先従隗始・温故知新

はてダからの引っ越し(http://d.hatena.ne.jpのURLからここへ自動転送されます)。元サイト:アニメイレコムhttp://kasumin7.web.fc2.com/ire/

銀座・赤坂の高級寿司や飲めや歌えのために、みなさまは搾り取られ始まっています…みなさまに好景気は永久に来ません

バブル崩壊の教訓から、マネーバブルってのは欧米に任せて、一歩引いていた印象があった昨今の日本。
けどとうとう、自分から率先してやってしまった。そりゃG20でも擁護されるよ…自分で自分に火をつけてくれる面倒な役回りを引き受けたんだから。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASGF22087_T20C13A4000000/


 すしやフレンチといった高級料理、キャバクラなどの接客サービス。万円単位のお金が飛び交う夜の歓楽街は、景気を映す鏡だ。東京・銀座、大阪・北新地、名古屋・栄。日本を代表する歓楽街で計100人に景況感を聞いた。アベノミクスの効果が見られるのは一部の高級店に限られ、シンデレラのように午前0時になると魔法が解けてしまう――。浮かび上がったのは回復途上の街の姿だった。

 「お任せでお願い」。メニュー表を差し出そうとする店員に、客が間髪入れず注文する。北新地の焼肉店「福や」は「お任せのお客さんが全体の半分にまで増えています」(竹下弘行社長)とほくほく顔。ヘレ肉の最上級シャトーブリアンなども含み、1人8千〜1万円と通常より2千〜4千円高い豪華コースだ。

 中華料理の赤坂璃宮・銀座店では「『1人いくらからできますか』と安いプランを聞くお客様が減りました」(佐野由美子・営業本部長)。同店のコースは約1万円からだが、一段上の約1万2000円、約1万5000円を選ぶ客が2〜3割を占めるようになった。



 しかし、アベノミクスの効果は一部の高級店にとどまり、多くの接客業、タクシーにまでは至っていない。中・上級の飲食店、クラブ・キャバクラなどの接客業、タクシーの3業種を対象に計102人に実施したアンケートで、現在の景気が「良い」と答えたのは15%どまり。39%はまだ「悪い」と感じている。

 飲食店で「良い」と答えたのは38店中9店で24%。これが接客業は33店中5店で15%、タクシーに至っては31人中1人で3%に落ちる。つまり、利用する時間帯が遅い業種ほど、景況感の回復も遅れている。

 銀座の象徴のひとつ、和光の大時計が0時を指す頃、地下鉄の入り口に人波が吸い込まれていく。高級ブランド店が軒を連ねる中央通りのタクシー乗り場には、約400メートルの客待ちの車列。「人が出てにぎわっているように見えるでしょ。でも終電が行った後は潮が引くんだよ」。ある運転手(48)はあきらめ顔だ。

 栄では0時近くになると、タクシーに酔客が次々乗り込む。しかし行く先は、わずか2キロ先の名古屋駅。「リーマン・ショック前は片道1万円弱の郊外までよく運転したのに。今は1000円の名古屋駅行きばかり」(37歳の運転手)


前回のエントリー
http://d.hatena.ne.jp/geasszero/20130421/1366525045
漁船20万隻、一斉休漁検討 円安で燃料高騰「対策を」
かつお節、円安で値上げ? ドル建て取引で原料価格急騰


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バブルを過熱させるために調子のいいことばかり笑顔で言い続けているボスは、「うっかりウソ」をしゃべってしまうことも当然増える。
そもそもが、しっかりウラもとらずに、自分では大して学習もせず、えらい学者先生にインフレ政策の発案も日銀総裁も丸投げした人間だ…
いちおう、過去12年間の歴代政権に付き従ってきた身ではあるが、感情論も誇張でもなく「あんなにいいかげんで詐欺師っぽいのは、初」似たようなのはいたけど今回は突出している。実はノダ路線の延長でありながら詐欺牲がさらに秀でている。

http://gendai.net/articles/view/syakai/142053
 いやはや、ズルい男である。

 19日午後、日本記者クラブ主催の記者会見で、お得意の「成長戦略」について語った安倍首相。「アレッ?」と思ったのは、党首討論で何度も繰り返した「3カ月で4万人の雇用をつくった」というフレーズをちゃっかり修正したことだ。

