◆水野学『アイデアの接着剤。ヒットは知識の結合から生まれる』を読み解く
ブランド作りからデザインまでトータルに行う水野学氏。
グッドデザインカンパニーの代表である。
彼がどのようにアイデアを創出しているか、読み解きたい。
※要旨
・僕の仕事は、世界に無数に転がっている、アイデアのかけらとかけらを拾い集め、ぴったり合うものを、くっつけること。
・デザインの目的は、「よく見せること」ではなく、「よくすること」
・すべてのものは理性と感性でできていて、それはデザインも同じ。
感性と理性、両者が程良くミックスされているのがよいデザイン。
・アイデアが見つからないと困っている人は、考えるのをやめて、外に出ましょう。
まずは知識を呼び込みましょう。
たくさんのアイデアのかけらを集めることから始めましょう。
・「自分が何かをやろう」というテーマを頭の中にもったとき、知識が豊富であればあるほど、接着していく力も強固になる。
・ヴィジュアルで思考し、言葉でテーマを育てる。
言葉というのは余白があってゆるいということ。
・できるだけテーマの幅を広げ、より多くのアイデアのかけらを集めていく。
そのうちに、いくつかのかけらがゆるやかに連動し、やがてつながっていく。
それを接着してアイデアとする。
・プレゼンのうまい発明が、歴史に残る。
その発明が歴史に残るか否かは、発明そのものの力もあります。
しかし、いかにきちんと世の中に発表するかにかかっている。
僕はプレゼンする場合、なぜ、そのデザインがいいのかを、必ず言葉で説明するように用意している。
・10より100案、100より1000案を目指す。
クライアントに提案するのは基本的に、これがベストと確信した一案です。
数が多ければ、新しい発見がある。
また、背後で消えていった数多くの案があるからこそ、絞り込んだ一案のクオリティも上がる。・自分の仕事になったとき、アイディアは浮かんでくる。
的確なアイデアの種を思いつくには、そもそも、仕事を自分の問題として捉えていることが不可欠。
・ビジネスツールは携帯電話だけでいい。
移動中に思いついたことは、すべて言葉として携帯電話に残す。
ツイッターも携帯から。
・仕事と遊びのけじめをつけない。
365日遊んでいるし、365日仕事している。
友達と遊んでいるときやすすめられた漫画を読んだりする中で、新しいアイデアのかけらが集まる。
逆もしかり。
今では行き詰っている社員がいたら、「考えるのはやめて、遊びに行けよ」と自らけしかけている。
・マーケティングとは、人に頼んで何かを調べることではなく、自分の洞察力を磨き、独自の仮説を作ること。
・頭の中に何百個の引き出しをもつ。
知識を貯えるのには、質よりも量。
僕の頭の中の引き出しには、たくさんの「当たり前なこと」が入っている。
好奇心を忘れずにテレビを見まくる。
コンビニに置いてある女性ファッション誌もスポーツ誌も週刊誌も、隅から隅まで読みまくるのが、僕のマーケティング手法。
特に女性ファッション誌はマメにチェックしている。
・老舗商店のリブランディングで、あえて古めかしいロゴを作ることで「300年の歴史と伝統をもち、信頼できる老舗である」ことを端的に伝えた。
・気の合わない友達こそ面白い。
なんにでも顔を出す。誘われたら断らない。
これが僕の人付き合いの原則です。
いろんなところに顔を出して、いろんな人に話しかけると、自分では思いもしなかったようなことが聞ける。
まるで縁がなかった場所にいけたりする。
・旅をして、情報と経験を混ぜ合わせる。
実際にその土地に行ってみなければ、僕たちが想像しているよりたくさんある。
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