先従隗始・温故知新

はてダからの引っ越し(http://d.hatena.ne.jpのURLからここへ自動転送されます)。元サイト:アニメイレコムhttp://kasumin7.web.fc2.com/ire/

伊豆大島 大島町町長を責めるのは間違い


簡単なことで
・火山の島なので、歴史的に幾度も、噴火避難の歴史があり、慣れてる
・しかし歴史上、豪雨洪水で集落が流された経験がない


800mmの豪雨って本州では考えられないだろ…


ワイドショーはどうしてもおもしろおかしく
火山噴火ですぐ避難させた当時の町長を英雄のように扱い
洪水や崩落でも避難させなかった現町長をつるし上げてるが
現地住民の多くもそういう認識だった…夜中に豪雨でどこへどう避難しろと、老人ばかりで。ふつうは「外出を控えるように」と言われる。


お門違いだ。
これは情報を正しく伝える義務があるマスコミやネットとしては落第点。


同様の理由で、大津波原発事故についても言える。
ことデタラメ、ウソデマ誹謗中傷が渦巻く、ネット上の政治的抗争、論戦…
民主党が憎い右翼自民側だからと言って「原発事故は民主党のせい」どころか「きちんと避難させなかった民主政権メンバーは死刑」などとおもしろおかしく騒いだりブログに書いてみせる
それ系の工作員こそが万死に値する。猛省を促すべき。


百、千、万どころか百万や億にわたる「落ち度」が40年分積み重なって、あの原発事故になった。
津波原発事故も不慣れで練度ゼロの日本社会は、事後も落ち度をどんどん積み重ねていった…
それをわかりやすくミスリードして、民主のせい、菅のせい…さすがネガキャン工作=嘘をつくのは素楽底辺ゴロツキでもできるよね。真相究明はインテリでないとムリだけどね。
おかげで応酬になって、自民のせい、みたいな罵りあいに…頼むから緊急時に平時と同じ口げんかで済ますのはやめてくれ知性の低い愚か者たちよ。


罪の確定の仕方は一様ではない。
地政学、実況…様々な観点からの検証が必要だ。
少なくとも、言いっ放しの悪口ならともかく、公式発表レベルならばね。




…あの台風26号も
もうすこし本州側にきていればねぇ…ぜんぜん降らなかったもんね南関東は。千葉の海沿いの一部ぐらいか。
よりによって寒暖前線が伊豆大島に来てしまった。本州をそれたので豪雨をあそこだけで引き受けてしまった…


本州は東京都心は、台風から逃げるな。


 ◇


パッとしないが毒舌は完璧の猪瀬都知事…副知事時代から。
上述の、右翼的な偏見やウソデマに基づいて菅元総理を攻撃…みっともねえ。


福島原発の事故直前
は、周辺から役人が全員退避し、オフサイトセンターも人が集まらず、電話不通や停電などで連絡も取れず、移動するにも交通渋滞で関東東北一円が麻痺…『情報がとれない』から、東電の本店と福島原発とのホットライン内容もあわせ、「官邸に全く情報が来ない」から、原子力専攻で知識があった総理が「こんな原子炉がマズイ状態にある時に、官邸ほどの場所に情報が一切来ないとは何事だ、おれが自分で確かめてくる」という次第。
そのとき総理のそばにいた内閣審議官(民間登用)の下村氏のツイートが有名…
おれも森総理以来〜野田総理まで欠かさず政権の軍師・ご意見番・入れ知恵役を欠かさずやってきた身の上だから、以下のツイートがストレートに理解、肯定できる。政界らしく言葉を飾ったりねつ造するとすぐわかるから受容できないけどね、以下は政官界の本質を素直に感想している。

https://twitter.com/ken1shimomura/status/175972480681381889
民間事故調/3】私は、そんな事まで自分でする菅直人に対し「ぞっとした」のではない。そんな事まで一国の総理がやらざるを得ないほど、この事態下に地蔵のように動かない居合わせた技術系トップ達の有様に、「国としてどうなのかとぞっとした」のが真相。総理を取り替えれば済む話、では全く無い。

