多摩川も稲城の下水処理場より下流は
自然の頃よりも水温が上がり、生態系が変化しているという。
http://www.asahi.com/articles/ASH1V4GQ3H1VUTIL01J.html
下水熱でぽかぽか 未来のエネルギー源、課題は初期投資
国交省下水道部によると、下水は、冬は外気より最大で10度程度温かく、夏は逆に10度程度低い。この温度差を冷暖房に生かせば、通常の空調より25%の省エネルギーになる。
下水汚泥を有効利用する動きも広がっている。
下水汚泥は、廃棄する際に水分を飛ばすため、自治体は大量の天然ガスや電気を使って焼却処分してきた。
東京都は、こうした燃料を使わず、汚泥だけで燃える「エネルギー自立型」の焼却システムを計画する。15年度に技術を確立し、16年度に整備を始める予定だ。3カ所で導入し、一般家庭1万2千世帯分の電力使用量を減らせると見込む。
課題は、汚泥の「含水率」だ。下水は99%以上が水。これまでは、脱水機で回転させたり、薬剤を使ったりして、含水率を77%にまで減らしてきた。この状態で「乾いた粘土」(都下水道局)のようだが、燃料なしでは燃えない。
都は現在、複数の企業と新型脱水機を共同研究中だ。新型脱水機で71〜74%にまで減らせれば、汚泥は燃えるという。汚泥を燃やす際の排熱で発電する新型焼却炉も導入する。
国交省によると、下水汚泥は12年度、全国で224万トン発生している。111万世帯が1年間に使う電力をまかなえる資源だが、87%はエネルギーとして使われないまま、埋め立て処分されたり、セメントの材料に使われたりしている。
国交省は、汚泥から発生する「バイオガス」の利用に力を入れる。12年度、東京都や横浜市など47カ所の下水処理場でバイオガス発電が実施され、4・3万世帯分の電力を生んだ。