先従隗始・温故知新

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ガスレンジの整備OH

※車両整備経験者同等以上を推奨


今時の据え置きガスレンジ:電子化されまくった昨今のクルマ
カセットコンロ:一昔前のシンプル構造の原付スクーター


電子デバイスには、
プロでも、ときにプロ以上の目利きでも、泣かされる。


本田・リード100は、いくら完璧な整備をしても
キャタライザー脱落で即死。峠から何十km徒歩生還劇。
BMW四輪でさえこの環境対策構造でユーザ泣かせ。


ガスレンジで言えば。電池切れでイグナイター無反応に。
立ち消えセンサー汚れでさっぱり点火せず。


余計なことが、おおすぎまんねん
だから、プリウス回生ブレーキの自動動作が、起きたり起きなかったりで、追突すんねん。


カセットコンロが着火しない場合
バーナーキャップのゆがみ変形が多いことだろう。


下のカバーと、スキマが開いちゃってるのね。
ガスが逃げすぎて冷寒時は着火できない。
暖まった後なら容易に着火できたりする。
エンジンではこういう現象を、チョークなどで燃料を加減して対応する。キャブレターの場合。
FIは常に最適配合の混合気を送る。


バーナーの変形…汁物がこぼれるのが理由。
熱した物体にいきなり水気がかかると、それがガラスコップなら割れてしまう。同じことだ。
ブラウン管の解体で、おなじ作業が行われてるくらい。熱したガラスを押しつけて割る。


しかしバーナーは鋳物だ。変形させられないし、させると割れる。
でも変形させないと、噴射経路のスキマを新品同様に減らさないと、
ガスの逃げ方や気化具合が変わり、着火しなくなる。
とくにスパークプラグ位置までの誘導が大事だ。


では、バーナーの下側の、プレス成形の鉄板を、バーナーの変形にフィットさせればいい。


イワタニのばあい、バーナーキャップは圧入なので、根気よく回したり引っ張ってると抜ける。
(据え置きの場合、乗っかってるだけで、すぐ取れるんだが…)
で下側の鉄板を大きめのプライヤーなどで板金し、フィットさせていく。スキマをなるべく最小に、均等に。


ついでにスパークプラグの清掃とクリアランス調整、
イグナイターの劣化や配線導通や水漏電の確認、もね。
なんでかカセットコンロは電気配線が水没する設計になってる…甘いよな。


最後は試運転を何度も、納得いくまで。


コツは車両と同じ。漏れがないか。
漏れや、
それ以外による、いつもと違う、基本性能と違う、ヘンな異常動作はないか。


ガスは漏れると変なところから着火したりするからね。


ガスレンジの肝は2カ所で
・ボンベ付近のメカニズム
・バーナー付近のメカニズム


ボンベ付近がゴムパッキン劣化だとそっからも漏れて燃える。消費センターも警告出してる。
ただいまの機種は耐久性が良くて、事故事例は10年以上使用した古いものがほとんど。


整備後に気をつけるのはおおむね、そのメカニズムから銅管を伝ってバーナーまでの経路。


ここを壊して漏れ箇所を増やさないようにね。
薄いプレス用鉄板と、銅管と、柔らかいのばっかだし
さびまくってるというオマケも…
バーナーまでくれば多少のイビツはしょうがないけど
その根っこ、バーナーキャップごと外すときの”圧入部分”がスキマで漏れて、燃えたりすると、異常だね。


当然、その場はOKでも、継続使用はどうか、となると。
これも常時観察して、すぐ異常がわかる、人でないといけない。


そういう人は、クルマも自家整備だけでも長年OKだ。安易に事故らない(危険を作らない)コツもすぐつかむ。


だいたい1年以上頻繁に使い、あっちこっちさびだらけになってるだろうから、
そこは慎重に。


機械整備経験があり
勘が良くてまずへまをせず、冴えたことばかりやってる
なんでもやれちゃう器用貧乏


それくらいの人が、自己責任で行うように。
他人を巻き込まない、迷惑をかけないこと。


まあガソリンエンジンもガスレンジも
基本は一緒。そのままガスエンジンに転用されてるしな。教習車やフォークリフトに多いよね。


マフラーなどがさびてポロポロはがれ墜ちる状態での整備経験とかね。



技術の勘は
すべての技術へ通ず。


勘を育てず
いつまでも、なんでも、
消費者のままでは、


なにひとつ、わからない。


勘がにぶく
センサーが反応しない。


ここらへんが冴えた人というのは
試験では明らかにならない。明文化もしにくい。


だから、「人材は宝」なのだが…


現代日本は、見失ってるな。
なんでもカネ、資格試験、消費消費…委託サービス任せっきり…



言葉にしにくい
目に見えない


そういう部分のコツを、重視できなくなり、理解できなくなったのは
日本人が、馬鹿な消費者ばかりになったことを意味する。