ああいう非常事態で100%どころか75%もなかなかありえないが、
情報収集のために『事情通の』トップ自身が行くというのは、方法論としてはまずまずだろう。
たとえがかっこよすぎるがシャアみたいなもんだ…彼は何かしながらぶつぶつ口上を述べるのが常だがその内容はいちいち的確である。
というか他の誰かを行かせるとなるとまた、公務員も議員もモメて時間をかけるばかりでますます総理をいらいらさせただけだっただろう。時間の節約としても人選としても菅総理本人がまずまずだったよ。


官邸全員というレベルになると、海水注入という作業一つにしても「慎重に検討」になってしまい、総理にご報告云々でも躊躇が生まれてしまい、
「検討が終わるまで、海水注入を止めろ」というむちゃくちゃな指示につながった。これは技官を含めた官邸に詰めたメンバー全員のことを指し、菅総理独断専行とは関係ない。
http://d.hatena.ne.jp/geasszero/20120731/1343660438
http://d.hatena.ne.jp/scopedog/20130720/1374316793

国会事故調報告書に以下の記載があります。

(P248)

 1号機への海水注入が開始されてから約20分がたったころ、武黒フェローは吉田所長からの電話で海水注入が始まったことを知ったが、官邸で海水注入のリスクについて検討が進められていたため、吉田所長に対して海水注入をいったん待つよう指示した。これは、菅総理や官邸内からの指示ではなく、武黒フェローが、リスクについて検討中であった官邸との関係をおもんばかり、「最高責任者である総理の御理解を得て進めるということは重要だ」*1と考えて、独断で指示したものである。

 約3時間前の15時20分にはファクスで官邸を含む関係各所に海水注入の意向が伝えられ、17時55分には海江田経産大臣から海水注入命令が官邸で行われていたわけであるから、吉田所長から海水注入開始の報告を受けた武黒フェローは、その事実をそのまま官邸へ伝えるべきであった。武黒フェローの指示は合理性がなく、結果として、その後の指揮命令系統の混乱を招いた。

 この時、官邸では、菅総理が淡水から海水に切り替えると「再臨界」の恐れがあるのではないかとの疑問を抱いていたため、斑目委員長が中心となってその解消に腐心していた。菅総理は、既に海水注入が始まっていたことを知らなかったために時間があると思って慎重に確認したものと考えられるが、技術的には無駄な議論であった。

 吉田所長は、せっかく開始した海水注入を中止するわけにはいかないと考え、テレビ会議上は中断したかに見せかけながら、自らの判断で海水注入を継続した。この点で、政府の意思決定の混乱とそれを受けた武黒フェローの指示は、海水注入になんら影響を与えなかった。

2011年3月12日19時4分に福島第一原発1号機への海水注入が開始されていますが、それに関連する以下の事実が指摘されてます。

・ 17時55分の時点で官邸から海水注入の指示が出ている。
・ 19時20分ごろ、武黒フェローが海水注入開始を知ったが、菅総理に報告せずに、海水注入中止を指示
・ 吉田所長は、武黒フェローの指示を無視してが海水注入を継続した

菅総理の責任と思われる問題はここにはありません。


これに対して、安倍現首相が震災当時に流したデマがこれです。

菅総理の海水注入指示はでっち上げ』

最終変更日時 2011年5月20日

福島第一原発問題で菅首相の唯一の英断と言われている「3月12日の海水注入の指示。」が、実は全くのでっち上げである事が明らかになりました。

複数の関係者の証言によると、事実は次の通りです。

12日19時04分に海水注入を開始。

同時に官邸に報告したところ、菅総理が「俺は聞いていない!」と激怒。

官邸から東電への電話で、19時25分海水注入を中断。

実務者、識者の説得で20時20分注入再会。

実際は、東電はマニュアル通り淡水が切れた後、海水を注入しようと考えており、実行した。

しかし、 やっと始まった海水注入を止めたのは、何と菅総理その人だったのです。

この事実を糊塗する為最初の注入を『試験注入』として、止めてしまった事をごまかし、そしてなんと海水注入を菅総理の英断とのウソを側近は新聞・テレビにばらまいたのです。

これが真実です。

菅総理は間違った判断と嘘について国民に謝罪し直ちに辞任すべきです。
http://www.s-abe.or.jp/topics/mailmagazine/2291安倍晋三公式サイト)

