先従隗始・温故知新

はてダからの引っ越し(http://d.hatena.ne.jpのURLからここへ自動転送されます)。元サイト:アニメイレコムhttp://kasumin7.web.fc2.com/ire/

この人は本当に芝工大の先生なの?

・強度を落とす=ばらばらになりやすいが、応力が逃げて分散しやすい
・強度を増す=車体は頑丈になるが、人間は衝撃に耐えられず外へ投げ出されたりもみくちゃのグシャグシャになって死亡率が上がる


アメ車の変遷で、基礎として学ぶことだが…ジェームス・ディーンもそれで致死しなかったっけ?黎明期に日本車がバカ売れしたのも生存率が高いからだ。


防音壁なんてかなりの強度で、けっして動いてくれない”不動明王”だから…そんなものに、『頑丈な鉄の棺桶』がぶつかりでもしたら…乗客全員が大量出血や複雑骨折になるぞ。ああして素直にキュウリスライサーによって千切りにされたような格好だからこそ、生存者や軽傷者が増えたのだと思うが。


卵のケースをイメージする。落っことしても中の卵は割れないか、ひびぐらいで済む。(日本車はずっとその設計でやってきてる。中国車の衝突実験映像がyoutubeにあるが、もろすぎてむしろ人が死ぬ…日本人はそういうとこの設計がうまい。海外の原発設計技師も「日本車がクルマの安全設計を変えてくれたんだ、あれは好例だよ。そして原発は最悪の例だ」とNHK ETVで言ってた)
だがあの卵ケースが鋼鉄製だったらどう?卵だけぐしゃぐしゃになるよね。あんな感じで乗客の頭蓋骨が木っ端みじんに割れて脳挫傷になるぞ…


ちなみに福知山線の生存者が少なくなかったのも同じ理由。あれが国鉄時代の車両だったらもっと犠牲者は多かった。

http://mainichi.jp/select/news/20120430k0000m040084000c.html
関越道バス事故:防音壁めり込み 車体軽量化で被害拡大か


 自動車の安全性を研究してきた芝浦工大名誉学長、小口泰平名誉教授(自動車工学)は、スピードを出したまま衝突したことが直接的な原因としながらも、「車体の軽量化という流れが被害を拡大させたのではないか」と指摘している。

 小口名誉教授によると、バスの車体は近年、軽量化を追求してフレームを減らすなどの改良が加えられている。強化プラスチックなどを使用することで全体の強度を確保しているが、いったん防音壁などがめり込めば、内部にそれを遮るフレームがない構造になっているという。


軽量化したからこそ、慣性力が減って衝突時衝撃は軽減されるんだろうに…金槌で打つのとプラ槌で打つぐらいに違う。乗ってるのは生のお肉の人間なんですぜ、名誉先生…
もし本当にそんな、車体の鉄骨によって防音壁を受け止めるなら、そこの部分から車両連結を外して(フレームや骨組みに、故意に溶接や接合が弱い部分を作り、今回のような重大な衝突事故時に車体をバラバラにして応力を逃がす)車体が真っ二つ…バラバラにならないと…いわば電車の車両連結器みたいに。そうして応力を逃がさないと、鉄骨がガツンと完全に車体を止めてしまった時点で即死者が多数発生する。バットで殴られたよりさらに酷い惨状になる。


エアバッグないでしょー?旅客バスは。お客はどこへ飛んでいくの?前のシートに顔をぶつけて顔面陥没や脳挫傷ですか?車体の外へ放り出されてパペットみたいにグニャグニャして死ぬの?


