先従隗始・温故知新

はてダからの引っ越し(http://d.hatena.ne.jpのURLからここへ自動転送されます)。元サイト:アニメイレコムhttp://kasumin7.web.fc2.com/ire/

メモ



直近だけでもUC、BF、タイバニなどを提案、間接プロデュースしてさしあげた「黒幕プロデューサー」なのだから、
そのレビューも少しは現場に役立つだろうと。

ほんとはドラゴナーなんだよな、つづりは…ドラゴンナイトってことであろう
ヴァイファムじゃいまいちだからバイファムってのと同じ理由だろうけども。

せっかく放送から30年、いまや新世紀新時代だから
海外の親切な人たちに3話まで無料で見せてもらったのだが

「こりゃ、新しげなデザインをまとった、古いクリエイターの作品」
だなってひと目で分かる
当時はそういうロボットアニメは多かったが…サンライズ以外では特に。

ガンダムのせいでいきなりリアルロボが流行し、でも業界人みんないきなりニュータイプアニメーターに変身できないから、迷作や駄作も結構あった。

ドラグナーのなにがダメかというと、まず「考証のダメさ」
科学や技術や時代背景や組織など、すべての考証が低レベルなので、セリフ回しも、コンテも、おかしなことが連続している。これがつまんなさに直結。

そうやって序盤3話をおかしくして、つかみそこねて、低視聴率の土壌を作りやすいのは…神田監督の悪癖だよな…メインライターや構成さんの影響以上に。端的には五武さんはボトムズGガンダムのほうがフィットする人なのかも、と。

自分も今やヒットアニメを幾つかこなしてきたから言うけれど
・序盤のつかみ
・客が求めるアイテムと、「沸き」
これは、外せないってのは肌身だわかっている。

愛・おぼえていますかに負けじとバイファムって、考証と台詞回しを頑張ったんだろうね…けどドラグナーにはそういう予算や人材手配ができなかった。育ったのはバリグナーだけかw…

考証に基づく台詞回しを継承したのは最近だと谷口悟朗…ギアスR2も海外の以下略に見せてもらってるけど、やはり良く出来ている。

なんで今頃、海外のやさしいおじさんたちに見せてもらったかというと

バイファムの頃は小児ガンで死にそうになって(まじで余命30日)
バイファムを見終わらずに死ねるかと必死で自治医大でがん治療していたらゼータのころにかなりなおってしまい
ZZ開始前に治療サイクルが終わって復学しちゃったので…で卒業。
ドラグナーは部活で見られんのよ…死んでしまって見れないよりはマシだけどな。
あの病棟は難病ばかりだったから子供でも3割が死ぬんだよ、特に5年後の同窓名簿を見ると死者が増えてる。生きてるだけめっけもんだ。

ドラグナーってかなりバイファム要素を流用してあって、バーツが主役で、音楽も同じ人で、みたいな。作画も似てる。

けどバイファムは宇宙漂流もので、当時はバンダイサンライズのポストガンダム入魂企画だったから、じつはマクロスなみに考証がしっかりしてるのね。だからSF要素でのめり込む人も多かった。

ドラグナーはなんというか、急遽決まった企画を準備期間足りなくて開始、みたいな煮詰め不足が感じられる。むろん人材不足はこれを助長するね。
だから監督以下の気合は十分だが、空振り続きなのね…成果物は。

最近のアニメも、二期以降の続編、同じ監督で別スタッフによる新作も、たったひとりコアメンバーが抜けただけでもガラッと変わっちゃうもんな…ささみさんは作者が変わっただけで爆死だしな…十兵衛2もあれは…

ギガノスのロボデザインが、「変な方向にリアルすぎる」
受けるデザインじゃないんだよな…トランスフォーマーやハリウッド的というか。
主役3ロボもけっしてかっこよさは煮詰まっていないし。主役以外の色が地味だし火器装備も花がないし。


以下、参考にした
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A9%9F%E7%94%B2%E6%88%A6%E8%A8%98%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%B0%E3%83%8A%E3%83%BC
http://www.geocities.jp/pig_gimmick/content1/what.html



