでしょう…得意先回りの営業さんのエリートだから…)


おそらくその【落差】に、戸惑ったり、対応しきれないと思う。
ガキ大将が、いきなりひ弱ないじめられっ子の体になるようなモノだ。


いまの小松さんには、その傾向を少なからず感じる。
小松さんもすっかりやつれておられるし、みんなそうなる。逸見さんもそうだった。


かんたんな負荷にたいしても弱くなる。子供になったような、老いぼれたような…
ケモを終えて出てきた老親の変わり果てように仰天する親族は多い。


漢方薬併用などで、うまくリカバーする人もいるけど
若い頃に治療したために何十年もその体質とつきあってきた人は器用だけれど
これはケースバイケースで、誰にでも当てはまるわけではない。


まして腹膜がんはほかからの転移性でステージが進んでいる。
臨床医がオペが駄目と判断した時点であまり予後はよくない。


これで日医大や東大附なんかに知人の教授でもいれば…
代弁していただくところなんだけど。直接、総理に。


そういう人脈がないので、筆者がブログ上で書くにとどめますよ。

http://gendai.net/articles/view/news/148677
 はやく更迭した方がいい――。小松一郎内閣法制局長官(62)の常軌を逸した行動に、さすがに自民党内からも批判の声が噴出している。

 先週末(7日)国会内の廊下で激しく突っかかったことを詫びるために、12日共産党大門実紀史参院議員の議員会館の部屋を訪ねた小松長官。ところが、謝罪のために訪れた部屋で、また激しく口論する異常な行動をみせている。がん治療を公表している小松長官に「治療に専念されたらどうか」と大門議員が声をかけると“逆ギレ”し、まくし立てたという。当然、大門議員は「帰って下さい」と謝罪の受け入れを拒否した。

 小松長官は11日の参院予算委員会でも、「安倍首相は国家安全保障基本法案を提出する考えはないと思う」と、勝手に答え、「法制局長官に法案提出権があるわけではない」と自民党を激怒させたばかりだ。この男の異常な言動は止まらない。


小松長官の異常な行動は、病気が原因ではないだろうが


 週に1度、抗がん治療を受ける小松長官のために、国会の日程まで土壇場で変更される事態

いや…
本来の気性より、
治療後遺症が勝っていると思う。


外交官でトップエリートだった姿ではない。この豹変には病理が絡んでいる。



週一のケモは経験あるけど
体にとってキッツイよあれは。
薬剤によっては白血球も外出できないレベルになるからディスチャージが延びることもある。
すこしだけど生死でいうと死ぬほうにシフトするわけ、投薬中は。


美談に酔っている場合ではないのは確かです。

http://www.news-postseven.com/archives/20140303_243913.html
 そもそも外務省出身で内閣法制局の勤務経験がなく、極めて異例の人事だった。第1次安倍内閣で設置された有識者会議で解釈見直しを提言した報告書の取りまとめに関わり、理論的支柱として安倍首相の信頼を獲得。長官就任で解釈見直しへ突き進むと見られていた。

 しかし、入院後、官邸には「復帰は無理」という見方が強かった。政治ジャーナリストの歳川隆雄氏が明かす。

「小松氏は検査で胃がんが見つかったとされる。1月下旬に開腹して摘出を試みたが、すでに転移が見られ、結局、摘出手術は行なわれなかったようです」

 そうした体調面を考慮し、「内閣の顧問弁護士」「憲法の番人」といわれる法制局長官の重責を担わせるのはあまりにも酷だ、と官邸は後任人事の選定に入っていたが、一転して続投へと翻った。その裏には安倍首相を感動させた小松長官の一言があったのだという。

「官邸は2月初旬に後任長官人事を検討していました。しかし、その動きを察知した小松長官は人を介して病床から安倍総理にメッセージを送った。『命に代えても、憲法解釈変更は私の手で成し遂げたい。何卒私の任を解かないでほしい』と。これを聞いた総理は、『小松さんは戦死の覚悟だ』と痛く感動し、続投を決めたといわれている」(歳川氏)

 安倍首相は4月に安保法制懇談会に答申を出させ、与党内の合意を取り付けた上で、終戦記念日(8月15日)の前に解釈改憲閣議決定するスケジュールを考えていた。だが、小松長官の続投が決まると、「体調を考えて、総理は日程を大幅に繰り上げた。憲法記念日(5月3日)の前に閣議決定を行ないたいようです」(官邸スタッフ)と急ぎ始めたのだ。

 この逸話が永田町では“涙なしでは語れない友情の美談”として語られているが、美談や感傷で拙速に憲法解釈を変更されては国民はたまらない。第一、内閣法制局長官は首相の法律顧問ではあっても、憲法解釈を最終的に決める権限を与えられているわけではない。