まさかこの名誉センセ、国交省擁護のための御用学者じゃあるまいな。
強度的にも構造設計的にもいちばん問題なのは、この防音壁だぞ…バスじゃない。
・蛇行横転したバスが刺さらないような設計にすべきだった
・万一に刺さってきても適度に弱く負ける構造にすべきだった


たとえば、ハリウッド映画みたいに、横転する車を撮影するときに見えないところに登坂ラダーを敷いているが…あれを応用するとか。
バスは片輪だけラダーで上がらされ、決して絶壁側に落ちず、防音壁にも刺さらず、車道側へ横転するだけ。
…ということはずっと滑走するので、応力は分散し続け減衰し続け、いきなり止まらない=ショックで圧壊しない、人間がぐちゃぐちゃにならない。


バイクの死亡事故の第一原因は、事故時にうまく応力を逃がせず、人体が路面や側壁などへ激突するケース。
つまり柔道の受け身なんかが身についてる人は死ににくいの、原則。そういうワザがなくて事故時にビビリっぱなしで体をまっすぐぶつけるに任せる人がどんどん死んでいくの。元・都心のバイク便として断言する。
衝突や転倒してなお、バイク車体も我が身も…ひらりひらりとやれちゃう(しつっこく食い下がれちゃう)人は、バイクを大きくは壊さないし、死なないし、怪我もしない。これはモーターレースおよびサーキット練習走行の経験者ならわかるだろ。


応力分散のワザがすべてです。時間をかけるか(時間とともに摩擦で減速)、手順を増やすか(手順のたびに、かかってくる応力を逃がせる)。
ライディングも完熟してくると、高速転倒で3分ぐらい滑走してても「あ、あそこにすべらそう…よしここで5回転ぐらい転がろう、バイクは後輪を縁石に当てる、と…」とかちゃんと冷静に考えながら転んでおります。ゆえに素人ならとっくにあきらめてる「もう転ぶしかない」状況でも、最後の最後まで粘りに粘っており、9割方は転倒せず回避できている。それを達者と言います。


高速道は、高速で走る道路です。
高速で走る車両を、防音壁という鉄壁がいきなり瞬時にバスを止めちゃうから、人間という生身は耐えられず壊れて死ぬし、バスという華奢な構造物は防音壁に刺さって三枚に下ろされてばらばらになる。


冗談で言ってるのではなく、マジでキュウリスライサーの仕組みそのもの。工学的に言ってね。
そんな馬鹿な欠陥の構造設計を、いつまでも残さず、とっとと全国を緊急点検し、一斉改良工事しろというの。なあ国交省よ。


…というわけでさっそく、小泉改革の陰の立て役者(自称)としては、国交省HPにご意見のメールを差し上げてきましたよ、たった今。


 ◇


小口泰平 wikipedia

…けっこうな経歴だけど、なんせ戦前生まれ…つけてる知識や経験が古い。
国鉄や、カローラ誕生期の人だ。団塊より10年先輩。


あと、民間で働いてない。
現場で車両をいじってない。
学にずーーーっといる人だね。
そういうひとは、最後に現場で見た現物のままで、知識や見識が止まってしまい、偏りやすいよね。


こういうセンセが著した通信教育の「自動車整備士3級の取り方」みたいなの読んだことあるけど…NSRブーム終焉の時代に、マッハとかゼッツーの時代のことばかり書いてあるんだもん…


 ◇


あとひとつ、どうでもいい、もうひとつの”衝突事故回避の車体設計”があるけど。
いわば鈍行電車みたいな箱形ではなく
新幹線みたいに砲弾型にするわけ。すると側壁に接触しても受け流す。
マッドマックスにでてくるようなバギーや、GTレースカーみたいに、その砲弾型形状に沿って『ごっつい全面バンパー』でもつければ完璧。車体にガードレールがあるようなもんだから絶対に受け流せる。


…ただ、大型車両の実際の運用や用途を見る限り、無理だよね。
駐車場ではどうするんだ…寸法がかさばったぶん駐車場に入るのかとか、入れにくくないかとか、
大きさで税金とか変わっちゃうだろうとか…
新幹線は駐車場に車庫入れしないからね…


運転者の取り回し負担軽減が優先され、最近はミニバンにせよ大型車両にせよ、前輪のすぐ前が車両前端だからね。しかも箱形で真四角なので、あんな薄ーーい側壁に激突したらもう、三枚おろしにされるしかない。
ペーパーカッターとおなじく…あれのカッターはただの長方形の板だけど、はるかに強度の劣る紙を何十枚重ねていてもたやすく一刀両断できる。


