先従隗始・温故知新

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かつての得意分野商材が老朽化・陳腐化して”乏しく”なっていく日本国の、『新規ビジネスチャンス』

http://www.eis-world.com/
英国エコノミスト日本語オンライン予告メール:5月26日号


7. Electricity-market reform
  Volt from the blue (Britain)
これまで電力の多くを石炭やガスなどの化石燃料に頼って生産してきた英国政府は、市場の思いきった改革に乗り出すことになった。従来の多くの火力発電所が老朽化している中で、市場の規制を強化し、温室効果ガスを生まないさまざまなエネルギー源の電力生産を目指しているが、問題も多い。


なにも英国だけに限ったことじゃない…前世紀は各国が足並みそろえて一斉に、火力なり原発なりをスタートしていったから
つまりクルマの買い換え需要と同じことは、今後も一斉に起こる。しかも「原発から乗り換え組」需要が半端ない…
ことスイスとドイツは、自国 or EU圏内での開発生産のみならず、よいものなら日本製でもほしがるだろう…大口の顧客になりうる…


これは、こんご次第に旧来の商材が老朽化・陳腐化して”乏しく”なっていく日本国の、『新規ビジネスチャンス』


たとえば原発だって今後はよほど資源選択肢に乏しい、準・貧困国ぐらいしか買わなくなるから商材としてはオワコンに近い。
(もっともアフリカではペブルベットモジュール方式が採用されそうだが…軽水炉は事故でヤバサが露呈したし、大規模過ぎて建設コストがべらぼうに高く、しかも建設失敗になりそうなほど要求精度も高すぎる…ランニングコストも年々増大…)


だが再生エネルギー系は、いままでは石油系と原子力系が抑え込んできたので、世界的に開発が進んでなかった…


つまり、そういうことだ。


はやめに原発を切り上げて、はやめに自然再生エネルギー系の開発を
世界に先んじて進めておけば
前世紀の日本車のように、こんどは再エネ系で世界中に商売ができうる。


発想の切り替えは『今』だ。さっさと断捨離して、パラダイムシフトしてしまおう。
(まあ当然に、じっさいはクロスフェードしていくのだが…いや再エネ系のできばえがホンダRC211Vのように「あまりに高性能すぎて」とっとと原発がNSR500みたいに見捨てられることもあり得る)
(どのみち、再エネ系の開発が進んだ『結果』が優秀であればアルほどに、原発系人材の「転職」は容易に受け皿となり得る。利権意識の役所だっておなじことだから世間全体が一気に原発を忘れるようになる)

日本の長所は、何に取り組んでも
『本気を出せば』、スゴイものにしてしまうことだ。
原発だってアメリカに脅されて買わされたり「イジるなよ?」と念押しされなかったら(F22ラプターみたいに)
ほんとはもっとマシなものにアップデートできていたかもしれない…世界一、災害に強いようなモノに…(もう実質終わったことをとやかく言うべきでは無いが)


東芝はABWR設計でも失敗している。大型化、高出力化…「これ事故あったら大丈夫なのか?」の問いが絶えずでていたが、ロクな回答は無かった…配管を多少簡素化したぐらい。
(米GEの最新ESBWRは逆に小型化し、冷却水源系統を増やすなどして、有事第一で設計している…)




以下、少なくとも日本の原発麻薬漬けの立地自治体よりは、はるかにマシそうに見える…再生エネルギーで沸く英国の港町。
原発と違って海温上昇させることもない。(ネットにおける各地の報告では、全原発停止中の今、すでに生態系に変化がみられる湾がでているそうだ。熱帯系の魚が姿を減らしていると)

http://www.news24.jp/articles/2012/04/18/10204092.html
英国のある街を変えた海洋エネルギー産業< 2012年4月18日 18:38 >


