先従隗始・温故知新

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片山遠隔操作PC公判…検察も裁判官もITのこと理解できてない


そのまま「あーめんどくせー、有罪っぽいからそれでいいじゃんかー」みたいな流れ。


当ブログ筆者はSEであったからそれが、ありありとわかる。
これがドラマだったら、右京さんと米沢が大活躍するが…


…ただし、SEでありつつ裁判や警察沙汰にも首を突っ込んできたので
そこらのにわかネットユーザとは持論は異なる。


遠隔操作絡みは、「オレオレ詐欺と同じ、やくざなチーム作業」だということだ。
片山容疑者はあくまで出し子のような囮や、
囮に見えるよう細工された存在かもしれない。
むしろ今時、いくら高性能プログラムやインターネット駆使があるとしても
チームを作らずに完全犯罪に近いことをやるのは、難しい。


さいきんの地下へ潜ったやくざや右翼の一部は、自宅に設置した装置から無線電磁波を発射したり、自身の殺気=気配によって
周囲にいる人間を遠隔操作=あやつる技術を得ている。
彼らはオレオレ詐欺でも、人間を遠隔操作で操る犯罪行為でも、「そこらの一般人を操る、学生でも幼児でも年寄りでも操る、あるいは言葉巧みかカネにより勧誘して犯罪の水際を手伝わせる」いわばハッカーで言えば踏み台にする。オレオレ詐欺で言えば出し子だ。昔の言葉だと鉄砲玉。
http://d.hatena.ne.jp/geasszero/20140210/1392029403


Torやアイシスのプログラムを、2ちゃんねる界隈をはじめとするネット世間界隈を、
きちんと理解してなお、遠隔操作オレオレ詐欺の全容を追うのは難易度が高い…
殺気一つで周囲の人間たちを操るヤクザは、殺気が出てる発生源を突き止めやすいが
オレオレ詐欺出し子が出てきたところしか捕まえられないし、Torアイシスがらみも同じことだ。


まして裁判官と検察官がITすら理解して無くて
警視庁のこないだの発表が15年遅れの「公開プロキシーを規制するようISPへ通達」ですから…


インターネットを駆使する組織犯においては
警察検察はもはや白旗状態。
無法地帯を放置している。まずい状況だ。
しかしたとえサイバー班を強化するとしても、あの体質ではいくらかかって何年かかるやら…


http://d.hatena.ne.jp/geasszero/20140314/1394722988


アニメではすでに、魔法犯罪が魔法裁判で裁かれているが…(セシル、放映中http://wizardbarristers.com/
そこまできちんとインターネットの巧妙化するヤクザ・ゴロ犯罪を全容解明して裁ける日は
日本では、限りなく遠そうだ…
絵に見えない放射性物質が日本中にばらまかれた状態のようで、追い切れない…除染もホットスポット発見も。
だからおなじぐらい大変な事態を引き起こすTorが使えないよう遮断してる中国政府の方がまだ賢い。
アイシスぐらいなら通報を当てにしたりネット巡回を強化すれば何とかなる。…ようは警察がネット世間に溶け込んでパトロールする意欲がないのだ。実社会で市中を巡回することしか重視してない。ネットを歩き回らず、ネットのことをなーんも知らないままだ。ウイルスバスター企業やグーグルが大量動員で毎日やってることを警察がやってない。
ネット社会ももはや肥大化し、ハードと回線の高性能化でやれることは無数…実社会と同じく地ならし捜査やパトロール、マニアや事情通を情報屋やスタッフとして囲う…とっくにやってなきゃいけなかったんだよ。今から本腰で整備したって何年かかるんだよ。

http://bylines.news.yahoo.co.jp/egawashoko/20140315-00033563/
【PC遠隔操作事件】不正プログラム「アイシス」の全貌が明らかになった(第3回公判傍聴メモ)
江川 紹子 | ジャーナリスト
2014年3月15日 0時32分