「同時に官邸に報告したところ、菅総理が「俺は聞いていない!」と激怒。」という箇所などは、明らかに事実に反しますし、「海水注入を止めたのは、何と菅総理その人だった」というのももちろんデマです。

安倍首相が2011年5月当時、政局に利用できる噂レベルの怪しい情報に軽率にも踊らされたのならば、こういったデマも安倍氏の無能の証明ではあっても悪意の証明とは言えません。

こういうひとだからね…確信犯のオオカミ少年総理。第一安倍政権でこのひととつるまされていたときも常に不愉快な思いをさせられたよ。福田や麻生(敬称略)にはそういう所はなかった。

http://d.hatena.ne.jp/scopedog/20130720/1374316793
安倍首相は無能なだけではなく、悪意をもって意図的にデマ情報を流し続けていると言えるでしょう。


http://d.hatena.ne.jp/geasszero/20131018/1382019311
安倍政権は実験政権だろう。
大衆の大半はダマされてることも気づかないローインテリ層で
逆に資本・経営層はダマしたい側としてダマす政権側に組み込める…
どこまでダマしても大衆が騒ぎ出さないか、実験しているように見受ける。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/nucerror/list/CK2013101702100005.html

安倍晋三首相は十六日、衆院本会議で行われた各党代表質問で、東京電力福島第一原発事故の汚染水漏れ問題について「全体として状況はコントロールされている」と述べた。首相はこれまで「完全にブロックされている」「状況はコントロールされている」と発言してきたが、「完全に」を省き「全体として」という表現を加えて発言を微修正した。

すばらしき美修正wアベチャンの画像をヅカっぽい少女漫画チックな絵に加工したいぐらい。美しい総理誕生!某石原代表の顔化粧みたいな。しかし化粧がはがれると以下略
そのうち徐々に「コントロール下にある、たぶん」「コントロール下にないとは言えないと見えなくはない、大丈夫だたぶん」などと言い方がどんどん不安げになってくるぞ。
以下、汚染水漏れ本日分(タンク外だが地面などに放射性物質は少なくない)

福島第一、せきから雨水あふれる…海に流出も?
 東京電力は20日、福島第一原子力発電所で、汚染水タンクを囲む12か所のせき(高さ約30センチ)から雨水があふれ出たと発表した。
 東電は、うち6か所のせきの雨水は、放射性物質の量が排出基準値未満と確認し、同日午後7時から排出を開始。残る6か所のうち1か所のせきでは、過去に高濃度の放射性物質を含む雨水が見つかっている。
(2013年10月20日23時11分 読売新聞)


菅のせいでベントが遅れた云々も『眉唾』物で、震災当日にはもう水素爆発を止める手段はなく(そういうことができる設備設計ではなかった…これはどの原発でも同じだが)1号機の核燃料はすべて震災後数時間でメルトダウンが終わっていた。
ベントなんちゅうものは、するならとっととやるもので、(特に海外原発みたいに空冷用のモクモク煙突http://goo.gl/TlGYaVがない、日本の水冷式原発は)
丸一日たってから今更、1時間遅れたとかいって騒ぐのは科学技術にまるで触れたことのない底辺庶民根性だ。


なんでベントが遅れたか?
端的には東電本店がいやがったからだ、周辺住民をベントのために避難させると「安全神話」の信頼が失墜する。
同様の理由で、「二度と原子炉が使えなくなるのは困る」ために海水注入も最後の最後まで本店が渋った。
当時の本店と原発のホットライン映像が公開されているが、本店側のじいさんたちはメルトダウンだのベントだのという言葉になるたびに泣きそうになって何度も言葉に詰まって、小声になっている。いわばビビっていた。本当にちびっていたかもしれない。
経営者としては立派にやってきても、非常事態にはお荷物なだけだった。吉田所長だけが将軍の機能を果たしていた。

http://diamond.jp/articles/-/11628
 そのうちに1号機では炉内の熱で水蒸気が発生し、圧力が高まっていった。破裂しないうちに放射性物質を含む水蒸気ごと逃がし、圧力を下げる必要があった。これをベント(排気)という。「ベントをやらなければならなかったが、本店は非常に消極的」(政府関係者)という状況だった。


