先従隗始・温故知新

はてダからの引っ越し(http://d.hatena.ne.jpのURLからここへ自動転送されます)。元サイト:アニメイレコムhttp://kasumin7.web.fc2.com/ire/

歩いて行ける距離でも、ウナギ老舗店の明暗…これが格差社会のためのアベノミクス=欧米式のインフレ誘導と株バブルの正体、未来の暗示…

国政が格差進行を肯定すると怖いのは、
負けた方が確実にバタバタと倒産や失職していくことだ…見た目の数値よりもそっちが怖い。

http://www.yomiuri.co.jp/gourmet/news/business/20130625-OYT8T00842.htm
来月22日の「土用の丑(うし)」の日を前に、国産ウナギの価格高騰の影響が広がっている。

4年連続となる稚魚(シラスウナギ)の不漁で、稚魚の取引価格は、記録的な高値だった昨年の約214万円
(1キロ・グラム)を超え、活ウナギの価格も上昇。うなぎ店では、値上げに踏み切っているものの、
安い外国産を扱う外食チェーンの攻勢も加わり、客離れから閉店に追い込まれるところも出ている。

「お客さんが本当に来なくなってしまった」。5月末でのれんを下ろした東京・神田小川町うなぎ専門店
「寿々喜」
の元店主、松下貴司さん(57)は、がらんとした店内で寂しげに話した。

松下さんは、1909年(明治42年)創業の老舗の4代目。20代で店を継ぎ、木製のお重を半世紀以上も使う
地元の名店として人気だったが、ここ数年は仕入れ価格の高騰が経営に重くのしかかっていた。
(2013年6月25日 読売新聞)




http://www.j-cast.com/2013/05/09174759.html
証券会社の並ぶ兜町に居を構え、証券マン「御用達」と言われてきたうなぎ屋がこのところ、大盛況だ。

日経平均株価が1万4000円台を回復して以降、4000円の「特上うな重」がいつもより多く出て、うなぎが足りなくなりそうな事態にもなる「嬉しい悲鳴」を上げている。
兜町に居を構える老舗うなぎ屋「松よし」


株価が低迷していた2012年には出ない日もあった「特上」。これが9つも出た。2013年に入ってから「特上」はそれなりに出るようになったが、それでも今日はかなり多い部類に入る。この下の3500円の「上」も「いくつも出た」。

それも、「ほとんど領収書持っていかない、自腹なんだね」というから、訪れるビジネスマンの財布の紐が緩む様子がうかがえる。

小川町は神保町や秋葉原やJR神田駅方面に挟まれた、中堅サラリーマンや大学生の街。


 ◇


ごく一部の恩恵を受ける者たちだけがインフレ進行し、
あとはデフレや負けとして耐えるしかない…
これは格差助長型の英米型金融政策、インフレ政策をやるならわかってるはずだ…


すでにアベノミクスのインフレ誘導、賃上げや価格上げ要請は、失敗している。早期に見えている失敗は、どんどん進行して深化していくだけだ。


アベは全然自分では物価や金融のことなんか勉強してないで、知り合いの学者先生に全部お任せしていると自分で発言してる…
インフレが順調のはずのアメリカになぜ、ウォルマートがあるのか…西友はその傘下だ。


イオンモールに来るよう促され「先生、やはりデフレは大事ですよ」と、野菜の安売りセールの現場を見せられたのは、ついこないだのことだ。貧民が近寄りがたいインフレモール街があると思えば、その一画…西友やIYとデフレ勝負しているイオンスーパーの売り場も堅調だ。質のいい野菜が山と積まれて非常に安い。弁当も生菓子類もいちいち安い。


消費者によってインフレとデフレの選択が可能になっている…これが本当に正しい業態だ。デフレの安物だけだと消費者はシラけたり気が滅入ってしまい、デフレ商品しかない売り場には来なくなる…(実際、インフレ商品だけにシフトを始めたシャトレーゼから遠ざかる客も出始めている)
逆にインフレ商品しかないお店も、客足は伸びなくなる…ただその客数を確保できる駅デパートなどは話が別だが…ワンストップは魅力だし、繁華街はそういう所だ…めかしこんで出向く、奮発して買う。


ふだん牛丼並盛りでがまんして、たまーに焼き肉丼でゼイタクする…このスタイルがすっかり根付いている。回転寿司なんかはデフレ的でありながらインフレ的ゼイタクを満喫する「たまに」の場だ。


日本でインフレ優遇政策は成功しない。シンガポールや香港やロンドンのようにはゆくまい…どちらかというと中国のようにデフレ商品を数を売ってる傾向が強い。


ただ、今までは官僚が投資家や外国人を追い出すような鎖国的トンチンカン政策が多すぎた…羽田空港しかり、金融法制しかり…M&Aで次々に乗っ取りや寄生のために押し寄せてくる白人連中を追い返すために悪意ある政策ばかりやった。福田政権の前後だ。
だが日本経済はすっかり落ちぶれた…そういう連中にすがる方式にアベになってから改めた…だからヘッジファンドは売り浴びせで大幅下落をやって空売りで儲かった。振り回される日経平均は乱高下をこれからも繰り返す…決算期がらみで。


つまりやっと、日本も最低限のインフレ側、金融側でも、食っていくようになったと言うことだ。すこしだけ市場が開放されたのだ。
けれど日本でのそれは猫の額だ…日本経済を支える規模とはなり得ない…「アベノミクスってのはあれなんだったんだ、馬鹿騒ぎだけの詐欺じゃないか」と数年後には文句が噴出する…


