先従隗始・温故知新

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高級紅茶が安い近年。


もう往事に比べ、天候不順での不作不出来が毎年続いている、紅茶栽培市場。
5年前には価格下落し、出来も今ひとつになってて、だから安くなっている。
その中でも今年産はひときわ出来が悪い…あんまり飲み比べしてない自分でも味の不足がわかる。


タルボFTGFOP1の2011はだから、ブレンドに向いてる。
単品でイマイチだが優秀なパーツには十分…そんな茶葉が向いてる。
フェアトレード向けのケニア・ルクリリCTC BP1:1
・タルボ ダージリンFTGFOP1 CL 2011:1
狭山茶火入れ伝説(ホール煎茶):0.3
日東紅茶 香りのよい紅茶(ダージリン アッサム):0.1


これを7〜10分、熱湯で煎れる。ややさめちゃうけど。
まるでコーヒーのように濃い…反則技だが、冬にはこれでちょうどいいときもある。
コクがあるのでミルクティにも向く。煎茶が軽いアクセントになる。


こういうのは、お菓子を食べながら、味が残ってるウチに飲んでしまう向きに向く。
単品でも上出来すぎる紅茶は、やはり上質で味付けが薄い菓子にとどめ、お茶そのものをじっくり感動しながら飲む。いわば茶道のような。


ゼイタクというなかれ…いまやおせちみたいな、寿司にウナギみたいなのは
デフレ廉価品で、毎日食べる(かまぼこや数の子やらをおかずやつまみにする)こともできてしまう。
そして高級紅茶葉も今なら安い。


どこに資本を投じるかの選択肢が拡がったに過ぎない。
あの商品に手を出すから浪費家だ、みたいな言い方は、今やナンセンス。
好きなものだけに金を使い、普段は使わない…もはやメジャースタイル。


1煎目:お茶の時間に
2煎目:お茶の時間を長くしたいときに
3煎目:夕食後に、あっさりとほうじ茶代わりに


けっこうリーズナブル。


ある意味でティーバッグは最も非効率でコスト高。
ティーバッグじたいがコスト高で茶葉は低品質…
細かく刻んであるので香りもなくなってる。
ティーバッグ自体も、香りと味を持っていて…へんなにおいと味が混ざる。
茶葉が拡がらないので、茶葉の香味がうまく拡がらない。
お茶がマズイと思い込んでしまうのは、ティーバッグのせい。
ドリンクバーに通うのは辞めよう…
お湯とお茶専用のステン鍋を買って、それで煎れよう。沸いたら茶葉を放り込んでグシグシ軽く揺する。


まだ裏技があって…
FTGFOP1Sという高級茶葉の場合、ディレイ・ミックス茶が通用する。
1煎:単品で
2煎:フョションダージリンと1:0.3〜1ぐらいで
3煎:さらに日東紅茶「香りの高い紅茶(ダージリンとアッサム1:1)」を加えて
4煎:そのまま4回戦突入
5煎:夏場や食後ならまだいけますって…ちょっと薄そうなら一番安い茶葉を少々放り込む


こう、単品の時は、単品ですべてそろってないといけないが


ミックスの時は、煎れるたびに段々と一つづつ欠けてきた各成分を、他の茶葉で補うことが出来る。
だから長々と、しかも味を変えながら、楽しめるわけだ。
主役が段々と、名脇役へ回っていくわけね。


茶器にも裏技がある。
貧乏学生でも出来る。


・ごく小さなワンショットむけのコップと
・厚手で大きな牛乳瓶250mlも余裕で入るマグカップと(出来れば和茶の湯飲みみたいな上蓋も)
用意。
これは中国茶のテクだ。
取り置きの急須代わりのマグカップと、
すぐ冷ましてぐいっと飲めるワンショットカップと、独立する。
だからワンショットカップは、エスプレッソぐらいのがいい。
その倍のサイズでも、注ぐ量は半分以下にする。一口ちょっとだ。


お茶は、一回で大量に作りたい。
効率的だし、香りを逃さないし、ガス代もかからない。


しかしうまくプールして、長く飲みたい。
急須に入れっぱなしだと、段々濃くなってしまう。
一説には、茶葉と一緒にしばらく放置すると、茶葉に香りが一部戻ってしまうそうだ。不要なえぐみは逆にどんどん出てくる。漢方薬の煎じも同じ。


だから、一回で、全部煎れてしまう。
マグカップにプールし、ふたをしておく。飲む量だけ頻繁に注ぐ。
むろん急須やティーポットをそのように使えばいいが、急須はコップとしては使えないので置物であることが多い。学生向けではない。
(同様の理由から、やかんも揃えない。もらい物のがあるが置物になっている…置物にしてると流動性がないので中が臭みを帯びてくる悪循環)


茶葉は湯切りしたまま鍋に放置しておく。アルミと違いステンなら変成はしない。茶こしはステンのが多いので煎れっぱなしでもいい。


ただ「宵越しの茶は飲むな」なので気温が高い時期ほど早めに使う、放置を避ける。
これは、より生に近く発酵させてない日本茶は特に。
納豆やヨーグルト同じく、発酵茶葉で、とくにホールリーフの茶葉は、傷みにくい。
刻んであって、まるであんこのような煎茶はサイアク。夏場の常温放置ではすぐ雑菌の巣になる。


そうした理由から、自分で入れたお茶を
魔法瓶などで持ち歩くときは、あまり5〜7時間も保存せずはやめに飲みきる。
夏場はぬるくなってきたら日本茶は飲まず捨ててる。
この辺や生菓子などと同じく、衛生条件がことさら良好なメーカー製品が得意とする分野。衛生的長期保存性は。