…とかく、車両構造の変更はワールドワイドに関わってくることもあり現実的ではないし(何もバスだけが同じ事故するとは限らないし)
国交省による高速道の設備改修はドメスティックであり対応が現実的であることを踏まえると
やはり、高速道路設備の改修工事のほうに軍配。


『ペーパーカッターな構造』の部分だけを部分改修だから、路面や橋梁の改修ほど範囲が広がらず予算もかからない。緊急点検もすぐ完了するだろう。


 ◇



新聞屋や警備員も眠いが、
新聞屋は足で走れるし、ウロウロしてて変化がある。
警備員も見回りなどがある。


高速バスは、あのまっすぐ変化のない道路をしかも高速で走るのだ…よくまあ2時間ももつもんだと感心する。まして一人では自殺行為だろう。

http://www.asahi.com/national/update/0430/TKY201204300054.html
「起きると思っていた事故」 TDRでバス運転手に聞く


 「いつか起きると思っていた」「起こるべくして起きた事故」。多くのツアーバスが駐車場で帰りの客を待つ東京ディズニーリゾート(TDR)で、運転手たちは業務の過酷さを口にした。

 関越自動車道で死亡事故をおこしたバスと同じ石川県を前夜に出発、29日早朝に着いた男性(45)は、もう1人の運転手と2時間おきに交代しながら運転してきた。「それでも、事故が起きた時間帯はいつも眠くなる。どれだけ寝ても体のバランスが取れない

 やはり北陸地方から来た男性(47)は「1人では負担が大きすぎる。2人で交代しないと無理」と話す。しかし「大型連休やお盆は運転手が足りない。ふだんは2人で走っていても、この時期だけは1人で走る会社も出てくるのでは」。

 甲府市から早朝、約40人を運んだ40代の男性は、駐車場に並ぶ関西や北陸地方のナンバーのバスに、運転手が1人でいるのを見かけることがある。「道中の仮眠をどうしているのだろうと思っていた」


2012/05/02追記
案の定、国交省は未だに、『高速道の設備的な欠陥』のほうには一切コメントしていない。
運転手が悪い、バス会社が悪いと言って、自分たちの不都合は一切言及せず逃げる…姉歯事件と全く変わっていない…懲りていない。


規制緩和のせいだというのは誤りで、規制緩和後も管轄監督を落ち度鳴く行うのが役所と政治家のつとめだ。規制が得意で緩和は苦手では済まされない。


イザというときに全責任をきちんと取るからこそ、政治家幹部クラスや、省庁レベルの、管轄監督、閣僚担当が許されている。武家や騎士が有事には命を捨てるからこそ特権を許されてきた名残だ、建前は。
日本では彼らは逃げるばかりで歯切れが悪く、責任は取らないのに、職責利権だけは担当してしがみつく…最悪だ。
マスコミやネットにやたらと個人たたきの炎上騒ぎをさせるのも、政府や行政が不祥事不始末を問われないようにする目くらまし=チャフなのだ。こんなしょうもない体質は先進国中、日本のおいてほかにない。まるきり中国や韓国のような日本国なのである。


…と、書いていたら最新記事にこのような↓マスコミが先に動いてくれた。うちのエントリー記事を検索エンジンから飛んできて読んだのかもしれないね。

http://mainichi.jp/select/news/20120502k0000e040199000c.html

関越道バス事故:防護柵継ぎ目の8割に隙間 付近50キロ

毎日新聞 2012年05月02日 15時00分(最終更新 05月02日 17時37分)


 群馬県藤岡市関越自動車道藤岡ジャンクション(JCT)付近で7人が死亡した高速ツアーバス事故で、記者は河野化山(こうのかざん)容疑者(43)=自動車運転過失致死傷容疑で逮捕=がたどった同県内の一部ルート約50キロを走行した。ガードレールとコンクリート防護柵の継ぎ目は計約40カ所確認でき