伊豆大島がそれほどにひどい緊急事態でしたか?ねぇ猪瀬さん。


あなたごとき一行がきたところで邪魔でもないでしょうよ、べつにベントや水素爆発の直前じゃないし。
むしろあなたは住民たちが土砂に埋もれた「最前線」には近寄ってないから邪魔でもなかったでしょ。
原発敷地内と大島一つ、あきらかに島ひとつの方が邪魔になりようがない。


ベントは遅らせないと総理が被曝、みたいな意識はあっただろうが
(つってもすでにベント自体が手遅れだからね、手遅れじゃなかったら総理が朝6時に視察した日の15時には建屋に水素が行き渡ってて、電気機器の火花で爆発!するわけがない…『震災当日の明るいうちにベントやるべきだったが』停電や設備破壊や浸水や機材不足で、調達も遅れて、それでどんどん遅れたんだよ現場的な理由は。あとベント自体は仮設設備でなんとか成功したけど、仮設の消防車ポンプではパワー不足で高圧になった原子炉に水が入っていかなかったように、ベントを開けるための仮設コンプレッサーの圧力も足りてなくて、全開に出来ず、しかも水素爆発の時間までに次第に『閉じ始めた』…ムダだったんだよ、総理が来た来ない以前に。)
(あとなんといっても建屋内の致死スレスレの高い放射線量と、いつ爆発して建屋内に入った作業員が死ぬかもしれない状況…停電で遠隔操作は難しく建屋内の手動ハンドル操作は決死…『検討』が非常に難しかった。)
(ついでにいうと、原子炉内蒸気のベントが成功しても建屋内部にそれが環流する欠陥構造で建屋内に水素充満の説…同じ構造が消防注水FP系統にもあって、FP系からの注水は実はほとんどが欠陥バイパスを通じて復水器へ行ってしまって原子炉に入ってなかったという事故検証結果もあり…停電想定設計が甘くて『欠陥だらけ』だが、日本中世界中にこんな原発ばかり)

http://shuchi.php.co.jp/article/1565
 田原 門田さんの本によれば、吉田所長から現場に(1号機の)ベントの準備指令がきたのは、日付が変わった午前0時ごろのこと。だがすでにその前に、当の吉田所長によって原子炉建屋への入域禁止命令が出されていた。だからベントに行くということは、死と直接、向かい合うことでもある。


http://www.asyura2.com/11/genpatu13/msg/301.html
投稿者 赤かぶ 日時 2011 年 6 月 24 日 03:57:20: igsppGRN/E9PQ

福島第1原発:1号機のベント「失敗」 弁開放は未確認
図解http://mainichi.jp/select/today/news/20110624k0000m040144000c.html
2011年6月24日 2時30分 更新:6月24日 3時37分 毎日新聞

 東京電力福島第1原発1号機の水素爆発の直前に行われ、成功したとされる格納容器の圧力を下げるための「ベント」(排気)が、実際には失敗した可能性が高いことが分かった。ベントのためには弁を開けなければならないが、東電関係者は「十分に開かなかった」と証言、東電本店も「弁開放は確認できていない」と述べた。専門家も「データから、いったん開いた弁が閉じたと読み取れる」と指摘している。

 1号機の原子炉建屋内にはベント実施前から水素がたまっていた疑いがあると専門家は指摘しており、ベントの「失敗」が爆発に直接結びついたのかは不明。だが、国際原子力機関IAEA)に7日提出した政府の報告書には「ベント成功」と記載されており、事故調査・検証委員会で議論となりそうだ。

 東電などによると、1号機では3月12日午前0時6分、格納容器内の圧力が上限値(427キロパスカル=約4.2気圧)を上回る600キロパスカルに達し、吉田昌郎所長がベントの準備を指示。政府も午前6時50分、原子炉等規制法に基づくベントを東電に指示し、午前9時ごろから作業が始まった。

 ベントでは格納容器内の水蒸気や水素ガスが、底部にある圧力抑制プールから配管を通り、空気の圧力で弁を開放するAO弁(建屋地下1階)、通常は電動で作動するMO弁(建屋2階)を通過し、排気筒から建屋外に放出される。AO弁には小弁、大弁と呼ばれる二つの弁があり、どちらかが開けば水蒸気は排気筒へ向かう仕組み。