序盤からここまで、テコ入れに苦心してるのがありありと分かる展開だけども…

やはりドラグナーというものを構成するパーツの「地味さ」がどうにも足を引っ張り続けているし、これは変更できない要素。
メカの地味さとカッコ悪さ特に主役機のカラーリングとデザイン。

あとは「悪い意味でのリアリティ」
あの当時は、アーガマ!グワダン!ジュピトリス!という「近未来ぶり」にみんな夢中だったのに

神田さんはいきなり現代へ子どもと青年を連れ戻しちゃった。

未成年の彼らの大半は、空母や戦闘機は、古い、カッコ悪い、と思っちゃうから…やっぱ地球上でも宙に浮くホワイトベース的でないとダメなんだよ。

神田さんはレドーム電子戦かっこいいと思っても、実際の子供青年らは、マクロスFメサイヤ・ルカ機みたいに普通にかっこいいロボの、背面にレドームあるぐらいでないとカッコ悪いと思ってしまう。最初のマクロスの時点で、MSVみたいな展開でレドームバルキリーあったんだよね、当時すでに…雑誌のプラモ作例展開(公式)で紹介。これが元になったか劇場版にも出てた。http://www.hobbystock.jp/item/view/HBY-ACF-00001628でもサブキャラ…

いわば、番組のメカや展開の「コンセプター」の人材がダメだったんだな本作は。実際の子供青年らと感覚がずれちゃった。

神田さんはこういう王道のガンダム的なロボアニメは苦手なんだと思う。
劣勢で少数のレジスタンスとか、少数の小隊クラスの泥臭い陸地での戦闘とか、ああいうダグラム的な作風でしか輝かない。メロウリンクまだ見てないが、たぶんこっちのほうが完成されてるような気がする。

バイファムにあったオーラが消え失せてる。渡辺音楽もぜんぜん輝いてない。どうしちゃったのと。他監督作品だと、一例ではエルガイムやゼータにあった輝きが全然ない。
集められたコアスタッフ各位にとって、不向きな企画だったんだと思う。

端的には、かっこわるいD2とD3がいくら活躍してもダメ。キャラの人間描写などで面白くしても、D2とD3がダサいので売上はどうにもならない。羽をつけたってダメで、やっと振り出し。
だいたい3機ともドラグナーってのがダメだ…D1タイガーとかD2パンサーとかD3パンダとか…ニックネームがないとさ。

とにかくもう、作画センスもところどころ70年代だし…真正面のカットが多かったりしてまるきりB級アニメだし…
沸かせる要素が少なくて、しらける要素がてんこ盛りなんだよな…

いや、序盤よりは楽しくなってきてるんだけどね…でも程度問題。どんぐりの背比べ。これじゃ売れない。

もしや、「少しでも低年齢層にも受けるように、わざと」チープで旧来テンプレ通りの展開をしてるのかもしれないけど…単回、クールともに。でも空振りしちゃってる。まるで他社のガンダムパクリB級アニメだよ…

というかサンライズって、「版権グッズが売れるようにするのが得意」な、社員とフリーランス監督クラスって、ほとんどいなかったでしょ最近まで。ちゃんと意識的に戦術的にやれるようになってきたのはUC直前からじゃないかなぁ…

3,4クールは少しはマシになっていくだろうか。でも商業的には壊滅的なんだよねこれ。当時を振り返ってる個人サイト非常に少ないし、リバイバルの模型もほとんど出てないし。でDVDもなかなか出なかったと…

ロディーとバーツ、ケンツとシャロン、スコット単独暴走、すごく楽しげなのにね…
ケーンライトタップの会話って、お約束テンプレをなぞってるだけで、生きた人間の生々しい会話じゃないんだよね。だから退屈だし、3人の個性の書き分けもできてない。いわば、すべってるシーンが多い。
べつにライトとタップは他の人でもいいってぐらい。モブキャラなみ。

ロディはきまじめバーツはツッパリ、ケンツとシャロンは年齢も性別も性格も違う、ワルガキシャロンと優等生がんこちゃんが下着の洗濯をめぐって大げんか…
そういう個体差がないのがドラグナートリオ。年齢と性別と通学してる学校といろいろ同じ過ぎて書き分けしづらいんだろうか。背丈も同じだし…おなじ不良グループ同士って感じだし。