「新規求人数は4万人増えた」という言い方に変えたのだが、これは日刊ゲンダイ本紙が19日の紙面で指摘したことだ。

「3カ月で4万人の雇用」というデータについて、日刊ゲンダイ本紙は複数の省庁に出どころを問い合わせたが、「見当たりません」「思い当たりません」という回答ばかりだった。そこで、総理秘書官室にただしたところ、「雇用」ではなく「新規求人数」だった。言うまでもないが「雇用」と「新規求人数」では全然違う。「新規求人数」は民主党政権時代だって増えている。それを19日の紙面で伝えたところ、安倍首相が慌てて“修正”したのである。

 安倍の口からデマカセをタレ流した新聞テレビのせいもあり、多くの国民が「4万人の雇用が増えた」と勘違いしてしまっている。こっそり修正なんてサギみたいだ。

http://gendai.net/articles/view/syakai/142103

ユニクロショックは地獄の始まり 年収100万円時代にのみ込まれる
【政治・経済】
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2013年4月24日 掲載
電機、自動車、IT…あらゆる業界追随
<労働価値低下の当然の帰結

 年収300万円どころか、年収100万円が当たり前という地獄の時代が幕開けだ。「ユニクロ」を展開するファーストリテイリング柳井正会長兼社長がブチ上げた「世界同一賃金制度」。これによって、サラリーマンの「給料」と「働き方」、「人生設計」までが、ガラリと変わらざるを得ない。

 柳井会長は23日付の朝日新聞で「将来は年収1億円か100万円に分かれて、中間層は減っていく」と言い切った。「新興国での優秀な人材確保」はタテマエで、本当の狙いは別にある。

「長期的には、“賃金のフラット化”によって国内社員の賃金水準は、新興国並みに引き下げられる可能性もあります」と言うのは、「ずっと『安月給』の人の思考法」の著者で経済ジャーナリストの木暮太一氏だ。こう続ける。

ユニクロはフリース、ヒートテックなど次々とヒット商品を飛ばしてきました。その一方で生産性をあげるために社員教育を徹底し、マニュアル化を進めてきました。利益追求のために必要な企業努力です。しかし、代替の利く仕事は結果的に『労働の価値』の低下を招きます。労働者の報酬が減ってしまうのは当然の帰結なのです。実はこうした経済的な矛盾が日本企業のあちこちで起きています」

 小泉・竹中路線以降、この国では「競争」と「グローバル化」が声高に叫ばれ、外食、電機、自動車、量販店、IT企業……あらゆる業界で効率化が進んだ。賃金は年々下がり、非正規雇用の若者は使い捨てられてきた。

 弱肉強食の競争社会で富を得るのは、一握りの「勝ち組」のみ。彼らとて「寝てない自慢」だけが喜びで、多くが家庭不和を抱えている。真の幸福とは程遠い暮らしが、「世界同一賃金」でエスカレートしていく。

ユニクロに追随する企業は次々出てくると思います。まずは電機や自動車の生産ラインなどで“派遣社員を途上国と同レベルにする”という動きが表れるのではないか。そうなったら次はホワイトカラーです。IT企業のプログラマーなど、人種が関係ない仕事は『同一賃金に』ということになる。このトレンドは競争が激しい業界ほど顕著になります」(小暮氏)

 世界中で同じ仕事、同一賃金ならば、時を構わず海外に異動させられる。歯向かえば容赦なく首を切られる。いつ自分のポストが見ず知らずの新興国の人々に奪われても、おかしくないのだ。世のサラリーマンは食うのがやっとの地獄の暮らしに唯々諾々と従わざるを得ない。行き着く先は日本企業の総ブラック化だ。

 すでに書店には「年収150万円で僕らは自由に生きていく」という、生涯低年収を前提にした本も並んでいる。はたして年収100万円時代を乗り切る知恵などあるのか。


http://gendai.net/articles/view/syakai/142153
アベノミクスでボロ儲けしたオーナーたち


2013年4月26日 掲載
ユニクロ 柳井社長4047億円 ソフトバンク 孫社長3863億円
マネーゲームで誰が得をしているのか」


 25日の参院予算委員会で、質問に立った共産党大門実紀史参院議員が提示した資料には驚いた。アベノミクス相場で100億円以上も資産を増やした個人オーナー株主の一覧表を出したのである。

 委員会では個人名は伏せられていたが、誰もが知っている著名な経営者がズラリ。

 表の通り、ユニクロを展開するファーストリテイリングの柳井社長は、昨年11月からの半年足らずで4047億円もの含み益を手にしている。約2300万株を保有する自社株式が2倍以上に高騰したのだ。

 ソフトバンク孫社長も、3863億円も資産を増やした。気が遠くなるような数字だ。

「日経会社情報の春号を参考に各社の大株主を抽出し、保有時価の差から、時価の増加額を推定しました。公表されている自社株だけで、これだけ儲けたということです」(大門事務所)