このうち32カ所で事故現場と同様の「隙間(すきま)」があった

事故は、こうした隙間が被害を拡大させたとされ、8割が同様の構造となっている実態が分かった。【喜屋武真之介】

 記者は助手席に座り、同県昭和村の昭和インターチェンジ(IC)から関越道に入り、東京方面へ向かった。片側2車線。赤城山のふもとの道は起伏が多く、カーブが連続する。「霧注意」などの看板もあり、万一ハンドル操作を誤ると大事故につながる恐れがある。

ガードレールと防護柵の継ぎ目を数えながら「隙間がこんなにたくさんあるとは……」

。思わず息をのんだ。

 国土交通省(当時は建設省)は98年の通知で、ガードレールと防音壁など、異なる形状の防護柵を連続して設置する場合、隙間ができないように求めた。しかし、それ以前に建設された道路は対象外のまま現在に至る。


 昭和ICから約15キロ走って山あいを抜け、渋川伊香保IC付近に差し掛かると、関東平野が一気に視界に入る。前橋ICを通過すると片側3車線の直線道路に。依然として、路肩では隙間が多く見られる。

 ほぼ直線の道路が14キロ続き、事故現場に差し掛かった。「単調な道のりが河野容疑者の眠気を誘ったのでは」。そんな推測が頭に浮かんだ直後、道は緩い左カーブとなり、無残に壊れた防音壁が視界に飛び込んできた群馬県警によると、現場にブレーキを踏んだ跡はなく、防音壁は長さ12メートルの車体に10・5メートルめり込んでいた。

 今回の事故は、河野容疑者の置かれた労働条件など、さまざまな要因が重なって起きた可能性がある。しかし、道路構造上の欠陥は明らかだ。同じ悲劇を繰り返さないためにも安全対策を急がなければいけないと感じた。


98年以前の間隙を縫うように…まさにスキマを縫って(セキュア・ピンホールを狙って)大事故が起きた。=原発事故と同じだ。ありえないと言われていても、実際に起きたのだ。キュウリスライサーにバスが引っかかり一刀両断された。


だから


以下のような国交省側の通達は『誤り』というか、順番が違う。優先順位で言えば下位でいいのだ。
私もいすずのトラック生産ラインで組立てバイトしたことある身だが、どんだけハイテク最新のテクを実装した車両でも、事故は起こす。実機を触れたり組立てていれば自ずとわかるようになる。
だって、マツダのアイサイトみたいなテクが実装されてても、目の前にいきなりキュウリスライサー=ギロチンがあったら、不可避だもん…
発見後1秒後に壁に激突する状況では、機械でも人間でも対処不能
・事故を回避するなら時間を稼ぐしかなく(相対速度をゼロに近づける)
・時速ゼロkmの物体に対して激突事故を起こすぐらいなら、横転してでも時間を稼ぐ
しか、ないんだよ。


深夜運行の高速バスですよ?
わざわざすいてる時間帯に120kmh以上とかですっ飛ばすバスでっせ(だじゃれ
カーディーラーのせまい敷地でゴー&ブレーキのアイストップおためし運転するのとはワケが違う…ちゃんと毎日の記者みたいに現場を見てこいと言うんだよアホデスク官僚。


国交省も、わかっててやっている。逃げの一手なのだ。
おれはボルボのグローブトロッターなどセンサー・オートブレーキ装備の大トラ乗ったこともあるけど、あれでも側壁に突撃していったら無理だよ。


自分たちが逃げるために、わざと的外れなことを言い続ける霞ヶ関…日本国は本当にこの点は不幸だね…そろそろ姉歯事件から10年が見えてくる時期にさしかかっても、まったく改善のかけらもない。

http://mainichi.jp/select/news/20120503k0000m040029000c.html
大型トラック:自動ブレーキを義務化へ 国交省が方針
毎日新聞 2012年05月02日 19時11分


