先従隗始・温故知新

はてダからの引っ越し(http://d.hatena.ne.jpのURLからここへ自動転送されます)。元サイト:アニメイレコムhttp://kasumin7.web.fc2.com/ire/

安い線量計で、効率的に放射能汚染を測るには…


きのう、都内のオザムで福島きゅうり20円、3割しか減ってない。同じ値段でただのセールなら午前中にカラになるが…都民もバカではない。やはり減ってる分は農村部の方々の購入だろう…その店は農村部の境目にある今寺店。せめてベクレル検査表示をすれば買うものを…パチ屋さんのオザムはそんなことはしない。


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現在、爆発事故から一年以上が経過し、放射性物質は流れ去り、残留するような核種はセシウムぐらいに限定的だ。
だから安い線量計でも十分に対応できるし、
予想外の、こんなところで高線量が!…みたいなその地域の線量相場を大きく外れるようなホットスポットも考えにくい。


・0.3μ以下:エアカウンターSで(シンチレータに近いので低線量は得意)
・0.4以上72以下:Soeksで十分、72以上になってもそこで数字は止まってしまう(最近のバージョン、平均値が出るタイプは320までOKという情報もある…)
・10msvまで:TERRA黒色がコストパフォーマンスがいい。原発事故に備えて備蓄しておくのに向いている、どんな高線量でもちゃんと数字が出るので
・1sv、10svまで:Polimasterがいい。原発サイトでも使用され、価格は高いがメーカー対応も抜群で修理時は代替機を無料レンタルしてくれる
いずれもモバイルである。
学者や専門業者がサーベイで使うのは学術・調査向けのアロカなどの高級機種だ。電離箱が300msvまで対応。
http://www.hitachi-aloka.co.jp/products/data/radiation-002-ICS-331-323


ハッキリいってフクシマ原発事故で、アロカは役所や研究機関向けのボッタクリ高級機とばれてしまった。
値段の割には30μまでしか使えない。売りっぱなしで安いSoeksですら72上限(新型は320)なのに。
原発爆発の緊急事態ではアロカは使えない。研究所などで放射性物質が微量に漏れたときに、精密に線量を確定するための高級センサーである。


民間人が原発事故後に使うべきは、モバイルで、高線量まで対応する機種だ。どの原発が爆発するかもわからない以上、誰が持っていても損はない保険だ。
お金がある人はPolimaster、ないヒトはTERRA黒、とりあえずお小遣いで買うならエアカウンターSとSoeksがいいだろう。特に性能だけならSoeks新型はかなりオトクだ。


以下は、事故直後に対する考察


・爆発事故直後:様々な放射性核種が雲や気流とともに移動し、ものすごい高い線量である
爆発直後で上空をセシウム雲が移動中のさなかの3/15ごろ、東京都心でも空間1mで1〜2μsvだったという。守谷市で3〜5?
(都市部で右往左往したり働いていた人たちはその死の灰セシウム他のプルームを、浴びまくったことになる。粉糖をかけたケーキみたいに)
・爆発直後は、様々な核種が舞い飛ぶ、とくに原発から近い地域は絶望的に多核種である
銀ですら同位体が飛んでくる。融点沸点、水溶性か否か、など元素ごとに、炉心から出てきやすい=世間で多くみられやすい物質には違いがあるが、
フクシマだと30〜50km圏内ではふつうにプルトニウムセシウムの1%ぐらいとか、ストロンチウムが5〜10%程度とか発見されることがある。


こういう環境下では「エネルギー補償型の線量計」でないと、実際の線量と食い違う可能性が高い。高価だが…元素によって電子ボルトの電圧が違うからだ。
セシウムだけの環境ではセシウム校正の線量計にエネルギー補償は不要だが。http://www.mikage.to/radiation/info/info0004.html


また、ベータ線の有無がわかる機能付きのガイガー線量計がないとこれも事故直後では厳しい。3ヶ月ほどは重宝するだろう。
ヨウ素セシウムが多量に飛んでくるため、ヨウ素判別するためにも必要だ。スペクトル分析でヨウ素と同定したいならTA100などの専門機種もほしい。
ストロンチウムもベータだがこれは執拗に探す必要は無いだろう。やばいのはヨウ素で(とにかく子供キラー)、あとセシウム134も全量の半分がベータ線源である。


シンチレータは低線量向けのものが大半だ。
学術調査むけのアロカでも、シンチとガイガーはだいたい30μsv上限と、はっきりいって原発事故を想定した仕様ではない。モバイル機種でも同じだ。
高い線量には電離箱線量計でないと無理だ。
NHK番組…ETV放射能汚染地図でも、木村先生は事故直後の福島県内へアロカを持って行ったので針が振り切れるばかりで役に立たなかった。車載用のは記録できていたようだが…(岡野先生の自作?)


