先従隗始・温故知新

はてダからの引っ越し(http://d.hatena.ne.jpのURLからここへ自動転送されます)。元サイト:アニメイレコムhttp://kasumin7.web.fc2.com/ire/

南関東のは、雪かきでは、ありません!

雪国では、大量の降雪を、次から次へとどかさなくてはいけないので、雪かき。
南関東では、路面にへばりついた氷をどかす作業なので、『砕氷』です。


そこカンチガイしてはいけない。だからプラスチックの雪かきシャベルなんて南関東都市部ではあんま役に立たない。鉄のスコップとアルミの雪かきスコップがいい。


1 日が当たるのを待つ
2 路面温度が上がることで路面と氷の間が溶けてくるので、
3 鋭利面で切断する(短冊切りみたいに)
4 平面でぶったたく(分断された氷をかち割って路面からひっぺがす)
5 最後の最後に、氷さんをスコップでどかす


いわば『宗谷』方式。上からたたき割る。初代・南極観測隊輸送船、砕氷船の宗谷の方式である。次代のふじ以降はエンジンパワーで突き進む方式をとった。


…これらは力任せではダメ。なるべく力をかけない。
かけても道具が壊れるし、一番要の刃物面がつぶれたり曲がってしまう。なにより無駄に疲れて筋肉を痛める。


・歩行者しか踏まないところは、簡単にはがれる
・溶けてないうちになんどもクルマが踏んだところは、氷着しており接着作用が強く、無理に作業しても路面も道具も傷めてしまう


・雪置き場に捨てるのもいいが、なるべく車道に撒くとその日のうちに溶けて片付く。なるべく細かく砕いて、均一に撒く。バイクのことも考慮する。坂道に気をつける。
(ただし大雪では禁忌)


場合によっては散水も必要だろう。この場合は日が暮れてからこの水が凍り付かないよう、排水を工夫することが大事。
(これも大雪では禁忌)


作業は、日が当たる10〜15時がいいだろう。
(大雪ならギリギリ19時まで…要は気温低下と日照減で再凍結が始まり、路面から剥がれなくなったらアウト)
ノロノロやることで、溶けるのを待ちながら別の場所で作業をする、ぐらいの長時間が必要だ。


はっきり言って、板についてくれば全然疲れない。氷を割るのも力ではなくコツである、いわば太極拳みたいな器用な格闘技。
目安は、ほとんど汗をかかないように作業すること、その代わりに通気性がよいプロ作業用シャツ一枚でいい…ホムセンやワークマンにあるやつ。


 ◇


以下は大雪編。
2014豪雪…山梨、秩父につぐ積雪の青梅市で立証済み。


・サイコロステーキのようにまず切込みを入れまくる(アルミ平スコップのサイズで)
・そのサイズまるごとすくう
(あまり欲張ったサイズだと崩れてこぼれて手間が増える)
これは当日まで。
翌日以降は
・切込みを入れてから、まず表面だけ薄く取る。全部すくおうとしてもうまく割れてくれず動かない時がある
・次にまだやわらかい部分を全部すくう
・最後に路面で凍結してる固いのを取る。
(積雪量が多すぎる場合は放置)
これもケースバイケースで、一回に限り手順いずれかを省略できる場合もある。
雪をよく見ながらお話をして理解することが大事。


とにかく省力化が要…
・バカの力自慢みたいに、いつまでもすくった雪を持ち続けない
(8時間やり続けるつもりで)
・つまり最初に雪置き場を決めるのと、移動距離が遠い場所を置き場にしない
(置き場にしたくないような場所でも、数日と割り切ってしてしまう勇気)
・スコップの質量で振り下ろす。腕力脚力は使わない
(土木工事じゃないんだから、脚でスコップを踏むとか、腕力に任せて氷を叩くとか、やめてください)


氷塊になってる場合…
・氷の彫刻を作るつもりで、あまり力入れず、回数を叩く
タテをトントントントン、つぎに横をトントントン、またタテを…これも腕力をケチること。アルミ金属の質量慣性力を使う。
氷割りはとにかく、硬いほどにつっつく回数を増やしつつ、割る範囲を狭くしていく。でないとスコップが壊れるし腕を壊す。まったく溶けず乾燥してはりついてる場合が最悪。


・アルミスコップを使う。
鉄材は苦行にしかならない。ただしアルミでは負けるほど硬い氷には有効なので常備はしてもいい。
アルミは無理な力でぶったたくとすぐ曲がって削れる。ヘタクソの指標となります。
・アルミスコップは頻繁に研ぐ
柔らかいので削れたり曲がる。ペンチ常備で曲がりをなおすだけでいい。
要はスコップというより、氷をぶった切るナタや針だとおもってください。
研いでいるいないで、天国と地獄のスタミナ差がつきます。氷塊が一回で掘れていく…あるいは真っ二つになる…
工作機械=NCや研削盤をつかった加工技術職にいたので、硬いものを切るときの研ぎの重要性を肌で知ってる。


…以上の技術を身につけると
へたくそだったころにくらべ
10倍以上進みますし
そのくらい体力を温存できる。いわば「百人力=素人百人より仕事ができる」




次は公道復旧作業の要諦。(車両通行と肉薄する作業は、路上警備、土木作業の経験者が望ましい)
・最初に排水口を発掘
近所の人に聞けばたいていは場所を覚えてる。
これにより、車道歩道が川となるのを防ぎ、厚い凍結になるのも防止。
グレーチング蓋だけ掘り当てても意味が無いので、車道からの水路もつくろう。
側道でも、いわゆるドブの蓋を半分でも発掘しておくと昼間の排水が進みやすい。雪山になってても下だけでも削る。
・ローダーの除雪作業が来たら「ここは排水口だから埋めないで」と頼む。
・ヘタだけど人数が多い…そんな地域住民を見かけたら、デキルひとがどんどん指示して動かす
交差点のひとつのカドに15人もいらないから
笑顔で談笑しなくていいから
笑う余裕が無いほどちゃんと働きなさいと。
休校になって遊びに行くバカガキにも発破をかけて手伝うよう促す。