 小松長官の体調も必ずしも深刻なものとは限らない。日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科の勝俣範之教授が語る。

「腹腔の腫瘍だと発表されているなら一番多いのは消化器のがんで、胃がんでしょう。手術ができなかったとすれば、進行がんが考えられますが、進行がんイコール末期がんではない。通院治療を続けながら仕事することは可能です」

たしかに
ステージとグレードは異なる。


けれどご本人の日々の状態を見る限り、芳しい容態とは思えない。
これまた末期がんでもひばりちゃんや渥美さんのように最後の最後までいつも通りの方もいれば、そう進んでなくても治療などにより変わり果てる患者さんもおられる。


グーグルで入院先は何とかわかったので、安倍総理にアドバイスされるようお願いした。
機密が絡む可能性があるので、ここに場所は書かない。


 ◇


追記2014/03/25


上述しましたが
薬物の作用影響というよりも


抗癌剤は、ひどく体の免疫や新陳代謝を阻害して環境を激変させ消耗しますので
(要は狙った細胞をターゲティングで殺したり新生させない薬物で、がん細胞が敏感に反応するが、正常細胞もかなりダメージ食らう。代謝が落ちれば要は老ける等々)


まさに、「急激に老いぼれたり、急激にひ弱になった」…そういう人格変化が起こりやすいはずです。
気持ちや人格はそのままのつもりでも、
生理機能や局部生命力がケモ適用後はガタンと落ちてるので…(極論、拷問を受けた後のグリフィスの体の変化にちょっと似てる…ベルセルクの)


自身体験談として…多剤をitした直後は毎度毎度、急激な心理変化が起きて
(itは脊椎の液体が薬剤混じりになり環境急変するため)
かならず「しにたい」と思い始める。
これは気持ちがそうなるというより、自動的にそういう心情が湧き上がる。
そういうもんだと思って、半日ぐらい無気力でやり過ごすと治まってくる。これを年間で10や20のサイクルをこなすことになる。
心毒性ならば若くして老人のように老けこむ。活気がなくなる。うつやひきこもりやサボりか、などと親や学校で心配されたり怒られる。


大変、大変、大変なんですよ、ケモっていうのは。若いうちに済ませておいて本当に良かった。

http://blogos.com/article/82643/
 こんな懸念の声も上がる。

「今の小松氏は浮き沈みが激しく、感情の起伏を抑えられないように見える。抗がん剤治療の影響ではないか。集団的自衛権は国家の大計。情に流されて急ぐと、政権運営にも悪影響が出る」(前出・官邸関係者)

 国家の存立に関わることだけに冷静な議論が求められる。

文「週刊文春」編集部


 ◇


以下は落書き。読む価値もない。


天皇陛下の時も
甘利大臣の時も
オペがからむたびによく調査して、宮内庁や官邸へ助言メールを送ってきた。
今回で3度目かな。
そういうことをするのに、いちいち右とか左とかウチだとか外だとかアカだとかシロだとか
関係ないんだよね。
こないだの豪雪の、数百mとか数kmにおよぶ総延長の歩道車道除雪にしても
気に入らないやつの前とか、政敵の前とか、そんなこといちいち気にしていたら進まないんだよ。
ひたすらスコップをふるって手足を鍛えて練度を高めて、それを毎日欠かさずやってスピードアップを進めるしかない。効率は雪国の知恵から学ぶ。
相手がヤクザだろうが嫌いな人物だろうが、たとえば事故を起こして道をふさいで後続を渋滞させてたらレスキューする。そういうものだ。


むしろそこで好き嫌いを発揮するようでは国政を任されるには向かない人だ。
政策を打てば万民に普及する。嫌いなやつだけに利益が行かないようにはできないし、そういうことを実行しようとすると政策はゆがむ。やがて社会が荒れてくる…好き嫌いが絡むと抗争が増えて。
逆説的に、大臣は何を命じても誰かが死ぬことになる立場で、つまり殺人犯のようでもあるが、だからって嫌いな大臣にお世話にならないことを国民は保証されない=嫌いな親でも食わせてもらうしかない子供。そういう概念・考え方もある。
国家全体隅々まですべてに適用…国政の難しさ。
つまりセクショナリズムしかできない方には国政は向かない。最近は国家も社会も複雑肥大化が進む一方ですから余計に。