結局、アロカは学術(施設…医療も)向きであり、あまり原発事故による汚染された地域向けとは言いがたい。大きいし、電池も食うし、メンテコストも高く、本体がとにかく高価。
検査員がこれを持参し、病院や研究施設の漏れがないかと調べたりするのに使うために設計されている。
どうせものすごい高い線量なんか出ないし、出たら出たでいったん帰ってもっと詳細な調査をし直しに戻ってくる。
施設内の新築時および定期の調査…そのためのアロカだ。そのための数値が確かであること、アフターケアのメーカー体制がが充実していること、そのために高価格である。いわゆる素人お断り。


値段が高いからいいものだと言っても、産業用機械を買う人は普通はいない。100万円のWEBサーバ用機種は高いからよいものではあるが用途がすごく偏っている。一台何十万円、サポートを受けるたびに何万円、何十万円が普通にかかる(ベンダーはそれで食べている)。企業体力で、営利用途で、用いるものだ。線量計でもおなじことでしょう。UNIX的環境がほしい個人が何百万円の本体と、それとほぼ同額の保守契約をむすぶ…ありえない話だ。適当なPCにフリーLINUXでもいれればいい。


原発事故下では、原発サイト内で高めの線量域内でじっさいに使われるものがいい。ポリマスターはそのひとつ…原発でも作業員が持ち歩く。
あまりマイナーな機種を買うとメンテナンスなどでメーカーとのコンタクトに面食らうだろう。英語圏でないのは要注意だろう。
もしくは海外で軍が、そういう高線量環境で使うために支給されてるものでもいい。(ウクライナのECOTEST社・TERRAシリーズは安い割に軍が採用しており高線量対応だ)


お小遣いでもかなりコスパがいいのはSoeks
安めなのに10msvまでOKでベータ測定もできるTERRA黒色
数千円でシンチ的な低線量計測が可能(0.2以下でも威力を発揮)なエアカウンターS


うちのオススメはそういう感じ。原発事故影響下の、世間においては。


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どうせ放射能汚染被災地で実験するなら
医学的統計データを取るような人体実験より


こういうほうをどんどんやってほしいな。
受注が増え量産が増え開発が進み新方式もどんどん生まれる「新基幹産業の誕生と成長」


ちなみに関西では「原発爆発するまでガマン大会・度胸だめし 〜夏暑いのと脅威はどっちだ!?〜」開催中!

http://www.jiji.com/jc/c?g=ind_30&k=2012062000945
福島・南相馬市にメガソーラー=10万キロワット、14年度稼働−東芝


 東芝福島県南相馬市は20日、大規模太陽光発電所(メガソーラー)を建設することで合意した。出力は10万キロワット規模で、一般家庭約3万世帯分の年間消費電力に相当する。発電分は主に東北電力に販売する。設備投資額は300億円程度の見込み。
 2012年度中に着工し、14年度までの稼働を目指す。建設地は沿岸部の市有地数カ所を想定している。
 設計や建設は東芝が担当。運営は今後設立する特別目的会社(SPC)が行う。SPCには南相馬市が出資するほか、国内外からの出資も募る。東芝は0〜30%程度の出資を検討している。


こうして自治体ごとにかならず発電施設を作り、隣接同士で融通し合う。送電網を使えばもっと遠くまで融通できる。蓄電設備も充実し、ITで制御監視しスマートグリッド化。水車発電でも風車なんでもどんどん片っ端から接続して融合していく。「マチ発電」「地産地消電力』が当たり前になっていく…

http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20120618/233453/
再エネ普及の隠し玉、バイナリー発電


熱と電気をつなぐ技術がバイナリー発電である。沸点の低い媒体を利用することで、低温でも発電できる。技術の発達と政策支援により、バイナリー発電は注目されてきている。未利用の熱であれば、地熱、バイオマス、太陽光、焼却炉、工場内熱など多様な広がりがある。もちろん再生可能エネルギー普及の切り札にもなる。

関連エントリー記事http://d.hatena.ne.jp/geasszero/20120620/1340188499

原発を動かし続ければ、またどうせ爆発ないしそれに匹敵する事故になるのは、もはやわかりきっていよう。

ムダだとわかってても、意味が無いどころか逆効果なのではないかと…それでも兵員をどんどん消耗させ、突撃させていく…これが大戦末期の玉砕横行でなければ何だというのか?