 東電は午前9時15分ごろ非常用のハンドルを手動で回しMO弁を25%程度開けることに成功。同9時半ごろ小弁の開放を目指したが、付近の放射線量が高く手動での作業を中止し、同10時17分、中央制御室から機械操作で小弁開放を試みた。

 この直後の同10時半、建屋外の放射線量が一時的に急上昇し、放射性物質が放出されたとみられるが、30分後には元の数値に低下。一方、格納容器の圧力は下がらず、ベントの効果を確認できなかった。このため午後2時ごろ、協力会社から借りた仮設の空気圧縮機(電動空気入れ)を使い、大弁に空気を送ることで弁を開放する作業に切り替えた。

 その後、格納容器の圧力は作業直前の755キロパスカルから530キロパスカルまで下がり、午後3時ごろに東電は「午後2時半にベント成功と判断」と発表。経済産業省原子力安全・保安院も追認した。

 しかし、東電関係者は「弁の開放は十分ではなかった」と証言した。圧縮機による作業では空気の圧力不足で大弁が全開に至らなかったといい、弁の開放を示す計器「リミットスイッチ」にも変化はなかった。また、格納容器の圧力は午後3時ごろ下げ止まり、同3時36分の水素爆発まで上昇に転じていた。

 東電は「圧力が低下したので成功と判断した。大弁の開放は確認できていない」と説明。原子力安全・保安院は「ベント成功の判断をしたのは東電で、政府として言及していない」と釈明するが、政府はIAEAへの報告書に「東京電力がベント成功と判断した」と記載し提出している


http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-1334.html
格納容器爆発の危険 ベント決死隊建屋へ

ナレーション:
午前5時、中央制御室の線量は急上昇し、普段の1000倍に到達。
全面マスクと防護服の着用が指示された。
ベントは大幅に遅れていた。


午前7時11分、現場に到着すると所長の吉田と向き合った。

菅直人総理大臣(当時):
吉田所長と初めて会ったんですけれども、「ベントをやっぱりやって下さい」と言ったら、
「じゃぁこういう形で」、図面を広げてですね、ベントはこうなっているっていうような、

寺田学 総理補佐官(当時):
「1時間待ってくれ」って・・というか、
人海戦術で、手動でベントするかどうかを1時間後までに判断したい」
という言い方をしていましたね

ナレーション:
説明を始めた吉田に菅はベントを強く迫った。
「いいからベントをやれ」「電動でも手動でも良いからとにかく早くやってくれ」
吉田は答えた。
「決死隊を作ってでもやります」



当時福島第一原発にいた東京電力 吉澤厚文ユニット所長:
当時現場の線量は、もう、数100ミリシーベルト/時というレベルですから、
今、1ミリシーベルト/年でどうしようかっていう議論がされている中でですね、
その数100倍の線量を1時間で浴びるというような現場です。
そこに行って実際に作業するっていう事は、
我々自身もそんなに経験をしているようなものではありませんし、
これこそ本当に決死の覚悟がないといけない場所だと、いうふうに思います。

ナレーション:
原子炉建屋内の現場にだれが行くのか人選が始まった。
「若い人には行かせられない、俺が行く」
年配の運転員が次々と手を上げた。
決死隊はベテラン6人。
防護服の上に万一に備えて耐火服、そして10キロ以上あるボンベを背負った。

吉澤厚文ユニット所長:
真っ暗ですから、マスクごしにですね僅かに見える光を頼りに現場に行くのですね
それにまた余震がきたりなんかしている訳ですから

ナレーション:
午前9時4分(3月12日)
第一班の決死隊二人が蒸気が立ち込める原子炉建屋に入った。
狙いは二カ所あるうちの一つ目のバルブ。
一気にハンドルを回してバルブを開け、すぐに引き返した。
この間およそ11分。


ナレーション:
発表と同じ時刻、現場は壁にぶち当たっていた。
第2班が残るバルブを開けるため地下一階に。
その時だった。(3月12日Am9:24) 
線量を示す針が振り切れた。まだ30メートルしか前に進めていない
二人はやむなく撤退。
被ばく線量は106ミリシーベルトに達していた。

