先従隗始・温故知新

はてダからの引っ越し(http://d.hatena.ne.jpのURLからここへ自動転送されます)。元サイト:アニメイレコムhttp://kasumin7.web.fc2.com/ire/

東電による、福島第一原発2号機の格納容器内部撮影について


(東電が1週間限定で炉内の動画をダウンロードさせてくれる…おはやめにhttp://www.tepco.co.jp/tepconews/pressroom/110311/index-j.html
(MARK2炉だけど格納容器内部模型…参考にhttp://blogs.yahoo.co.jp/landherejp/archive/2011/4/6



最初の感想…「HD使えないのかよ、あと暗視赤外線も」


SD以下の画質では、ガンマ線つまり強電磁波にCCDがまけて白い粒がいっぱい出ると、なにがなんだかわからなくなっちゃう。
どうせスチルなのだから、HDの高感度のヤツにする方がいい。レンズも薄くてF値の低いのがいい。
できるならば、JPEGではなくRAWがいい。


赤外線LEDは果たして強電磁波に負けずに機能するかは微妙だが…あれウエハー基盤だからね。
でも暗いところでは赤外線撮影のほうが輪郭がハッキリ出る。無理矢理にライトで照らしても暗いところは暗いのが当たり前。
色が出る必要はないんだから、HD解像度の暗視撮影を使うべきではないか。

汎用品が使いにくいなら、特注や改造でもいいじゃん。国の存亡がかかってるんだから、そのぐらいやれよオリンポス。


感想のふたつめは「やはり爆心(つまり炉内)は損傷しないねー」

家中にプロパンガスが充満した所へ子供が帰宅してガスレンジ着火したが
家は木っ端になったが子供は軽傷で済んだという逸話がある。衝撃波と破片を食らう”爆心より外側”のほうがダメージはでかい。


感想の三つ目…ここがいちばん肝なんだが「うそつくなよーw 本当は水なんかないってわかってるくせに」

東電会見では「予想より水位が低く、炉内に水がない」なんて言ってたが、本当はわかってるのだ。いつものすっとぼけ常套手段である。

RPVはコントロールロッド系CRDが底から穴が開いて貫通してるので、そこのシールが爆発や高温ですでに機能していない。メルト燃料は液状にダダ漏れしてペデスタルの底部に貯まっているようである。

詳しくは画像グーグルでmark1 BWRの図解を見てもらうとして(GEが公表してる断面図が詳しい)

いま東電が公表してる内部撮影画像は、格納容器PCVにちょっとだけ短いお注射した程度のものだ。
フラスコ形状のPCVの、ちょうど中で人が作業する通路のところへカメラを通してるので通路のグレーチング(ドブとかの踏み板のあれ)が写っている。
しかし、
大事なのは圧力容器RPV側である。GEの図解でわかるとおり、燃料が溶融して貯まってるのは鉄製のRPVを格納しているコンクリ製の筒(シールドとかペデスタルと呼ばれる)の中だ。
このコンクリ製の筒はそのままPCVの基礎まで一体化している。そのバケツ状の底部にメルト燃料があると思われている。
このコンクリート・バケツはPCVに対して密閉であるはずだが、亀裂などで疎通している可能性もあり、この場合はPCV側の水がバケツ内に入り込むとメルト燃料との接触により急速に蒸気化し、当然に水位は上がらないで水が減っていくが、その場合は内圧上昇が見られるはずでもある。

もしPCV底部に亀裂があったり、
あるいは先述のバケツ…メルト燃料に底がどんどん溶かされてコア・コンクリート反応が進行し、ついに地層まで到達していた場合、水は一緒に進んでいき、地層へ浸透しながら減っていってしまうかもしれない。


また、これが2号機であることにも留意。
2号機は爆発がサプレッション・チェンバーSCで発生している。こいつはフラスコ状の格納容器PCVの底部に、スポークのように接続しているやつだ。当然に地震や爆発に弱く、そのSCのスポーク…トーラスというのだがそこで爆発があってしまった。一説にはそのまま爆風で外壁まで穴を開けた(大気開放した)とも言われる。mark1は古い設計なのでトーラスやSCが狭く、爆圧の逃げ場がないのだ。後継機のMark2以降はどんどんPCVが拡張され、SCは独立せずPCVの一部になった。
つまり、
SCのほっそいトーラスが折れていれば、PCV底部の水はダダ漏れになる。
下にあるドーナツ状のSCは、さらに大きなコンクリの部屋に格納されており、そこはかなり広い。トーラスやSCからは水が漏れ放題だ。そのコンクリ室まで亀裂があったりして地層へ水が漏れ放題にでもなっていたら…GEの断面図でわかるが、PCVの底部はやたら厚いコンクリ基礎だが、SCを格納する部屋(トレンチと言っていいのか?)のコンクリ壁面は薄く、これが地層を隔てている。