同様に、大雪に不慣れで行政がトロイばあいも
警察、建設部、自衛隊と、どんどん呼びましょう。
警察も機動救助隊が重機を持ってる場合がある。
基本的には、重機は市や都県の建設部が発注をかける。
いつまでも首長がでてこないでグズグズやってる自治体にこそ、誰かが自衛隊要請を怒鳴りつけるか懇願する必要がある。現場判断で自衛隊のかわりに警察か土建業者の重機をよこすかもしれない。


年寄りに任せると車が通れる幅すらやらないで夕方に帰っちゃう。
デキル人なら1時間で20mにわたり1m幅を拡幅できる。雪置き場(置き方)を決めたら後は手を止めずトンカントンカン進むだけ。


もし、人が集まらない場合、
かなり長い区間をやらなくてはならない場合、
・路面まで掘るのを諦め「踏み固め道」にする
・幅も狭くし
・まずは開通を目指す
特に歩道は、1人幅でいいから。その代わりに片側交互通行をするために区間内に待避所を幾つか作る。


行政や地域が除雪したあとの場所でも、
出っ張りが車両通行のじゃまならば、狭窄が歩行者の障害なら、削ってやる。


豪雪にあっては
・広くやる=狭い場所を丁寧にやらない
住宅とか通路という点だけでは意味が無い。箱物にこだわる行政と同じ。
どんどん進んで線にする。最低限の交通路を復旧させる。だからスピードと効率が大事。

ka2nd Feb 20, 4:17pm via HootSuite

雪かき作業について、札幌在住歴があっても馬鹿なことを言う人はいるし、豪雪地帯で話を聞いても人によって道具の好みが分かれている。おなじ北国でも置かれる状況は千差万別で、関東と北国は状況がまるで違う…盲信は危険。


ka2nd Feb 20, 4:15pm via HootSuite

個人的に、氷を鉄で砕くというのは、日中でも路面側が溶けてこない、曇天の日や、北国での話。関東で日中に日があたって表面叩けばザクザク割れるならアルミのほうがいい。関東は作業をしたがる人が少ないし自治会の強制参加もないし、少数で広い範囲となると鉄では無理。


ka2nd Feb 20, 4:11pm via HootSuite

http://monochrome-h.com/?p=728
大雪地域在住者が語る

雪、氷など硬いところに使うのはスチール製、

バランスが良いのはアルミ製、

耐久性が低いけど軽いのがプラスチック製

しかし安物だとすぐにダメになるので、

浅香工業の金象印スコップが最強と言われます。


ka2nd Feb 20, 4:03pm via HootSuite

雪かき…素人:馬鹿なこと言って馬鹿な道具を使う 生半可:なまじ古い考えとか雪と関係ない土木知識に拠って、見当違いの道具と作法にはしる 鉄は頑丈だが錆びて雪つく…都会のヒョロイあんちゃんや老人や女性じゃ長続きしない。アルミをすぐ曲げるような作法だと鉄を使っても能率上がらず腕痛める


ka2nd Feb 20, 3:47pm via Web

丸スコップで何ができるのよ…警視庁機動救助隊が丸だったんでちっとも作業進まなかったぞ。四角くかくじつに雪をすくうのも、線で確実に氷をかち割るのも、腕が上がらないためにも、アルミの平スコップ@shishiza777 アルミの平スコではなく 剣スコのほうが有効
会話を表示する


ka2nd Feb 20, 3:44pm via Web

スタミナ続かないよ鉄だと。1週間ぐらいのつもりならアルミでいいよ、曲がったらペンチでなおす@shishiza777 スチール製の頑丈なスコップが望ましいということ


 ◇


こうした雪かき、氷割りも時には、行政改革に通じるものがある。


普段から通る道が氷結…近所ではないが雪かき作業に入る。
割るのだからうるさい。時にはひんしゅくを買う。しかしそこは坂…放っておくと自転車やバイクの転倒が相次ぐ恐れが高い。


こういうとき、近所づきあいの同調圧力や、よそ者排除の圧力に屈してしまうのは最も楽だが、
人のためを思い、なによりも自分自身が安全にそこを日々通ることを思い、作業をあえてやめないというのが、改革姿勢である。


こういうとき、その閉鎖的なご近所さんたち(老年が多い、田舎藪僻地に多い)が、いくら嫌がったり邪魔そうにしても、道行く人は「がんばってね」と言ってくれるものだ。
当然、現地民としては騒音はいやだろう、なるべく音が出ないように最大限の配慮もする。


しかし結局、事態の改善には「痛みが伴うものだ」


何一つ、苦労もいやだ、いやなことはなにひとついやだ…そういう「甘えん坊」では、困るのだ。


改革とか改善とはつまり、ごね得のだだっ子みたいな老人たち、悪党たちを、適当に放っておきながら『本当にすべきことをやり遂げる』作業に他ならない。隣近所が騒音がいやだからやめろなどと言ったからって、そのおかげで転倒事故が起きては本末転倒である。基本的に、田舎だのご近所だのは、わがままの次に『バカ』の側面があることも無視できない。目先の自分の損得以外はどうでもよく、たとえ死人が出ようがまったくどうでもいいのである…


日本社会における同調圧力とはまさに、一部の人々が忌み嫌う『中韓流』そのものである。自分の醜い姿の鏡写しだからこそ、忌避するともいえる。


 ◇


2014豪雪
http://d.hatena.ne.jp/geasszero/20140209/1391871645