弁護側の猛抗議

問題となったのは、最後の項目についての証言だった。検察が、派遣先PCの解析には関与していない岡田証人に不正プログラム開発の痕跡に関する証言をさせ、片山氏のPCに残った「痕跡」は遠隔操作によるものとした弁護側の主張は無理であるかの印象を、裁判所に与えようとしたことに、佐藤博史弁護士が激怒。急遽予定外の反対尋問を始めた。

岡田証人がいつからこの事件の捜査に関わったのか、などを問いただしたが、はっきりした答えが返ってこない。

「パス名を他人のPCに埋め込むことは可能か」などの質問を重ねるが、かみ合わない。

佐藤弁護士は、犯人のラストメッセージにあった、横浜CSRF事件に関連する記述について問いただそうとしたが、岡田証人は「それには関与していない」として、証言を拒んだ。

さらに質問を重ねようとする佐藤弁護士に対し、裁判長がうんざりした表情で、「反対尋問の範囲を超えている」と制した。佐藤弁護士がなおも必要性を熱く語るのに対し、検察官も「(横浜CSRF事件は)関与してないと言っている。関連性なく反対尋問として違法」と異議を申し立てた。

佐藤弁護士は”ぶち切れ状態”となり、「岡田証人は、最後に、彼が解析をやってもいない『痕跡を残せるのかどうか』という点について意見を述べた。検察は主尋問で、証人が全然体験していないことを聞いている。だから、それに関連して弁護人が聞くと、『そういう質問はするな』というのは不公正だ」とボルテージを上げた。すると、検察側も「アイシスを解析した者として、それに関する痕跡についての意見を話しただけ。刑事訴訟法を知らないんですかぁ、先生は?!」と”上から目線”で挑発した。

佐藤弁護士の怒りの矛先は裁判所にも向かった。

「(派遣先PCの分析をしていない岡田証人に、プログラム開発の痕跡について聞くという)こういうことを許しておいて、弁護人の尋問を許さないとは何事だ」と訴訟指揮に猛抗議。裁判長に向かって「恥ずかしくないのか!」と声を荒げる場面もあった。裁判長は不快感を隠さず、「裁判所は(主尋問との)関連性が分かりません」ときっぱり。弁護側が反対尋問の範囲を超えて聞きたいことは、主尋問として、別途準備してやって欲しいと告げた。


「自分がアイシスを作るのは不可能」

記者会見でも熱く語る佐藤弁護士と片山氏記者会見でも熱く語る佐藤弁護士と片山氏

この日の法廷の最後に、弁護側はこれまた急遽、短い被告人質問を行った。佐藤弁護士が、岡田証人の証言を聞いた感想を聞いたのに対し、片山氏は淡々と次のように答えた。

「1年以上勾留されている間、アイシスはどういう仕組みで動くか分からなかった。今日の証言を聞いて、こうやって動作するんだなと疑問が解消した。しかし、自分にスキルであれを作れるかというと、慣れているC++JAVAでも作るのは不可能。C#が使えるか使えないか、という以前の問題だと思う」

片山氏は、公判後の記者会見の中で、どういう点が自分には不可能だと思ったのかを聞かれ、次のように語った。

「仕組みが複雑。常駐して、自動的に起動して、したらば掲示板とのやりとりをし…という一連のシステムになっている。それは自分には無理。これまで大きいシステムを1人でやってことはない。何十人もで分業して、その1人としてやった程度なので」

また、弁護人、検察官、裁判長が感情をあらわにし、とりわけ佐藤弁護士がエキサイトしたこの日の法廷について、片山氏はこんな感想を漏らした。

「はらはらしていた。(佐藤弁護士が)ここまで裁判長の気分を害することを言って、判決に影響を与えないだろうか…と」

さらっと率直な感想を口にしたものの、続いて

「佐藤先生が必死でおっしゃっていることが、(裁判所には)よく伝わっていないのかな、とも思った」と横にいる佐藤弁護士をフォローする気遣いも見せた。


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http://d.hatena.ne.jp/geasszero/20131231/1388485898
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