当時、レイズナーもまじめエイジ、つっぱりデイビッド、ガリ勉ロアン、って分かれてたし
ズッコケ三人組もそういうテンプレだったし
なんかドラグナーって、既存テンプレからの脱却を目指しすぎて空振りしてる感じが…
これは政治でも製品開発でも、よくある空振りのパターンなんだけど。

自分の引き出しが少ないのに、無理して独立開業してるようなもんで、中身の無さ(持ちネタの少なさ)が露呈しちゃうんだよね。
原作アニメは上手でも、オリジナルアニメで爆死する監督みたいな。
パターン壊して新機軸をやるのって、そうとうに下準備して材料揃えないと無理だね、様々な業界で同じ失敗を見てきたから不文律だと感じてる。東映だとギンガマンも滑ったんでしょ。ウルトラマンだとネクサスかな。トヨタのWILLとかね…https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%83%BBWiLL_Vi

…だがしかし黒幕としては、リンダとはいえ「りんちゃん」だから
戦後まもなく丸の内で発足した「りんちゃん友の会」35代目会長としては

リンダいやリンちゃんを盛りたてる使命感は感じている…
最新メンバーは星空りんちゃんだけどな…
http://irissong.blog.fc2.com/blog-entry-24.html
http://kokokkoronn.blog115.fc2.com/blog-entry-20.html

それにしても平松晶子女史、当時はデビューしたてで棒読みだね…逮捕されちゃうわこれ…
まるでゼーガペインでデビュー当時の花澤さんだわ…こーんなんじゃダーメ、ですわ…

黒幕が命じてしごかせたからね、花澤のことは。いわば月影先生…!ダイヤの原石だってゼーガのときにひと目で見抜いてたから!

以上


ドラグナー放映中にワタルは制作入りしてるので
ワタルのコンセプトをドラグナー後期のテコ入れに流用したというほうが無理がない。


29話時点


すこし頻繁になってしまうが、あえて。

なるほどグン・ジェム路線への転換は、芦田キャラと言い
「低年齢学童対策」なのね…

アイドル起用の後期OPも音痴ではあるが中高大生対策か。

だがしかし、この負の影響で、内容的には中高大生は離れていってしまい
すこしは学童の需要が増えてきても、売上回復には遠かった、と見受けられる。

なにより、翌年のワタルはもろグン・ジェムで芦田なので、龍神丸も頭がドラグナーなので、

いわばドラグナー後期で得た反響を元に、商業的反省点を活かして制作したのがワタルなのだなと、系譜としては読み解ける。

グン・ジェムってあまりにゴステロ死鬼隊だけど…劣化版だもんな…
ドラグナーガンダムの焼き直しとよく言うけど、
ダグラムレイズナーなんかも混ぜて焼き直してて、いずれの要素も劣化版なんで、
そこを見透かされて、売れず、視聴を切られたのだろう。

当時は中学生だったが、クラスでも学年でも全校でも、ドラグナーを気にして発言してる生徒を見た記憶が無いよ。
みなZZやレイズナーの話は好きなんだけどな。

当時は、会話についてくためにはテレビを見て覚えるのに必死の時代だが、ドラグナーのことは全然知らなくてもクラスで村八分にならなかった。あ、ユリシーズなにそれきもいねって程度。

ドラグナーの主な功績は、平松晶子を育てたぐらいではないか…
声優選びからして滑っており、
ケーンは、マサキ天地が演じるようなキャラじゃないし
ヒロイン声じゃないし…リンダ=ロザミィは…

タップもタイバニのあの人ぐらいクールな黒人だったら腐女子人気すごかったろうにな…当時で言うと「星の王子さまNYへいく」の相方みたいな。
ライトがイギリス人なのに白人してないし、タップもNYダウンタウンの黒人らしくないし、ケーンが日本人だということを視聴者みんな忘れちゃうような、キャラの描き分けのできてない作品。

NYダウンタウンの黒人というのは、こうでないと。たまたまタップと同じ声優だけど。
https://www.youtube.com/watch?v=q6sh1PexulI
V ビジター 1983作品

日テレの金曜ロードショーで、視聴者の誰もがしびれたね、ラジカセいきなりふっ飛ばしちゃうシーンは