ちなみに大本営ではもう誰も神経が持たずすり切れていたので、ヒロポンといういまの脱法麻薬みたいなのの中毒者ばかりだったと言うが…

せめて東北電だけでも、全廃を早々に決めてはくれまいか…

中央集中発電に見切りをつけ、地域ごとの小規模発電を組み合わせるスマートグリッド次世代発送蓄電に、スイッチを進めたらいいではないか。今や通信線も、電話局の交換台ではなく、各地に無数に散在する中継ルーターだ。

トラム交通など次世代システムを積極的に推進してきたのは、富山市などの北国の都市部だった。福島県でも伊達市はおもしろい行革都市だった。

どうせ東電も関電もやらない。先従隗始は地方がなれよ。

廃炉コストと損失分は政府が一部負担すればいい。それぐらい安いだろう、原発爆発を鑑みれば。


もんじゅと違い、研究段階から運転して発電したのをすぐ使えるというのはメリット大きいね。ナトリウムが漏れてあわや地方ごと終了なんてことは無い。それぞれの発電ソースの不動時の補完を別ソースが行う…このノウハウをこれから磨いていく。
原子炉だって研究段階では掃除機のごとく小さかった。はじめはなんでもしょぼく頼りない。


原発全廃決定の各国とも、2020以降ぐらいに期限を設けている。次世代発電がどんどん実用化されるほど、前倒しなり、実現可能性なり、なっていく。
だから日本みたいにいつまでも原発商売にしがみつくような老害は、将来世界の足を引っ張る存在でもある…原発が残ってれば残ってるほどに次世代発電のシェアも開発予算も伸びないのだから…

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK1002H_Q2A510C1000000/
世界への突破口になるか、福島沖の「浮体式洋上風力」


福島県の沖合約20kmの太平洋上に、2013年以降、巨大な風力発電設備が次々とお目見えする。東日本大震災で事故のあった東京電力福島第1原子力発電所からも30kmほどの距離になる。まず、2013年に2000kW、2014年に7000kW、2015年には数千kWクラスの風車を順次、設置する。総事業費は188億円。東日本大震災復興関連の2011年度第3次補正予算で開始が決まった「浮体洋上ウインドファーム実証研究事業」だ。


 国内の再生可能エネルギーの中では、潜在的な開発可能量でも洋上風力は群を抜いている。環境省が2011年4月に公表した「再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査」によると、洋上風力は16億kWに達し、陸上風力(2億8000万kW)、非住宅太陽光(1億5000万kW)、地熱(1400万kW)を大きく引き離す


 村上課長は日本企業のノウハウにも期待する。「洋上風力、特に浮体式洋上風力は、世界的にまだ技術が確立していない。洋上に浮かぶ浮体式には、造船の技術が応用できる。日本メーカーには風車の技術に加え、造船や、海洋の厳しい環境にも適応できる素材技術などを豊富に保有している。浮体風力でいち早く世界トップの技術を確立できれば、今後成長が予想される世界の洋上風力市場でも活躍できる。裾野の広い風力設備は国内産業にも波及効果が大きい」と話す。


着床式洋上までの風力発電技術は、欧州企業がリードしてきた。実際、英国沖ウインドファームで回る3000kWの着床式風車は、シーメンスとヴェスタスがシェアを分けている。福島沖で実証する浮体式設備をきっかけに、日本が一気に世界をリードできるか。日本の重工業の底力が試される。

この辺の話を聞いているとさあ、
日本がこれから経済成長するって言う段階の、あのまぶしさがよみがえってくるよねえ…しかも夢ではない。


取り組むことがないと、人間は腐る、国ごとでも腐る。
やることがあると、人々の目は輝く。いまの東南アジアのように。


三鷹光器の独自の太陽熱発電。高効率。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20120514/232010/
2600枚の鏡で電気を作るミタカ方式
地上の集熱装置に太陽光を集める。その太陽熱で装置内の溶融塩を400〜500度まで過熱、蒸気タービンを回していく。太陽光発電とは異なり、24時間発電が可能なのは蓄熱発電のため。今回の実験では、20mのタワーで250キロワット級の出力を確保した。


凹面楕円鏡を活用して集光効率を高めているのも同社の特許。エネルギーの未来を一変させる可能性を持つミタカ方式には、欧州だけでなく、石油以外のエネルギー源を模索している中東諸国も熱い眼差しを注ぐ。


お茶畑地帯って換気扇があるんだけど、あれ発電にも使えるとけっこうな発電量になるよねえ…


 ◇


離婚訴訟で、相手を悪く印象づけるための作文であり、バイアスが強く、信用できない。


後付けの文書ではダメだ。「つもりだった はずだった」をいっぱい書けば、さもマトモだったとミスリードするのは容易だ。
むしろ官邸の当時の生のやりとりのほうが信頼性が高い。これは当時のTV報道中継なり回顧録なりで時系列を参照できる。


「伝え方、言い回しが、悪かった」では済まされないので、これもNG


アメリカは反原発のカンを悪者にするよう霞ヶ関と東電に入れ知恵と加勢をしているのだろう。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120621-OYT1T00243.htm
菅氏が10分以上激高・糾弾に違和感…報告書


 東京電力が20日に発表した福島第一原子力発電所事故調査報告書の要旨は次の通り。(肩書は当時)

10分ぐらい、なんだというのか…日本が放射能汚染で滅びるかもしれないときに、
弱腰の東電が「撤退したい」などと頭にくることをうっかり言ってしまい、廃炉したくないから海水はいやだと抜かし…


1時間ならまだ異常性で勘案してもよかろうが。