とかくこの件はいずれ東電側でそれらしく推測を公表してくるはずだ。


また、どのぐらい注水するとカメラに水位何mで写るかというテストも可能になったから、計算上と実際との誤差を埋めることも、水の損失率(どのぐらいの量が漏れなどで消えてしまうか)の把握も、可能となるだろう。


…以上、311当日から2ch考察スレ、ふたば原発板、識者のツイッターやブログなどに四六時中はりついてプロや当事者を相手に議論会話しながら情報収集しており(4月までは危なくて外出できなかったからね)、wikipedia当該ページも全項目の編集を重ねており、多少は詳しいおれのレクチャーでした。


ペデスタル図解。
http://www.nsc.go.jp/senmon/shidai/kaisekigijutu/kaisekigijutu18/siryo2.pdf


何かと話題の、本物の原発作業員もしくはその仮想ペルソナ情報リーク人物であるハッピーさんの弁

続き3:次はちょっと治具を検討開発しなきゃだけど、今回のペネを使って線量測定して欲しい。線量がわからないと対策も打てないし…。本当はX-6ペネ付近からカメラが入れられればいいんだけどね。そしたらCRD昇降ブリッジ伝いにペデスタル内にアクセス出来るんだけど…。
7時間前


Happy20790 ハッピー
続き2:余り長い時間見てるとカメラ素子が壊れてしまうんだ。今日のはそんな感じだったからなぁ…。今後詳細に調べるならもっと高性能なカメラが必要だね。だけど燃料デブリに近づいて見れるカラーカメラだと1億円以上するんじゃないのかなぁ…。
7時間前


Happy20790 ハッピー
続き1:今日使ったカメラが確か1000SVの耐放カメラだと思うんだけど、かなりノイズ出てたから中は相当線量高い感じがするんだよね。通常の定検中も炉内に水中カメラ入れるんだけど線量の高い上部格子板(トップガイド)に近づいたらノイズが凄いんだ。
7時間前

こんなときバザムさんがいてくれれば…原子炉内隅々までカメラ通せるのに。(もろ宇宙戦争のパクリ)


ツイート追加でしでし(^O^)。

Happy20790 ハッピー
ただいまっ(^O^)今日は昨日と違ってさぶかったでし(;_;)昨日の2号機の写真じゃよくわかんない部分が映像だとよくわかるでし。SUS配管の腐食はみられなかったけどカーボン配管の腐食はかなり進んでる。燃料デブリ取出し開始の10年後までは絶対にもたないと思う。
17時間前


続き1:PCV壁面の塗装もシステム7以上の仕様だけど塗装が浮き上がって壁面の腐食も進んでる。かなりの高温だったんだね。機器ハッチやエアロックはもっと薄いから心配なんだけど…。きっとゴムパッキンもダメだろうなぁ…。
17時間前


続き2:あと上部からの落ちてくる水なんだけど、ドライウェル内の温度から考えて結露水にしては量が多すぎる感じがする。配管の破断もかんがえられるけど可能性は低いと思う。
17時間前


続き3:オイラはどこか上部のフランジ部分が開いてるか、バルブのグランド部分やボンネットからの漏洩の可能性が高いと思うんだ。2号機は他の号機より謎が多く感じる。オイラは2号機の配管爆発も謎なんだよなぁ…。
17時間前


続き4:トーラスの配管に水素溜まりが出来て爆発し配管が壊れたって報道してたけどオイラは違うんじゃないかなって思ってるんだ。オイラはトーラスの配管には配管の伸び縮みを吸収するエキスパンションの部分があるんだけどそのベロー部分が割れたんじゃないのかなぁって思ってる。
17時間前


続き5:そのベロー部分は肉厚が3mm位しかないから弱いんだよね。どの位置が割れてるかによってハッキリするんだけど…わかるのはまだまだ先だし、地下がコンクリートで固められてしまったら迷宮入りになってしまうでし。
17時間前


バンヮ(^O^)@kuro_cyann777 カメラはいま話題のオリンパスでし(;_;)でも国内で最高の耐放内視鏡なんだよなぁ…。
16時間前


せっかくだから画像添付するわ。
これみれば4号機の側壁の碁盤は上から2マスまでは折れてても落っこちてもいいのがわかるよね。3マス目以降の、見た目の外壁より内部に、燃料プールを支える構造が埋まってる。



CRD 制御棒駆動機構