 ◇


2014/05/17追記
やはり、がん治療の辛さには勝てなかった…
がん治療経験者の、記憶と知識と現場経験を、侮らないでください…私のような。


必ずこうなるんです、予後の悪いタイプの進行がんは。
舌を切っただけで済んだ甘利さんは軽くて済んだようだけど、あれは予後が良い場合が多いタイプの癌だから。


ともあれ、小松さんのことだけを考えたら、じつに朗報…とにかくきちんと休んで自分のために過ごしていただきたい。

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/150255
解釈改憲」当日の降板劇
安倍首相が削った小松長官の“命”


2014年5月17日
これからが本番なのに/(C)日刊ゲンダイ


 出はなをくじかれるとは、このことだろう。
 内閣法制局小松一郎長官(63)が退任することになった。15日、健康不良を理由に安倍首相に辞意を伝えていた。

 官邸記者たちの間でも、今月に入ってから小松長官の体調はウワサになっていた。このところ国会中継などで見かけない間に、一段とやつれてきたからだ。

「ゲッソリ痩せて、具合が悪そうだった。がん治療中とはいえ、顔色も異常に悪くて、とてもマトモに働ける状況には見えなかった」(全国紙政治部記者)

 政府高官も最近、番記者たちに「今まで全く関係なかった人が来て答弁するなんてできっこないから、ある程度、今までの経緯も分かっている人じゃないと…」と漏らし、長官交代の可能性に触れていた。後任には、横畠裕介法制局次長が昇格した。


 野党からは「辞めて治療に専念すべし」の声も上がったが、安倍が意固地になって、この要求を無視し続けたことが、小松長官の病状を悪化させたとも言える。

 安倍も小松長官もさぞかし無念だろうが、解釈改憲に執念を燃やし、無理に無理を重ねるから、こういう歪みが生じるのだ。

といいますか政界のご意見番のような立場を思わずも12年以上も続けてきてしまった身分から言いますと
「人の道を外れた政策は、かなり強烈に祟られることがある」
むろん、明らかな陰謀で、祟ることも、祟り合戦になることも…あるけれど。


祟りとか呪いは顕然としてあります。
たとえば、増殖炉もんじゅは実現不可能レベルで、ナトリウムを用いるなど非常に危険な性質があるので次々に祟られつづけた痕跡が…相次ぐ自殺者やトラブルなど。
安倍総理が千葉幕張のアニメイベントへ軍服を着て戦車に乗りに行く当日、見事に総理の乗った車が事故で大破しましたね。


医療の話題で祟りなんて…という意見もあるのですが
むしろ祟られて病に伏すのもまた、平安時代からの伝統と言いましょうか…霊障といいますか…


関係各位にはお気をつけ願いたく…くれぐれも。
祟る側だってよほど目に余らない限り、安易には仕掛けてこないでしょうから。


 ◇


はげしく感情を吐露しますのでご容赦ください。


「だから言ったのに!激務は無理だって!余生を自分のために過ごしてくださいと…」


安倍総理が殺したも同然。
ご本人も乗り気で引き受けた長官職とはいえ…元がん患者でもない総理が小松氏の覚悟に酔いしれたからといって任命してしまって…
(ガン患者自身もいわば素人とはいえ…あまく見過ぎた、まさに安く命をかけてしまった…)
総理が殺したも同然だ。


だから、元がん患者のいうことは聞いておきなさいと…嗚呼


(合掌)

http://www.asahi.com/articles/ASG6R4D07G6RUTFK008.html

内閣法制局の小松前長官が死去 集団的自衛権容認の支柱

2014年6月24日01時26分


写真・図版小松一郎・前内閣法制局長官

 前内閣法制局長官小松一郎(こまつ・いちろう)さんが23日未明、東京都内の自宅で死去した。63歳だった。葬儀は近親者のみで行う。菅義偉官房長官が同日午後の記者会見で発表した。

 安倍晋三首相は同日夜、小松氏の自宅を弔問に訪れた。その後、記者団に「小松さんは行政官として、本当に国を思い、実直に仕事をされる方だった。私も信頼していた。残念だ」と語った。

 首相が目指す集団的自衛権の行使容認の理論的支柱だったが、5月に体調不良を理由に長官を退任していた。外務省出身で、国際法局長や駐仏大使を歴任。国際法局長時代には、安倍首相が第1次内閣で立ち上げた私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)に事務方として関わった。

 首相が昨夏、外務省出身者から長官に異例の起用をした。しかし、その後に体調を崩し、今年1月に検査入院。腹腔(ふくくう)部に腫瘍(しゅよう)が見つかり、2月の退院後も通院治療しながら国会で答弁していた。

 5月に安保法制懇の報告書が提出された直後に退任し、内閣官房参与に就いた。後任の長官には横畠裕介氏が就任した。