 国土交通省は2日までに、前方の車に追突する危険性を感知して作動する自動ブレーキ装置を、20トン超の大型トラックに取り付けるよう自動車メーカーに義務付ける方針を決めた。事故が起きると被害が大きくなる可能性が高いためで、2014年11月1日以降に生産される新型車から、重量に応じて順次適用する。

 関越自動車道のツアーバス事故など、大型バスについても深刻な事故が起きており、同様の義務付けを検討する。

 装置は、レーダーが前方を走る車の速度や位置を監視し、追突が予想されるほど近づいた場合に音声などで運転手に警告。さらに近づくと、自動ブレーキで減速させる仕組みだ。(共同)


だってさぁ…
・コスト増で、運転手や運送会社にしわ寄せ
・でも、高速道の側壁だって98年以前のは以前の構造のまま放置なのに
・トラックなんていくらセンサー付きを義務づけたって「2013年以降」とかになり、それ以前の99.999%のトラック・バスにはセンサーなんかついてないじゃん 苦笑


意味ねえよ。効果も薄いし、浸透に年数がかかりすぎる。
単に
・高速道のキュウリスライサーな『スキマが事故原因』と国交省自身で言うと、落ち度を問われ、失点となる、のがいやなだけ
・そこはテーブルクロスで隠して、さも車両とかドライバーだけが悪いように言う


いわばドライバーや車両は、東電と原子炉にされたわけ。
原発事故で根本的に悪いのは米国の外圧に屈したとは言え巨万の利権にめがくらんで安全二の次にした政府と政府機関でしょうが。


二種運転手とはつきあいも多かったので、不憫でならない。…いや情に負けたとかではないんだよ、霞ヶ関を出入りもしたし、かつ運転手と顔見知りになり運送業者も出入りしたりして、双方を見知った上で、そういう言葉が出てきたの。


…重ねて、おれが二輪での真夜中運転や徹夜運転をする場合
・どうしょうもない眠気(4〜6時に急にくる)がきたら
・高速に乗ってる場合、降りる
・高速に乗れない小型二輪でわざわざ行く(下道ではむしろアバウト運転が容易で有利。重量的にも疲れないし。)
・大声で怒鳴り歌いながら行く、ガムをかむ、コーヒーも飲む、あえて牛丼を食うなど変化をつけ続け飽きさせない
・最後の最後にはベンチで寝るかバイクに突っ伏して寝るが15分以内にする


なんか不思議と、大阪や福島まで放射線量計測の遠征旅行に行くと、帰宅間際が徹夜〜夜明け過ぎに帰宅になるんだよなー…きまって7時台に到着する。道中で昼寝?3回はしてきているしクロレッツガム1包装がなくなっている。


ゆえに、上記のような対策を全くとれない「路線バス」の運転手は、地獄どころではない。リリーフドライバーを控えさせないと、バスが心中棺桶に早変わりするぞ。
・ひとり運転手なら、いくら遅延してもいいから仕方ない、寝かせろ。レジャーにいくはずが死んでしまうよりマシだろ。3時間も寝かせればだいぶマシになるが、起きても30分は運転させるなよ。


 ◇


やはり、現場の声が続々と…想像通りだな。
タクシーだって夜中はあちこち暗がりや僻地へ駐めて寝まくってるもんな。

http://mainichi.jp/select/news/20120503k0000m040086000c.html
関越道バス事故:「あすは我が身」運転手たちの不安と不満
毎日新聞 2012年05月02日 22時03分


「あすは我が身」「夜行のワンマン運転が許されていること自体がおかしい」。地方から東京へと客を運ぶ運転手たちは、不安や不満を口にする。

 2日午前9時、東京メトロ葛西駅前(東京都江戸川区)。ホテル街を高速ツアーバスの男性運転手2人が歩いていた。東京ディズニーリゾート(TDR)から北西へ3.5キロ。この街は、地方都市とTDRを往復する運転手たちの仮眠場所になっている。眠気をこらえながらハンドルを握る日々。関越道の事故は人ごとではない。

