先従隗始・温故知新

はてダからの引っ越し(http://d.hatena.ne.jpのURLからここへ自動転送されます)。元サイト:アニメイレコムhttp://kasumin7.web.fc2.com/ire/

いくら人間社会側が、うかれて元に戻ろうとしても、自然界はお構いなし


街の復興のみならず、
原発についても大いに言える。


これは原発作業員もネット上で何度も言ってることだ。事故原発の汚染水タンクにしたってまた津波で流されたら元の木阿弥だと。建屋だって震度や揺れる時間次第では新たに崩れると。


…まあ、あくまで人間都合=経済都合で、原発再稼働をよしという持論をごり押しするアホどもですから…いくら言っても聞きますまい。

http://www.asahi.com/national/update/0830/TKY201208300003.html
仙台・南三陸震度5強


入り口のガラスが割れたヤマダ電機「テックランド仙台東店」=仙台市宮城野区、いずれも後藤一也撮影


30日午前4時5分ごろ、宮城県沖を震源とする地震があり、宮城県南三陸町仙台市震度5強を観測した。名取市塩釜市東松島市震度5弱を観測したほか、気仙沼市栗原市など広い範囲で震度4を記録した。東日本大震災の余震とみられる。


 建物の被害では、仙台市宮城野区ヤマダ電機「テックランド仙台東店」で入り口のガラスが割れたほか、同区の県障害者福祉センターの天井から水漏れがあったという。

 JR東日本東北線仙石線石巻線は一部区間で一時運転を見合わせたが、30日午前8時40分までにすべて再開した。仙台空港アクセス鉄道も一時運休した。仙台市地下鉄は始発から徐行運転し、午前6時半過ぎに平常運転に切り替えた。宮城県の高速道路も一部が一時通行止めになった。

1年半後でも、まぁだ311震災の余震なんだからねぇ…


スマトラは毎年のように津波が繰り返されてきたし…


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福島県庁や総務省はもう、福島人口半減を織り込んでいる。だいたい報道に出すのは甘めの数値だ。

http://www.asahi.com/national/update/0829/TKY201208290582.html
福島県の人口、4割減少も 2040年、原発事故で流出


 福島県は29日、県外への人の流出が止まらない場合、県人口が2040年に現在より最大約38%減少するとの試算結果を明らかにした。

人口流出が来春までに止まり、県内に戻る動きが進んだ場合でも、震災前からの減少傾向が続くことから、40年の人口は2割以上減る計算という。

 県は「安心して子育てできる環境づくり、原子力に代わる産業の集積などで人口流出を抑えたい」としている。

この記事を読んで「じゃあ安全安心な環境を」と思うのは無知な人である。「安全安心」という政府と、政府が雇ってるプロ市民ゴロツキの定番文句が出たらもう詐欺だと思うしか無い。脅迫や圧力雨あられの世界であって、理論では無くごり押しの横行する領域だ。

広域除染もうまくいかないのがわかってきている。原発運用と同じ末路であると。
安全安心にはほど遠い環境は、変えようがないのだから、人口流出は止まらなくてよい…それが最も賢い選択だ。本能的にも。


放射能汚染は、大多数であるセシウムが200年は残るので
健康被害も100年は顕在化し続けると言われる。プルトニウムなどはもっと万年単位で残る…あまり総量は漏れてこない物質ではあるが。それと被曝しなくても被曝エラー細胞の遺伝で子孫に引き継がれてしまう場合もある。


…どうせ原発が動いてる限り、西日本や南日本や北陸や北海道、どこがあらたな汚染地帯になっても不思議は無いんだが…まさに原発ジプシー、あっちへフラフラこっちへウロウロ…そうならんための【保険】が原発ゼロ路線だろう。福島原発は初期の古い軽水炉だから小さめだったが、標準的な百万kwの大型PCVを備えた原子炉が同じ事故を起こすと汚染規模は2倍3倍増にもなる。


