先従隗始・温故知新

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大自然は、お金儲けだけをさせてはくれない


原発事故
・大津波
・中央道トンネル崩落


これらすべてに共通することだ。


人間は単純化された装置だから、数少ないことしか考えず、動機としないが
大自然は、そこにあるすべてである。


人間がゆがめたすべてを、大自然は落ち度として見逃さない。
あくまで人間の落ち度として、しっぺ返しはやってくる。


時代は、真逆を求め始めた。
疑うな>疑え
都会へ>自然も
豊かに>貧しさもまた


 ◇

http://media.yucasee.jp/offshore-news/posts/index/151
2012.09.18

      • 『日本経済「余命3年」』という著書を書かれていますが、考え得る日本経済の最悪シナリオは?

日本経済は本当にやるべきことをすべて先送りしてきて、これ以上は先送りできない状況にある。余命が3年なのか5年なのかは誰にもわからないが、近い将来にちゃんとしたアクションを起こさなければならない。

最大の問題は財政赤字財務省が言っていることはちょっと極端で、彼らが言うように今日、明日にとんでもないことが起こるわけではない。日本には約1400兆円の個人金融資産がある。累積債務の残高が約1000兆円だから、まだ400兆円の隙間がある。ただし、現状は国内の貯蓄が政府の債務の穴埋めに回され、この400兆円の隙間がどんどん狭まっている状態だ。

この隙間がなくなることが明確になった時点でマーケットは動き出す。『日本経済「余命3年」』は、そのタイムリミットがせいぜい3年だろうという意図で書いたものだ。


多くの人が日本の為替レートは実力以上の水準ではないかと感じている。実は為替相場を実質実効レートで見ると、そんなにむちゃくちゃな円高になっているわけではない。1995年に対ドルで79円をつけたときと今の79円は意味が違う。

とは言え、この間に日本の国際競争力は大きく落ちた。「競争力が落ちたほどには円安になっていない」という意味で今の円高は深刻だ。

しかし、この円高は早晩崩れる可能性がある。
日本はデフレだが、デフレを是正するための金融政策をきちんとしていないので実質金利がまだ高い。だから円が買われている状況がある。しかし今後は実質金利が低下し、円安に転じる可能性が十分にある。


キャピタルフライトは自然な行為

海外の資産に日本の個人投資家のおカネが行ってしまうと、日本の銀行に預けるおカネが減って、その結果国債を買えなくなる。財務省はこれを嫌がり、個人投資家の海外投資を規制したいのではないかという意見もありますが。

今は静かなキャピタルフライトが起き始めていると言える状況。そういうことに危機感を持っている人は、財務当局の中にいると思う。

しかし、だからといって、いくらなんでもそれを規制することはできない。海外投資に規制がかかると心配する人がいるかもしれないが、そういう意味での危機感をもつ必要はないと思う。資産の健全な運用ということを考えると、海外の資産におカネが流れるのは自然な行為だ。

アルバート・ハーシュマンという開発経済学の権威が、おもしろいことを言っている。「世の中を変える力はつねに2つある。それはVoice(声を上げる) とExit(出口)だ」。まず、「今の政策じゃダメだぞ!」と声を上げる。しかし、ずっと声を上げ続けても政治は変わらない。であるならばExitから出 ていく、出口から出ていくという意味だ。

たとえば今、日本の企業が空洞化で海外に移転しているのも、実はもうVoiceでは空しくて、Voiceではダメで、Exitに少しずつ向かいつつあるという状況なのだと思う。個人のキャピタルフライトも同様。

日本全体からみると情けない話だが、しかし、ひとつひとつの企業、ひとりひとりの個人はもうそんなことを言っていられない。今、日本ではそういう行動が目立ち始めているということではないか。


個人のおカネが海外に出て優良資産に投資をした結果、利子・配当という形で日本に帰って来ると、貿易黒字が減る見通しの中で、逆に日本の経常収支にとっていいという考え方もありますが?

おっしゃる通りで、それが一つの成熟した国際収支のパターン。実はこの10年くらい、日本の商社はすでにそういう行動をとっている。資源等々に積極的に開発投資をして、そのリターンはすでに数兆円規模に達している。その結果、日本の貿易黒字は減っているが、所得収支の黒字は増えている。所得収支で稼ぐのが 成熟した経済のパターンであり、日本もその姿に近づいている。

商社が勝者w
日立や三菱は財閥的なのでリスクヘッジである。ある部門が儲からなくなっても縮小やパージすればいいし別部門(商社だの)が好調なら持ちこたえるが、メーカーオンリーだと倒産や身売りしなくてはならない=日本が戦後築き上げてきたセイゾーセイゾー万歳三唱もそろそろいい加減にしろと。


製造が円安享受するとトレーダーは損をかぶる。

一つの通貨やリスクの大きい資産にたくさんの資産を回すのは、賢い投資家のやり方ではない。

しっかり手元の流動性を確保し、自国の通貨もある程度はキープする必要がある。


竹中平蔵 慶應義塾大学教授・グローバルセキュリティ研究所所長

オール電化はアホ。原発依存もアホ。


どのソースがスプレッドしても余裕を担保できるリスクヘッジを。