 前夜に会社がある石川県を出発、2時間ごとに休憩を取り、交代で運転しながら朝になってTDRに着いた。駐車場にバスを止めて路線バスで葛西駅まで来ると、会社が予約したラブホテルへ。同じ部屋でダブルベッドの脇に簡易ベッドを置き、体を横たえる。このホテルで多くの同業者が仮眠しているという。

 「人間の体は日中熟睡するようにできていない。ワンマンの夜行運転なんてとてもできない」。男性運転手(47)は顔をしかめた。

 車内は消灯後、静寂に包まれる。果てしなく続く単調な風景。カーブでは徐々に速度を落とし、曲がり終え静かにアクセルを踏む。背後から客の寝息が聞こえ始めると、自分も睡魔に襲われる。

 「夜行バスは日中のバスとは別の乗り物だ」。同僚男性(54)も言う。「日中、どれだけ寝ても眠いときは眠い」。たばこは吸えないので、ガムやチョコレートで何とかこらえる。「ヒヤッとしたことのない運転手など多分、一人もいない」

 国内観光客の減少で立ち行かなくなった観光バス会社は、00年に貸し切りバス事業の規制が免許制から許可制に緩和されると、ツアーバスにこぞって参入するようになった。客の中心は都心へ向かうビジネス客だが、地方のバス会社は都内に車両を置く場所がない。JR東京駅や新宿駅と広大な駐車場があるTDRを組み合わせるコースが一般化した。

 2人は2年前から夜行バスを運転している。北陸−東京間を連続3往復という過酷な勤務もある。バブル期に500万円近かった年収は300万円余りにまで減った。石川−東京間の料金は4000円を切る。「価格競争は運転手の賃金と安全管理に跳ね返る。

家族はツアーバスには乗せたくない」

 同じころ、葛西駅近くのビジネスホテルのロビーで、30代の男性運転手が時間をつぶしていた。明け方に着いても、チェックインできるのは早くて午前10時だという。

 大阪のバス会社に勤務し、観光バスを運転しているが、繁忙期はツアーバスのシフトに入る。「原則、2時間で交代。月に4〜5回の休みもある。それでも夜の運転はきつい」。1日のワンマン運転の上限を670キロとする国土交通省の指針を事故後に知り、「机上の空論」と感じ総務省によると、約9割の運転手が睡魔に襲われたり居眠りしたりした経験があるという。

 大阪−東京間を当たり前のように1人で運転させる会社があれば、夕方まで観光バスに乗せ、そのまま夜行バスに乗務させる会社もあると仲間から聞いた。

「運転したこともない役人が基準を作っている。基準を作る人は夜中にハンドルを握ってみてほしい」。男性は訴えた。

【市川明代、馬場直子】


よく、役人シンパの田舎者市民たちが「おまえみたいな素人、若造は、黙ってオレ!プロさま、ベテランさまだけが、物を言っていいのだ!手がけていいのだ!素人アマはいっさい手出し口出しダメ!」とか怒鳴ってくることがあるんだけど…


東京で大雪が降ると誰も雪かきしなくていっぱい転倒者が出るけど…おれ素人だけどいっさい雪かきしちゃダメ?プロが来るのは三日後かな?
…って聞いてみると黙っちゃった。
いわゆるルール厨、コンプラ厨に、ロクなやつはいないね。頭の中をルール文集にしてるだけで、脊髄反射してるだけで、自分で考えて行動しないから、アホでもできる。あれも一種の宗教カルトだよね。


官僚も霞ヶ関で深夜残業はするが、いっとき報道されたようにタクシーで何万円も出して郊外の自宅まで帰っちゃうから、居眠り運転する機会が無い。もしくは官僚もノンキャリアも駆け足で地下鉄の駅へ急ぐか泊まり込んで朝帰りか…これも鉄道だから居眠り運転する機会はない。
=現場未経験者。ほかのどんなプロであっても居眠り運転に関しては素人。


なにこれ…こいつらが病院や事故現場にやってくるのはおそらく、「人材がめでたく育った」10年後かなwww

http://mainichi.jp/select/news/20120503k0000m040063000c.html
関越道バス事故:国交省「被害者支援室」まったく機能せず