バルブの手前で引き返すことになったベント決死隊

事故当時中央制御室にいた運転員:
第2班が「線量が高くてダメだった」と言って制御室に帰ってきた。
私も含め溜息が洩れた。

これ以上の手動ベントは断念
制御室から遠隔操作によるベントが試みられた。(3月12日Am10:16)
2回スイッチをひねったがバルブは開かない。さらに3回目も。
皆、押し黙った。
事態が動いたのは午後2時過ぎ
放射線量が比較的低い建屋の入り口に空気圧縮機を設置。
バルブを開ける作業を始めた。そして、



原子力安全保安院の会見:
ベントが成功して、圧力が急激に下がってまいりました。


それは菅が所長の吉田に直談判してから7時間後の事(3月12日Pm2:30)
午後2時半、格納容器内のガスが排気塔からようやく放出されたのだ。


ベント実施のわずか1時間後、新たな危機が襲う。(3月12日Pm3:36)
あの、水素爆発だ。

事故当時中央制御室にいた運転員:
何が起きたか分からなかった。
現場では「なんで水素なの?」って、


実はその背景には日本の原発の構造的な欠陥があったのです。


元GEの原発技術者 佐藤暁氏:
あれだけの強力な爆発が起こるっていうのはですね、
(少しづつではなく)大量に一気に水素の高い濃度のガス量がですね、放出されたんじゃないかなと、

大量の水素は短時間のうちにどこから漏れ出たのか、

北海道大学 原子炉工学研究室
奈良林今日中が注目するのはベントした際に蒸気が通った道筋だ。
水蒸気と水素は通常ベントラインと呼ばれる配管から外に出される。
しかしこのベントラインが途中他の配管とつながっている事に気づく。
これが問題だというのだ。
逆流した可能性がある配管を詳しく調べてみると
逆流を食い止めるためにバルブが設置されていた
ところが電源を失うと左のバルブは閉じ、右のバルブは開くよう設定されていた。


右のルートから建屋に水素が逆流した可能性があるのだ
しかしここには唯一防波堤となり得るダンパと呼ばれる装置があった
ダンパとは羽を開け閉めして風量を調節する空調用の装置
これを突破した場合建屋内に水素が充満してしまうのだ


長野:
こちらは一般的な空調用のダンパです
ここにですね、撮影でよく使うスモークという白い煙と、そしてヘリウムガスを
通常とは逆の方向から入れてみます
果たしてどうなるのか見てみたいと思います

逆流は起きるのか?


ベントの際、他の配管へと水素が逆流してしまった可能性がある
その時空気の量を調節する働きがあるダンパは唯一の防波堤として水素を食い止める事が出来るのか
ダンパを完全に閉じた状態で実験した。
ベントの時に出てくるのは水蒸気と水素だ
水蒸気に見立てたのは煙、水素の変わりによく似た性質のヘリウムを入れて実験した。


長野:
まずスモークがパイプの中に入りました。今送りこまれています、
さぁ、こちらのダンパを見てみますとどうでしょう?でてくるかな?

あっ、出てきましたね、このあたり。




これもですね、ストレステスト以前の問題ということになりますね。


古舘:
この安全神話という言葉が、本当に今言われますけれども、
何が安全神話で守られていたかって言ったら、
あえて言いますけれども、、
利権既得権がある原子力村が安全に守られる。


http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/200/82761.html
1号機 ベントの判断に遅れか
東京電力福島第一原子力発電所1号機では、「ベント」と呼ばれる格納容器内の圧力を下げる操作の遅れが水素爆発を招いた原因の一つと指摘されています。東京電力は、爆発の6時間半前にベントに取りかかりましたが、NHKが入手した1号機の運転手順書では、爆発の13時間前の段階でベントを行う条件を満たしていた可能性が高いことが分かり、専門家は「もっと早い段階でベントを行うべきだった」と指摘しています。