 野放図な金融緩和が資産バブルを引き起こし、もともとの金持ちが、ますます莫大な利益を手にしていることがよく分かる。

 そういう連中には、庶民の生活ぶりなんて分からないのだろう。ユニクロの柳井社長は「年収100万円になっても仕方がない」と言い、楽天三木谷社長も、政府の産業競争力会議で正社員のクビ切り法案を進めようとしている。自分たちはガッポリ儲けておいて、庶民イジメの急先鋒になっているのだから、嫌になってくる。

<「分配の不公平」が歴然>

実体経済はよくなっていないのに、今は株価だけが上がっている。円安など、経営努力とは関係ないところで株価が上昇し、時価総額が膨らんでいる企業もあります。こういうバブル的な局面では、“持つ者”と“持たざる者”の格差が拡大し、分配の不公平というか、社会のひずみが浮き彫りになりやすい。ただし、株価は永遠に上がり続けるわけではありません。日銀が異次元緩和をやめ、引き締めに舵を切った時の反動が怖い。株も国債も暴落し、金融危機と財政危機が同時に起こる可能性がある。そうなった時に、最終的には税金という形で庶民に負担がのしかかってくるのです」(経済評論家・広瀬嘉夫氏)

 大株主が濡れ手に粟で数百億円の資産を手にしているのに、サラリーマンの賃金は上がらず、この先もし上がったとしても、数十円、数百円の世界だ。バブルの果実は回ってこない。そのくせ尻拭いだけはさせられる。庶民は「株が上がった」と言って喜んでいる場合ではないのだ。アベノミクスの欺瞞(ぎまん)に怒るべきだろう。

◆株主名 ・ 主な保有銘柄 ・ 11/14時価 ・ 4/22時価 ・ 増加額
柳井正/(株)ファーストリテイリング/3835億円/7882億円/4047億円
孫正義ソフトバンク/6367億円/10230億円/3863億円
◇藤澤信義/Jトラスト/354億円/1232億円/868億円
三木谷浩史楽天/1367億円/2234億円/867億円
里見治セガサミーHD/595億円/1079億円/484億円
◇石橋寛/(株)ブリヂストン/426億円/900億円/474億円
◇田中仁/(株)ジェイアイエヌ/306億円/571億円/265億円
伊藤雅俊/(株)セブン&アイHD/394億円/649億円/255億円
山内溥任天堂/1444億円/1649億円/205億円
安田隆夫/(株)ドン・キホーテ/340億円/523億円/183億円
◇上原昭二/大正製薬HD/623億円/747億円/124億円
稲盛和夫/京セラ/404億円/524億円/120億円

http://ch.nicovideo.jp/ch711/blomaga/ar196367
アメリカが日本からの輸入自動車にかける関税は当面撤廃されず、撤廃する時期も最大限後ろ倒しにされた。一方で日本は米国製自動車に輸入関税をかけていないうえ輸入手続きが簡素化される事になり、年間販売台数の上限を一型式2千台から5千台に拡大する事が合意された。これが交渉かと思うばかりの押されっぱなしである。

さらにアメリカは政治力の強い保険業界の声にも応えた。日本のかんぽ保険がアメリカの保険会社が行っている業務に進出する事を日本政府は認可しない事を表明させたのである。さらに保険分野では今後もTPPと並行して二国間協議が行われることになり、さらなる譲歩を日本は迫られる事になる。完璧なまでのアメリカペースだ。

一方、日本が重視してきた農業分野で日本は何の譲歩も勝ち取れていない。


かつての自民党は今より何十倍もしたたかだった。岸信介椎名悦三郎らの政治家はアメリカを「番犬」と呼び、「日本を守ってもらう」のではなく「日本を守らせるために犬には時々エサを与える必要がある」などと発言していた。その一方で「社会党議席を減らせば国益にならない」と言い、野党の反対をテコにアメリカを揺さぶった。自民党以外の政権を望まないアメリカの足元を見たからである。

しかし中曽根、小泉の二つの政権で日本の対米交渉はしたたかさを失った。


この総理は腹話術の人形のように誰かにセリフをしゃべらされている。日米首脳会談では「ケミストリーが合う」というセリフを、TPPでは「日本が交渉を主導する」というセリフを用意され、それを言わされているのである。実態とかけ離れていても人形だから言わされる。

「TPPの交渉力」でも書いたが、日米首脳会談でアメリカはアメリカにすり寄る安倍政権の足元を見た。だから全く譲歩しなかった。