先従隗始・温故知新

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月収3万円で、現地調達の水・食料のみで単身赴任で、アフリカ各地に携帯基地局を次々に構築していく中国


たしかテレ東のガイアの夜明けかあのあたりで現地取材していたけど、そのように説明されていた。
中国に限らず、新興国のハングリーパワーは相当なものだ。
長野県の農家アルバイトでレタス収穫作業をやったとき、中国人研修生のものすごいスタミナとパワーに驚かされた。

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◆『アフリカ:資本主義最後のフロンティア』


※要旨


・アフリカ大陸、9億人の巨大市場に期待を寄せる世界のマネーは、伝統的な生活を営んできたマサイ族の風景をも変えつつある。
携帯電話の売り込み競争は熾烈を極め、マサイ族のほとんどの人が携帯電話を駆使することで生活を営むようになった。


・資源の現場でも、新しい現象が起きている。
ニエレレが初代大統領になったタンザニアは、「21世紀のゴールドラッシュ」とも呼ばれる金採掘ブームに沸いている。
そこでは資源メジャーと地元生産者との力関係が変わり始めている。
いままでは資源メジャーの支配に甘んじてきた地元の業者が、インターネットなどで世界の金の価格をチェックして、もっとも高く買ってくれるところに販売するようになった。


ボツワナでは、巨大企業デビアスに対して、国が主導権を持って交渉を進められるようになった。
交渉の材料としたのは、ダイヤモンド原石の残り少ない埋蔵量と世界市場の動向という情報だった。
世界に張り巡らされたネットワークから得られる情報を武器にすることができれば、弱者も強者も対抗する力を持つことができるようになる。


・1994年に民族の対立で100万人もの人が大虐殺されたルワンダは、「アフリカの奇跡」と呼ばれるほどの目覚しい復活を続けている。
その復興を支えているのは、ルワンダの発展を見越して祖国に帰国してきた「ディアスポラ」と呼ばれる優秀な人材だ。


・アフリカで携帯電話ビジネスが成功するはずがない、というのが当初、業界の大方の見方だった。
ケニアの携帯電話最大手サファリコムのCEOマイケル・ジョゼフも次のように認めている。
「アフリカでは固定電話のインフラすら整っていない。そんなところに携帯電話なんて」というものだった。

しかし結果は正反対だった。
携帯電話は固定電話のように電線網を張り巡らせる必要はない。
アンテナを建てて中継基地を作るだけで、ネットワークが構築できる。
広大な土地を持つアフリカをカバーするには、ぴったりだった。
加えてアフリカの人々は世界でも有数のおしゃべり好きだ。
一気に利用者が広まった。


・中国がエチオピア全土の通信ネットワークをまるごと整備している。
2010年のはじめには2年前と比べて、10倍に急増。
国内で使用される端末の数も600万台を超えている。
この急ピッチでの通信インフラ整備の立役者が、中国でも有数の通信機器メーカー「ZTE」である。
鉄塔の建設から、アンテナや通信機器の設置、調整、メンテナンスまで通信ネットワーク整備のすべてを一社独占で請け負っている。


・加速度を増して、その行方を世界が注目し続ける中国のアフリカ進出。
その分野は、いまや通信だけでなく、農業、エネルギー、加工製造、資源開発と、ありとあらゆる業種に及んでいる。
中国がアフリカで設立した企業は中国政府が公認しているだけでも1600社を超えている。