今までは、野党勢だの反対勢力だのが、かんしゃくでやりこめて、とっとと終わらせてしまえばよかった。
だがインフレ誘導政策や、株価バブル政策というのは
政府が政策として世界中へアピールし、コミットメントし、信用を得ているわけで、やると公言してしまったわけで、それが世界中の大きな収益に直結しており、
一度走り出すと、うかつにやめさせるわけにはいかない。
やってもやらなくてもどうでもよかったが、着手してしまった以上はすぐやめることはできない。
いうなればインフレ誘導だの、株価上昇口先介入なんてのは、ガソリンではなく、くたびれたエンジンに試してみる『添加剤』でしかないが…
添加剤を入れますと公表した上で、しないと、これは信用問題、補償問題になってしまう。
おそらく2,3年は、はしらせておくしかないのだろう。
ただどのみち、日本の製造業やサービスはあきらかに陳腐化し、いまや有力なライバルが増えすぎてしまったので、
ガソリンを入れても走らない状態にある。それなのに添加剤だけを試しても意味がなさそうなのは素人でもわかること…
というか、レースシーンでは添加剤というのは、ただでさえ壊れる寸前のハイパーチューンをしたエンジンの寿命をさらに短縮してでも、1レースに勝つための要素だ。エンジンは1レースもてば壊れていいのだ。
・・・では、日本国は、日本経済は、添加剤によって壊れてしまってもいいものだろうか。日頃の整備や部品交換、ロングライフ化努力…そういう「枝葉ではなく幹」の部分を先にやらなくていいのだろうか。
国や国家経済のマネジメントは、けっして性急に一戦だけ勝てばいい1メイクレースではないだろう。
…ところが日本の知恵の足りない政治家や学者あるいはマネーヤクザというのはなぜか、成果を出せ等と煽られるとすぐ性急短絡に、この添加剤に手を出したがる…だから数年間のバブルの後にチリひとつ残らない事態となる。持続性サステイナビリティがない。
…前述の通り、世界中へ発信した公約である。世界中の収益に直結している。
インフレが制御しきれず進みすぎてしまったとき、株バブルを維持できるか。
株バブルが万一はじけてしまったとき、それでもインフレ誘導を持続できるか。