毎日新聞 2012年05月02日 21時02分(最終更新 05月02日 21時21分)

 関越自動車道で起きた46人死傷の高速ツアーバス事故で、遺族や被害者のケアや手続き支援を目的に4月に発足した国土交通省の「公共交通事故被害者支援室」が当事者に接触せず、病院など関係機関とも連携を取っていないことが分かった。支援室は「職員がまだ被害者ケアの研修中で、積極的に現場に出向くことを考えていなかった。今後対応を検討したい」としている。


こんなやつらに国民たちの命を預けていたら、いくら死んでも死んでもきりが無いわ!


…残念ながら、それはなにもバス事故のみではなく
原発事故』…今後の原発の稼働か全廃かも含めて、言えることである。


30年前のマニュアルを読んでばかりで、へたすると操縦室にもやってこない、そんな機長である…着陸できる確率はほぼ危険水域、時の運任せと言ってよい。
やはり、底辺から出世や飛躍を繰り返してきた泥臭い人物でないと、3K…きつい汚い危険の職場を経験してこれない。いまはやっと新人官僚を地方自治体へ出向修行させることが増えてきたが、追いつくまい…


世間について物知り・顔が広く、なるには、GOLDEN BOYの主人公・大江錦太郎のような放浪癖の時代がないと…おじゃる丸でいえばフリーターのケン。だが日本の労働法制は最悪で、いい大学、いい就活、いい就職で、未だに凝り固まっており、こと役所には、中途採用を同列に積極的に扱う・募る、習慣は全くない…たしか中途でも上限は35歳か、しかもキャリアパスからしたら絶望的で屈辱的、職種部署も限られる。
だから「とっとといいとこはいっちまおう、二度と出ない、出られない」生え抜き・もやしっ子官僚ばかりなのだ。んで政党政治家は世襲ボンボンばっか。専門領域の秀才博学ぶりを疲労できる、平時のときはいいが、有事になるとどこの学者も専門家も役人も政治家も、まず役に立たない。若いウチの放浪癖による下積みがないからだ。


いまやハイテク時代の副産物や後始末で、にっちもさっちもいかない時代なのに…ハイテクというのは立ち上げるときは華々しいが、数年〜何十年かするとかならずやっかいな大事故が次々に起きる…
残念だが、日本の政党政治家と霞ヶ関官僚では、かれらは平時のプロ専門…「うまくいって順調なときだけの専門」なので、
今後の時代、次々にプラントが爆発するとか橋梁や道路が壊れるとか交通事故とか…「ハイテクが経年劣化したときの後始末」いわば非常事態が連続する時代には、いたって不向き!


日本経済が破綻しても、なにもできないだろう…たかが原発事故や大津波災害ぐらいで何もできなくておろおろしていたのだから…
いや不謹慎な言い方なのはわかってるが、やはり日本経済が破綻するとか、他国が攻めてくるとか、道路も橋梁も維持できないほど貧乏になるとか…今後の『後始末の時代』には、政官財は、まったく役立たずになるとみていい。
まるきり、武士の幕府では西洋化時代に対応できなかったのとダブっている。


 ◇


アウトソーシングアウトソーシングだと念仏みたいに大合唱してれば、すべての業界がこうなっちゃうよ。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120503/k10014873881000.html


事故を受けて、国土交通省関東運輸局は2日、バスを運行した千葉県印西市の会社「陸援隊」に対して特別監査を行いました。
その結果、河野運転手が「日雇い」の雇用形態でバスを運転していた疑いがあることが分かったということです。
道路運送法の運輸規則では、日雇いでの運転手の雇用は、安全上の管理ができないため禁止されています。


関東運輸局によりますと、バス会社は、乗務員台帳などで運転手の勤務を管理しておらず、不定期に仕事を依頼しているような状況で、会社の社長は河野運転手がいつから勤務していたのか正確に把握していなかったということです。