大型PCV=格納容器:大型コンプレッサーのタンクもしくは、圧逃がし弁が詰まった圧力釜を想像するといい…原発は1日以内に冷まして収束することを前提に設計されてるので、フクシマクラスの爆発事故だとむしろ、福島原発より大型で頑丈なPCVのほうが内圧をため込みすぎて爆発事故は大きくなりかねない…メーカーのうたい文句は【頑丈な、閉じ込め能力】なので、甚大な規模の水素発生には逆らえず爆発に至ったときの威力はむしろ増す…いわばプラスチック爆弾の原理。反面、大型なので爆発までの時間猶予は稼げる可能性があるが反面、大型なので内圧が上昇すると中々手がつけられない。
フクシマ第一原発の爆発や2号機破裂があんな程度で済んだのは、フラスコ形状であちこち形状が異なり、すぐ破裂する『弱い部分』があったからだ(トーラス)。
最近の原子炉はそのような弱い部分が無い…フラスコ+ドーナツのPCV炉と違ってヤクルト容器形状のPCVなので内圧に強く、容積も大きいので、圧がいつまでも漏れず、しかし容積が大きいのでどんどん内圧上昇し…そしてその新型PCVは鉄筋を増やすなどすごーく頑丈に作られており…『爆弾』というたとえがおわかりだろうか。爆発する前提ならむしろフラスコ炉=Mark1のほうがいいとさえ言える。プッチンプリンのように一カ所で圧が逃げるからだ。


じゃあドライベントしろよと言うが、福島原発緊急対応のTV実況報道を覚えておいでとは思うが、「ベントすると蒸気=水が出ていく、つまり燃料が冷やされなくなる=メルトダウンの加速や炉心損傷の拡大」という致命的なジレンマがある。蒸気によりタービンを回して動かすECCS装置もあるし、この蒸気を復水器で水に戻してこそ炉の底に水を戻したり冷却水として再利用できる。なにより、水素爆発では親水性のセシウム希ガスヨウ素ばかりが大量に飛散するが、ドライベントでは炉心の多彩な放射性物質放射性元素は『全部』出てくる。いま現在も、震災後にコッソリベントした東海原発の正門前〜南方への道路沿い〜ひたち海浜公園は、地表で1μsv、地表1mで0.7μだが、これらはおそらくセシウム以外がいっぱい含まれている。http://hakatte.jp/geigermap/ http://d.hatena.ne.jp/geasszero/20111213/1323731776
CsセシウムとSrストロンチウムは染料のようで、Puプルトニウムは顔料のようであるらしい。低融点Csはさっさと融点に達して液化し水蒸気に溶けていくプロセスで短時間に大量に「準備」され、水素爆発で飛散する。
Srは高融点なのでたいした量を「準備できず」、疎水性のPuには水溶プロセスが欠けており、両者とも比重が重いこともあり、水素爆発時やドライベント時に少量が飛散するのみ。これはCNICに確認を取っている。

ストロンチウムよりセシウムの揮発性が高いため、漏出量に差がでると考えられます。
原子炉からの漏出は、金属単体でなく何らかの酸化物状態だと考えられます。

酸化物の融点を比較すると、
酸化セシウムの融点は490℃ですが
酸化ストロンチウムの融点は2430℃と高い値です。


そして西国と北海道のPWRはおそらく設備があちこち損壊すると注水作業がしづらい、または燃料まで水が到達しづらい。



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・大津波で港係留の漁船や商船が流されてきたらどうするんだ、とか。
・逆に沖合に逃げようとする船をジャマするんじゃないのか、とか。
・遡上高8m超では役に立たないし、とか。
付け焼き刃、浅知恵で、
震災後に編み出された技術って、なんかザルなのが多いねやっぱり。


アニメのようにうまくはゆかないと思う。

http://www.asahi.com/business/update/0830/TKY201208290810.html
津波が来たら防波堤出現 三菱重工など、和歌山に建設へ


図:直立浮上式防波堤の仕組み拡大直立浮上式防波堤の仕組み


 三菱重工業大林組東亜建設工業の3社は29日、津波のときに浮き上がらせる防波堤を和歌山県海南市和歌山下津港につくると発表した。「世界初の技術」といい、ふだんは海底に埋まっているため、船の航行にも影響がなく、景観も損ねない。10月初旬に着工する。

 政府は、計230メートルの可動式防波堤を2020年までに建設する計画で、今回はその一部の10メートルを建設する。受注額は7.3億円で、13年2月までに完成する予定だ。

 「直立浮上式防波堤」と呼ばれ、海底に2層構造の鉄鋼製パイプを何本も並べて壁をつくる。津波が来るという情報が入ったときには、ここに空気を送り込んで圧力をかける。すると、内側のパイプが海面から7.5メートルの高さにわずか10分足らずで伸び、防波堤ができる。

 三菱重工は「防波堤の建設が難しい港湾などで役立つ」と期待。海外への売り込みもめざす方針だ。