先従隗始・温故知新

はてダからの引っ越し(http://d.hatena.ne.jpのURLからここへ自動転送されます)。元サイト:アニメイレコムhttp://kasumin7.web.fc2.com/ire/

物価の違いから中国で日本のアニメディスクは高嶺の花…容易に見れなくなるのは残念なことだ


商売だけを考えれば適当だろうが
交流や相互理解として考えるとマイナスでしかない。
現地政府の対応だからどうしようもないが…

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2015040200763
日本アニメの規制強化=動画の視聴制限拡大−中国政府


 【北京時事】中国文化省は、国内の大手動画サイトの「土豆」「優酷」「愛奇芸」「楽視」「騰訊視頻」などが配信したアニメについて「未成年者の違法な犯罪を誘発し、暴力やポルノ、テロ活動をあおったり、社会の公共道徳を危うくしたりする内容が含まれている」として「調査処分リスト」に入れたと発表した。文化省は問題があるとして日本のアニメ3作品を名指ししており、日本アニメへの規制が強化された形だ。
 中国の若者の間では、日本のアニメの人気は高く、アニメを通じた日中文化交流も盛んになっている。具体的な処分内容は明らかではないが、中国国内のサイトで視聴できなくなる日本のアニメの範囲は今後、拡大しそうだ。(2015/04/02-19:39)

中国は今も、大学教授の年収が300万円に届かない。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20080128/145530/
海賊版」初体験で見えた、日本動漫浸透のメカニズム


大学の講義で、留学生が漏らした感想

 私は北京で購入した海賊版DVDや正規版の漫画を大量に持ち帰って、「中国文化論」の講義で学生たちに披露した。


中国人留学生からため息が漏れた。

 「どうしましたか」

 そう聞く私に、中国人留学生が手を挙げて発言した。中国では専門学校を出てからしばらく働いていたので、すでに30歳になる男子学生である。

 「先生、私はこの漫画の値段を見てびっくりしています」

 漫画の正規本は、『ドラえもん』一冊でも10元(約150円)近い値段がついており(現地で数種類の『ドラえもん』を購入)、『地獄少女』などはA4のハードカバーつきの写真集のような豪華さでDVDもついたものなので当然であるが45元(約700円)もする。

 「正規版なので、値段が高い、ということですか?」

 「はい、先生。その通りです。よく考えてみれば、僕たちが小学生だった80年代後半、漫画本は1元以下でした(1元は日本の約15円)。安いのでは5角(一角は0・1元。5角は日本円で約7・5円)。だから自分の小遣いの中で、自分の読みたい本を自由に買うことができました。もちろん、ぜんぶ海賊版です。

 それに比べると、今は正規本がずいぶん増えていますね。これを見ると、1冊10元近くしていますし、当時の子供の小遣いではとても買えない値段です。もちろん貨幣価値も変わってはいますが、それでももし、僕が小学生だったころ、正規本しかなかったら、漫画を買って読むことはできなかったと思います。僕の小遣いは毎月10元くらいでしたから。

 そうなると親にせびるしかありません。でも親に言ったら、親は必ず、『もっと教育的な本を買え』と言ったはずです。親たちの世代は、思想的にまだ古いですから、漫画になんかお金を使ってくれるわけがありませんし、僕たちが漫画を読むことも好みません。読むんだったら『西遊記』とか『三国志』と言われるのがおちです。

 実際そういった本は買ってもらったことがあります。親たちからすれば、漫画はためにならないし、漫画を読む時間があるなら勉強しろ、というわけです。

 そうそう、いま思い出しましたが、海賊版でも、ちょっと値の張る日本漫画があって、こうした本の場合は、友達とお金を出し合って購入し、みんなで回し読みをしたものです。

 いずれにしても、今の正規版のように漫画の値段が高かったら、僕たちは読みたくても漫画を手にとることはできなかったでしょう。その場合、日本の漫画が今ほど自由に大量に普及したかどうか、わからないと思います」

 なるほど、そういうことだったのか。

 安価な海賊版がなかったら、日本の漫画が普及したかどうか、わからない。そして何より安価な海賊版がなかったら、中国の子どもたちは自分たちの読みたいものを自分で選ぶことができなかったというのだ。


http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20080204/146303/
そのアメリカが、世界でももっとも著作権にうるさい国になり、海外においても早くからアニメなどの海賊版の取り締まりに厳しく、その結果、ディズニーを除けば、いまの中国では日本動漫に比べアメリカアニメの人気がいまひとつ、という現象を招いている。これはまことに皮肉な話というしかない。


http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20070906/134211/