 厳しい財政緊縮策が取られ失業率も高いイギリス。その中である産業により劇的に変化を遂げた街がある。ロンドン支局・渡辺祐史記者が取材した。

 今年3月、イギリスらしいあるパブを訪ねた。政府の徹底した財政緊縮策が敷かれているイギリスだが、地元の人に最近の景気について聞いてみると、意外な答えが返ってきた。「ファンタスティック!」「仕事も運んでくるしイメージも上がっている!」このパブがあるのは、イギリスの最北部にあるオークニー諸島。2万人あまりが暮らす静かな島々だ。街に出ると、道路の拡張工事が進み、学校も新たに建設中だという。オークニーはもともと、約5000年前の住居跡など世界遺産を中心とした観光や漁業を中心にした街だ。しかし、この10年であるものをきっかけに劇的に変化したという。世界遺産の管理人からは「言うことなしだよ。観光だけじゃなく、再生可能エネルギーで忙しいんだから」という声が聞かれた。

 オークニーを変えたのは「再生可能エネルギー」。大西洋と北極海がぶつかって生まれる高い波や激しい潮の流れを発電に生かそうと、9年前「EMEC(=ヨーロッパ海洋エネルギーセンター)」が設置された。世界でも最大規模の実験場で「波力発電技術」などの開発拠点として、各国の企業が競い合うように進出している。

 以前は漁船が建造されていたという“シートリシティー社”の工場に行ってみると、お菓子のような形をしている物体が置かれている。工場内に入るとシートリシティー社の社長が「波力発電に使う浮き輪さ…商用化には発電コストがカギになる」と説明してくれた。 この会社は波力発電の可能性に社運をかけ4か月前、この島に進出した。今後5年をかけて行うEMECでの実験を控え、発電機を製作している。進出に伴い、島の住民など7人を採用した。EMECができて以来、オークニーには少なくとも12の企業が進出し、160人分の雇用が生まれた。採用された地元の女性は「海洋エネルギーは経済を活性化させるわ。雇用や消費、地元企業への発注で、多くのお金をオークニーに運んできてくれるの」と話す。オークニー諸島の最新の失業率は4%、イギリス平均の8.4%を大きく下回っている。

 島に進出してきた波力発電の会社から海中での建設作業を請け負っている“リスク・マリーン社”では、収入が安定しなかった漁業の仕事を捨て、転職した労働者も多いという。従業員に話を聞いてみると「漁師の時はいつも天気次第で、夏は稼げず冬はまあまあだった。今の仕事は一年中安定して働ける」「毎日家に帰れるし、言うことなしだよ」という声が聞かれた。この企業はEMECの進出とともに事業を拡大した。良いこと尽くしのようにもみえる海洋エネルギー開発だが、リスク・マリーン社のダグラス・リスク社長は「漁師の中には海中での騒音を心配している人もいる。生きものにどんな影響を及ぼすのか、今まさに注意深く調査が進められている」と将来的な懸念も口にした。

 波力発電は商用化された例がほとんどなく、生態系への影響なども研究の途中という新しい技術だ。オークニーの好景気が続くのか、実験や研究の結果は島の将来のカギも握っている。


・江戸時代:多くの人々はきっと「ちょんまげのままがいい、将軍様のままでいい」とゴネただろう…なすべき真実を知るのは薩長土肥のごくわずかで、だから世間が知る前に革命を断行できた。マスコミが無かったから…
・戦後:きっと多くの農民は「サラリーマンなんていやだ、ずっとコメつくりてえ」とゴネただろう…


原発にすがる人々も結局、同じ心理で拒んでいる。
なればこそ、しっかりした受け皿を完成させるべきだ。
戦後はサラリーマン社会があまりに成功しすぎて、鞍替えが急速に進んだことだろう…


80年代ともなるとかなり豊かになってきたが、それでも肉料理をあまり食べない家庭はけっこうあった。「染みついたクセ」はなかなか抜けないモノだ。つい卵や魚ばかり食べてしまっていた。