福島第一原発1号機では、津波の直後から冷却機能を失って、原子炉を覆う格納容器内の圧力が急激に上がりました。その際、格納容器が破損して大量の放射性物質が外部に漏れ出すのを防ぐため、内部の気体を外に放出して圧力を下げる操作が「ベント」です。NHKが入手した1号機の運転手順書によりますと、ベントは格納容器の圧力が使用上の上限の2倍に当たる「853キロパスカルに達すると予測される場合」に行うと定められています。1号機の格納容器の圧力は、▽水素爆発の14時間半前の3月12日の午前1時すぎに使用上の上限を超える600キロパスカル、▽13時間前の午前2時半には840キロパスカルと手順書の値に迫り、ベントを行う条件を満たしていた可能性が高いことが分かりました。これに対し、東京電力がベントに取りかかったのは爆発の6時間半前の午前9時すぎで、その後、高い放射線量に阻まれるなど、さらに作業が遅れた結果、最終的にベントが行われたのは午後2時半で、その1時間後の午後3時半すぎに水素爆発が起きています。これについて、原発メーカーで格納容器などの設計に携わった元設計士の後藤政志さんは「遅くとも格納容器の圧力が上限の2倍近くになった段階でベントを行うべきで、その時点でベントができれば、格納容器から漏れる水素の量が抑えられ、水素爆発の危険性が小さくなった可能性がある」と指摘しています。東京電力は「格納容器の圧力が600キロパスカルから840キロパスカルに上がった段階でベントを行う必要があったと考えられるが、ベントの判断については検証を行っているところなので、現段階ではコメントできない」と話しています。


http://judiciary.asahi.com/articles/2011051200013.html
3月12日、東電で何が? なぜ1号機は爆発したか?


http://www.asyura2.com/11/genpatu15/msg/595.html
福島第1原発:東電、水素爆発予測せず ベント手順書なし
http://mainichi.jp/select/today/news/20110817k0000m040142000c.html
2011年8月17日 2時31分 毎日新聞


 また、ベントについては、マニュアルがなかったため設計図などを参考にして作業手順などを検討。全電源が喪失していたため作業に必要なバッテリーなどの機材を調達し始めたが、型式などの連絡が不十分だったこともあり、多種多様な機材が運び込まれて、必要なものを選別する手間が生じた。

 さらに作業に追われる中、機材が約10キロ南の福島第2原発や作業員らが宿泊する約20キロ南のJヴィレッジに誤って配送され、取りに行かざるをえない状況になった。ある社員は「東電本店のサポートが不十分だった」と話しているという。

菅総理だけじゃなく
オバマ政権すら情報がもらえない…官邸の官僚は地蔵のように動かない…被災地は停電や交通麻痺や原発機器などで音信不通で誰も情報をとれない…しかし浪江町などでは文科省が暗躍してモニタリングポストだけはきっちり設置して回っていたり…でも情報は出さない。SPEEDIを含めて。

http://www.asahi.com/politics/update/1021/TKY201310200288.html
2013年10月21日18時2分

原発対応「官僚的障害」 オバマ大統領、事故最中に指摘


写真:爆発した東京電力福島第一原発の4号機(奥)と3号機(左手前)。米国政府は当初、4号機の燃料プールから水がなくなったとみていた=2011年3月15日撮影、東京電力提供拡大爆発した東京電力福島第一原発の4号機(奥)と3号機(左手前)。米国政府は当初、4号機の燃料プールから水がなくなったとみていた=2011年3月15日撮影、東京電力提供

写真:自衛隊ヘリから東京電力社員が撮影した福島第一原発4号機の原子炉建屋。東電は撮影の翌日の2011年3月17日にこの写真を記者に提供し、燃料プールに水が残っていると説明した拡大自衛隊ヘリから東京電力社員が撮影した福島第一原発4号機の原子炉建屋。東電は撮影の翌日の2011年3月17日にこの写真を記者に提供し、燃料プールに水が残っていると説明した


 【編集委員・奥山俊宏】東京電力福島第一原発で事故が発生している最中の2011年3月17日にあった日米首脳会談で、オバマ米大統領は、事故が「破局的事態」になりかねないことに懸念を示す一方、日本政府の対応に「官僚的障害」があることを示唆し、菅直人首相(当時)に改善を求めていたことが日本外務省の記録でわかった。事故の正確な情報が入らないことへの、当時の米政府のいらだちを示したものとみられる。

 東日本大震災の発生後、12日未明に日米首脳会談があり、17日は2回目。情報公開法に基づき外務省が朝日新聞記者に開示した記録によれば、17日の会談は米側からの申し入れで、午前10時22分から33分間、電話で行われた。

 オバマ氏は、事故対応で支援の用意があることを伝えたうえで、「破局的事態を回避できることを願う」と強い危機感を示した。さらに「外国の援助に対する官僚的障害を撤廃し、支援が実現されることを願う」と、日本政府の対応に不満をにじませた。