また、河野運転手は、警察の調べに対して「疲れていて、居眠りをした」と供述していますが、バス会社は、今回の運行前に河野運転手の健康状態をチェックしていなかったということです。

イカゲン、無理なもんは無理だと気づくことも大事だ。
「人間の量り売りは、できそうで、できない…失うものが多すぎる。」
安全もそうだし、相互信頼関係もそうだし。
「あいつは、おれを使い捨てにする気だ」まるでヤクザが相手みたいなことが社会で常態化すれば、そりゃ日本人同士のココロはズタズタになり、みんな違う方向を向く…自分勝手1億人になる。


アウトソーシングだと、
派遣会社の8割はヤクザが出資したり人材を登録させている『企業舎弟』だから…どんな人間でもねじこんでしまえと、中国人でもキチガイでもなんでも送り込んでくる。なんせヤクザだから。
人を送り込む優先で、人間の品性や資質やプロ意識や、無理がないかどうかの精査など…なんにもしなくなる。口先だけで「大丈夫です大丈夫です」…それが極道だろ?あなたがたも見覚えあるだろ。


ヨソから人を募ることが基軸・主義になる=ヤクザと外国人が、職場と業界にバンバンはいってくるということ…


クオリティ、コンプライアンス、セーフティ、セキュリティ QCSSが、劇的低下する…しかも表だってはわかりにくい…ヤクザは詐欺的に虚飾がうまいし、役人は逃げや隠蔽がうまいし…「大丈夫、大丈夫ですから」と広報では取り繕いつつ、物陰で監督先の職場の長を暗に脅している。


アウトソーシング
・正社員は現場仕事をしなくなり、現場監督で見てるだけの「民間役人=民僚」になってしまう
・現場ライン請負するのは企業舎弟…現場仕事をしなくなり無能になった正社員(車メーカーなのに車が作れず、ライン作業のことをまるでわかってないバカ)に、ヤクザ請負業者は徹底的にごますりして取り入る
・現場をわかってないバカ民僚が、見当違いの命令ばかり出して、そのマチガイ命令の数々をヤクザ請負企業は『大絶賛・神格化』してゴマスリ…最悪の悪循環が、国内生産工場で相次いでいる…たとえばホンダやトヨタおよび系列や協力企業。


だがこういう『がん転移』は、眼には見えないだろ?表だっては全然わからないんだよ、一般人社会=世間からは。
見てわかる達者が、現場に潜入でもなんでもして、見立てをしてこないとならない。原発事故現場の実態だって、素人とかボンクラアマチュアが行ってみたところでわかんないだろ。頭がいいか手先がデキるか…”達者”が行かなきゃダメ…素人アマでも元プロでもなんでもいいから。


日本はそろそろ死ぬぞ…重篤の全身がん転移と、骨粗鬆症と…


おれがどこまで達者かは知らんが、おれの見立てでは、そう甘くない。経済金融アナリストや財務省の広報の言うことほど、実態は甘くはない。甘くない材料が揃っている。


 ◇


やはりきたか。
・優先度が元々低くはある
・騒ぎが収まった頃に発表し、「国交省の落ち度、失態」という風評を回避する

http://www.asahi.com/national/update/0523/TKY201205230663.html
高速3社、防護柵の隙間埋める方針 5100カ所

 関越自動車道で起きた高速バス事故を受けて、東日本、中日本、西日本の高速道路3社は23日、全国の高速道路で見つかったガードレールと防音壁との隙間をすべて埋める方針を明らかにした。隙間は3社で約5100カ所見つかっており、17億円程度かかるという。

 大型車の交通量が多い区間などで工事を優先し、来年度までに約4300カ所でガードレールを取り換えて防音壁まで延ばして重ねることで隙間を埋める。残りも順次交換する。ガードレールなどの防護柵の設置基準が見直された1999年以降は、ガードレールと防音壁を隙間なく重ねている。

 群馬県警によると、事故現場では、見直し以前の古いガードレールにバスがぶつかり、隙間から防音壁にめり込む形で停車したという。