背に腹は代えられず、ガイアツもあり、すこしだけ金融市場を開放したに過ぎない…与党がそうアナウンスしたに過ぎない。
大型二輪はハーレーやユーロ車を売りたいガイアツにより解禁され、
欧米メーカーのスポーツ自転車を売りたいガイアツでスポーツ自転車は車道を走れるようになった(警察が補導に誘導しなくなった)し自転車レーンも整備が進んでいる。
つくづくガイアツがないと日本の政府行政はまともに進歩しない。

http://www.asahi.com/business/update/0705/TKY201307050029.html
スーパー、止まらぬ低価格競争 西友が85円均一を発表


写真:6月に約700品目を値下げした当時のダイエーの店頭。手前右側の「バターロール」は今月、メーカーが出荷価格を引き上げたが、店頭では今後も当面、値下げした価格を変えずに売るという=6月13日、千葉県浦安市ダイエー新浦安店拡大6月に約700品目を値下げした当時のダイエーの店頭。手前右側の「バターロール」は今月、メーカーが出荷価格を引き上げたが、店頭では今後も当面、値下げした価格を変えずに売るという=6月13日、千葉県浦安市ダイエー新浦安店


 西友は4日、食品と日用品の計250品目の大半を値下げし、夏の間はすべて一律85円で売ると発表した。ダイエーも先月から約700品目を値下げしており、大手スーパーの値下げ競争が激しくなっている。

 円安によって、メーカーが出荷価格を値上げする食品も増えている。だがスーパーでは、消費者には受け入れられないとみて店頭価格を据え置く業者が多い。むしろ全体的には商品価格を引き下げ、客離れを食い止めようとしている。

ka2nd 8:12pm via HootSuite

数式と数字目標達成だけが大事という高橋洋一…こんなのが中核ブレーンでは現政権も大きな躓きから逃れられまい…数式=原理原則マニアの学者肌は、世界中の不測の事態を軽んじるか無視しているから…数式通りに動く安倍政権の思惑というか妄想通りに世界は動いてはくれない…黒田総裁もそれでびびった


高橋洋一『日銀新政策の成功は数式で全部わかる』


・安倍政権の発足から半年が経過した。
いまだに60%以上の支持率を維持しているところを見ると、
国民の多くが、アベノミクスが日本経済を復活させる力になるという強い期待を抱いているに違いない。
しかし、期待こそ強いものの、なぜアベノミクスで日本が復活できるのかという理屈をきちんと理解している人は、ほとんどいないのではないかと思う。


・よく知られているように、アベノミクスは、
金融政策、財政政策、成長戦略の3本の矢によって構成されている。
これらの政策によって、どのようにして日本経済を回復に導こうとしているのかを、いくつかの数式で解き明かしていく。


・「数式」という言葉を聞くと、学生時代に算数や数学が苦手だった人は、つい及び腰になってしまうかもしれない。
しかし、さまざまな要因が複雑に絡み合って形成されている経済の本質を見極めるためには、単純な数式として見るほうが望ましいのである。


・例えるなら、数式で経済を見るということは、巨木を覆った深い枝葉を削ぎ落として、丸裸にして、幹の姿かたちそのものを捉える作業であるといえる。


・世間の名の通った経済評論家やマスコミ、政治家のなかにも、
枝葉ばかりを見て経済問題を語る者がいる。
枝葉を形作っている幹が見えていないから、政策に対する批評や提言も的外れなものになりがちだ。


・また枝葉だけしか物事を語らないから、一つひとつの事象をバラバラに批評しがちな傾向も強い。
雇用と賃金、消費、輸出、設備投資、株価、為替相場金利、物価など、経済にかかわるすべての問題は、本来一つの流れで結びついている。
数式で経済を見るというのは、まさにそうした幹の部分、すなわち経済の本質を見る作業である。


・これから述べる内容は、高校以来、数学から遠ざかっている人が読むには、いささか根気がいるかもしれない。
また、そもそも数学が嫌いで、学生時代に勉強をギブアップしていた人にとっては、難解すぎてお手上げの部分もあるだろう。


・やがて全容が理解できるようになれば、経済というものがいかにシンプルで、単純な因果関係によって成り立っているのかがわかるだろう。
物事を数式に置き換えて考える訓練ができれば、世の中のあらゆることを単純化して、論理的に因果関係を導き出すことができるようになるだろう。


・この世界に存在するものやこの世界で起こっていることは、なんであれ数字に置き換えられる。
しかも、そのときに必要なのは、もっとも基本的な数式である一次方程式。
なぜなら、極言すれば、人間が認識できるような世界は、基本的には一次方程式の組み合わせでできあがっているからなのである。


・人間は誤魔化しを行ったり、ウソをついたりする存在だ。
だが数字は違う。
正しい数式を正しい方法で解いてゆけば、必ず正しい結果が得られる。
その点からいえば、数字は調和のとれた美しい学問であると同時に、
単純明快な学問であるということもできる。


・筆者がこうしたいくつかの式で構成されるモデルに拠って経済を考えるのは、筆者の経歴からくるものだ。
大蔵省入省後、大蔵省内の研究所勤務があった。
そこで経済全体のミニチュアのようなモデルを作って、いろいろな政策で経済がどのように動くかをシュミレーションするのが仕事だった。


・じつは、その時の上司が、竹中平蔵氏だ。
2人で深夜までいろいろなシュミレーションをした。その時のモデルは、200本近い式でできていた。
毎日、いろいろなシュミレーションをしていると、感覚的に経済全体がどういうメカニズムで動くかがわかるようになる。
こうした経験をしているエコノミストは極めて少ないので、貴重な体験だった。