たかが都知事ご一行がきただけで
「住民救出作業をやめないと都知事がアブナイ!」なんて思う馬鹿公務員はいないでしょ…

なんというか石原都知事もひどい暴言は多かったが、
猪瀬都知事のそれは、非常にレベルが低い。
自分サイドの失態はゴマカシてかわしつつ、菅総理攻撃にすり替えて「逃げて」いる…
アベといいどうしてこう自民公明保守サイドは悪知恵とウソゴマカシばかりの『悪代官ばっかり』なんだろうね。左派議員はぶきっちょな素直なのが多いからそうはしないし、できない。


おれが右翼左翼や政党と何ら関わりのない小市民でも、真っ先に自民公明保守への不信感が増すよ、こんなのばっかりでは。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131020/lcl13102012000000-n1.htm
伊豆大島で避難勧告出さず「都が命令したほうが良かったかも」 2日目の現地視察「どっかの首相とは違う」
2013.10.20 12:00 (1/10ページ)
 東京都の猪瀬直樹知事は18日の定例会見で、台風26号で大きな被害を受けた伊豆大島大島町)で二次災害を防ぐための緊急対策工事を行うことなどを発表。都と気象庁が土砂災害警戒警報を出したのに町が避難勧告などを出さなかったことについて「もう少し命令したほうが良かったかもしれない」としつつも、「(気象庁から)特別警報がきちんと出れば、かなり強制力があった。気象庁が旧来型のエリアマップ、旧来型の発想でやっていた、そこが一番の問題点」と批判した。


 また、災害発生2日目に行った現地視察について、救出作業の妨げになる懸念もあると問われ、「人命救助に邪魔にならないようにするのは当たり前。どっかの首相が大事な時に邪魔したという話でしょ? そういう話とは意味が違う」と応じる一幕もあった。詳報は以下の通り。


…ただ、気をつけなければいけないのは、このごろ地球温暖化の影響もあると思うが、何十年に一回という言葉が、毎日のように使われている。当局も、生活者も『オオカミ少年』になっているところがある。何十年ぶりの豪雪、洪水だとか。もちろん東日本大震災は1000年ぶりぐらいの大きさだが。

 そういう、温暖化に伴うゲリラ豪雨も含め最近史上初という言い方が大変多い。耳慣れてしまっているところをどうやって本当に危機なんだということを、われわれ全体が自覚するか、が前提にあると思う。土砂災害警戒情報は、気象庁と都で一緒に発表するもの。例の特別警報は気象庁。特別警報は都全体とかのエリアに対しての指定だから。気象庁はこれからあり方を考えることになる。


警戒情報のあり方を強制力、より強い力を伴ったものに変えていくというのは案として浮上するのではないか。お考えを。

 「そう思う。もう少し命令したほうが良かったかもしれない。かなりきつく行っているんですよ、電話とファクスで。でも町役場としても、あまり経験ないしね。夕方過ぎからかなり言っていた。だけどあくまで当局が決めることだから。だから、命令をきちんと制度的な形にしたほうが良いかもしれない」


 −−知事が、2日目にして大島へ現地入りした理由はどこにあるのか。救出作業の手が止まるという懸念もある

 「それは当たり前じゃないですか。人命救助に邪魔にならないようにするのは当たり前ですよ。だから出迎えなんていらないわけだし、ですから自分で現場にいく。上から見て下からみて、そして緊急対策を決めたということです。そうでしょ? どっかの首相が大事な時に邪魔したという話でしょ。そういう話とは意味が違う」

原発事故の霞ヶ関における戦犯はどうみても文科省経産省だが


それを自覚してる霞ヶ関は、とっとと「菅たたき」をマスコミに展開させて例のウソをばらまいた。
原子力業界マネーもこれに協力…


あげく文科省は職権乱用ですでに「原発事故は菅総理が悪いんだよー」と歴史の教科書に明記させている、
審査もへったくれもない驚異的なスピード記述。


こうした事実をきちんと調べていない無知の阿呆による菅たたきは、ものすごい阿呆だが
知っててなお菅たたきを明言するやつ(たいていは利権の上で地位が高い人物)は本当の極悪人で、あの世に言ったら閻魔大王から特別メニューを頂戴することになる。