先従隗始・温故知新

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専門分野しかトークできないようでは認めてもらえないのが西欧流国際社会

いわゆる、ユーモアの一つも、と。バカンスの時に何を、と。


雑学だけならけっこうため込んだな。
ぜんぶ独学でやるんだけども。手に覚え込ませるようなことも含め。
寿司の握り方はさすがに、経験といえるのは高校生の時のバイトだけなのですっかり忘れた。

茂木健一郎『ひらめきの導火線』


・DNAの二重螺旋構造の発見でノーベル賞を受賞したワトソンとクリックの論文の短さは有名だ。
科学雑誌ネイチャーに掲載された論文は、A4用紙でわずかに2枚。
それでノーベル賞をもらったのだから、驚きである。


・専門を超えたところにひらめきがある。
私が留学していたケンブリッジ大学では、カフェのテーブルで一緒になった人たちが、
科学から文学まで幅広く語り合うことがごく日常的に行われていた。


・政治の世界でも、会議のときは各自の専門領域の力を徹底して発揮するが、
そのあとの会食やレセプションの場では、いかにそれ以外の話題を持つことができるかで、
その人の優秀さがはかられるものだ。

古代ギリシャにおいて、専門という概念は意味を持たなかった」とは、ニーチェの言葉である。
縦横無尽な知の応酬の中で、本当の知性は築かれていく。



 ◇


以下にしても、この報道の書かせ方はいかにも提灯で、官庁側がずるい。
たとえ官公庁でも、山の達人ばかりが在籍してはいない。むしろアウトドアすらしないような人間が上層部の大勢を占めていたりする。


山をよく知る人間なら、さすがに業者側を擁護もするだろう。
役人は現場や実情をよく知らなくても、とにかく一律に禁止禁止で済ませたがる。


以下の観光庁の要請は、高尾山で数名が凍死したから、同じ会社が企画したすべての山の山歩きツアーを中止せよと言っているのだ。高尾山ではそもそも遭難だの凍死が出ること自体がまれである。

http://www.asahi.com/national/update/1110/TKY201211090942.html
遭難後、登山ツアー強行 旅行社、中止要請聞かず


 中国の「万里の長城」で3人が遭難死したツアーを主催したアミューズトラベル(東京都千代田区)が、事故後に登山を含む別のツアーを強行したことがわかった。観光庁が中止を要請したが、「ベテランガイドもいるから大丈夫」と説明し、8日に出発した。

 問題のツアーは、ペルーとボリビアを12日間で巡る。ペルーのマチュピチュ遺跡の近くにあるワイナピチュ山への登山がある。アミューズ社の日程表では11日に片道2時間程度で登る。標高は3千メートル近く、「一般の観光ツアーではなかなか訪れません」などとうたっている。標高2千メートル近い遺跡周辺を約6時間トレッキング(山歩き)する行程もある。

 アミューズ社によると、参加者は60代を中心に首都圏などの男女7人。万里の長城の事故後に参加の意思を確認したところ、キャンセルは出ず、ツアーが中止になることを心配する声の方が多かった。同社は会見などで、「南半球はこれから夏。トレッキングは険しい道ではなく、晴れていれば半袖のTシャツでもできる。同じツアーは50回以上やった」と説明した。日本から添乗員1人が同行し、トレッキングでは現地ガイド2人がつくという。