先従隗始・温故知新

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台風26号は、いわば「史上希有なおおいくさ、関ヶ原」だった

関東でも沿岸部でないとむしろおとなしい小降りの雨とか、風ばかりと感じていたが、
大阪なんて見事に外れてしまったが、


そういうのは予測予報しづらい。予報円を大きくするなどして対応はするが基本的に、警報や特別警報は広域に出すしかない…
台風の進路が少しでもズレると被害地域はがらりと変わる。少しのズレを的中させることは出来ない。そうまさに竜巻。


今年の26号は、沿岸部と言うより沖合で、寒気暖気がはげしく衝突し、前線を構築した。
だから寒気に支配されていた内陸ではおとなしい降り方が多かった。
伊豆大島は最前線となってしまい、小さな島では吸水キャパシティーを超えてしまって山が全部崩れて麓は民家が埋まり大惨事となった。火山灰地盤なので一定の保水力があるがキャパオーバーするとむしろ弱かった。
本州でも館山千葉成田、鹿嶋など、東端地域ばかりが史上記録更新。

http://www.asahi.com/national/update/1017/TKY201310160679.html
台風26号、記録的な大雨はなぜ? 海面の水温が影響か


 台風26号は、中心気圧955ヘクトパスカル、最大風速40メートルほどの強い勢力で関東などを襲い、各地に記録的な大雨を降らせた。気象庁の内田裕之主任予報官は接近前の15日、「関東でこの気圧は2004年の台風22号以来。これほどの台風は久しぶり」と会見で語り、厳重な警戒を呼びかけていた。

 今回、大雨をもたらした理由は、勢いを弱めることなく日本列島に急速に近づいたことだ。

 気象庁大島町に大雨警報を出した15日夕には、1時間雨量は30ミリに満たなかった。だが深夜から雨脚が急に強まり、16日午前1時からは、1時間雨量が90ミリを超える猛烈な雨が4時間も続いた。

 伊豆諸島付近では15日夜、南の湿った空気と北からの冷たい空気がぶつかって前線ができた。そこへ台風26号が16日未明、伊豆大島の南を通過。湿った空気が前線に大量に入り込んだ。東京大大気海洋研究所長の新野宏教授は「地上付近では台風が運んできた南からの湿った空気と、北側にある冷たい寒気がぶつかっていたとみられる。それにより上昇気流が起き、積乱雲が多く発生したのでは」と話す。

 観測史上最大の雨量は大島のほか、千葉県や茨城県の各地でも観測された。横浜国立大の筆保弘徳准教授は「岡山でも停電被害があるなど、広範囲に影響が出たのも今回の台風の特徴だ。周囲に湿った空気が多かったことが横方向にサイズを広げた原因ではないか」と推測する。

 海水温度が暖かい熱帯地方で発生する台風はふつう、水温の下がる日本近海で勢力を弱める。なぜ、台風26号は勢いを保ったまま日本列島に達したのか。

 気象庁によると、26号が通ってきた海域は海面水温が26〜27度と高かった。台風はまた、偏西風に乗って急加速したため、衰える間もなかった。さらに気象研究所の和田章義主任研究官は、日本近海の海面水温が平年より1度以上高かったことに注目する。「海からもどんどん、前線に水蒸気が供給されることになり、雨が大量に降る条件がそろってしまった」

 10月に入って2度目の台風襲来は、地球温暖化と関連があるのか。

 先月公表された国連の報告書によると、1971年以降、世界的な海洋表層の水温は10年ごとに0・11度上昇している。将来、日本周辺に襲来する台風の頻度は減るが、風速や降水量などの強度は増すと予測する研究もある。

 国立環境研究所の江守正多・気候変動リスク評価研究室長は「今回の台風との因果関係は分からない」としながら、「温暖化が進めば大気中の水蒸気量は増えていく。降水量が増える可能性は非常に高く、大雨への警戒が必要だ」と指摘する。