先従隗始・温故知新

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古くなったLED懐中電灯を、最新のパワーLEDに交換


ガンプラ工作で余分に買っておいた、東芝の1W。電圧2.85Vと乾電池にも優しい…いっこ50円とガリガリ君価格…
http://d.hatena.ne.jp/geasszero/20141130


せっかくだから工作のついでで実装。
2003年当時の製品なのでさすがにLEDの進化はそうとうに進んでいる。


まずは既存のLEDの出力を、ついていた2Ω抵抗から算出。
4.5V=乾電池3本に対し、
4LEDで推定電流120mAぐらい(明るさ的にも合致)
だと順電圧VFが3.6vと出た。ありがちな数値だね。


だいたいこのグレードだと高輝度としてあるLEDでは20mAってことはないので
30~40mAだと思われ(この世代の高輝度LEDが、秋葉原の秋月や千石などで売ってるがだいたいそのぐらい。)
4つで120mAならひとつ30mAなんだろうね。


分解して納得、たまに一個だけ暗くなる原因が個体差かと思ってたけど違った。
並列接続し、抵抗器が一個なのだ…これが均一の明るさを邪魔する。


東芝LEDは2.85Vなのでかなり抵抗値を増やす。
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-07689/ TL1F2−DW0_L
(もう終売かな、新製品は、google検索:東芝 1w LED)
計算で8Ωつければ220mAぐらいいくはずが
実際は170mAしか流れない…
これは乾電池は内部抵抗が大きいからだ。ACアダプターなら計算通り行くだろう。
まあ、発熱も大きくなるから170でもいいんだけど。


面白いことに、
古い4LEDでも、この1W LEDでも、
流す電流が同じぐらいだと、同じような光量になる。たまたまなんだろうけど。
つまり、あんまり明るさ的には交換の意味は無いんだけど。


明るくして電池寿命を短縮したければ抵抗を小さいのに変更するだけ。
性能上限値の高さはさすが最新のパワーLED。


ただ、こんどはLEDがプラ板一枚みたいな小型なので、
秋月で売ってるような、『コリメートレンズ』=集光レンズを取り付けられるスペースが余る。
google検索:集光レンズ)


LEDが出っ張らないため、設計通りにはリフレクターにうまく光が当たらない。
そのままだと、「真ん中は暗くなり、サイド方向に縞模様が出来て、むしろ横側の方に明るい部分ができる。」


これはこれで、広照射角がほしい時に便利なので


中央に光を集めたい時だけ、コリメートレンズを装着することができる。
実際に装着すると、さすがに鬼明るく、光が届く距離は古い4LED以上。
170mAでこれだから…250mAとか流すと…もはやサーチライトで照らされたルパン…
「目潰し」になった。泥棒に効果あるぐらいに。



加工の際はとにかく
『光軸をずらさないこと』
LED取り付けがそのまま光軸になるため。


当方は製造系、生産や開発の出身なので
加工にあたって治具を自作したり段取りを組むスキルがあるので、工夫して対処したけどね。


はんだごては、中学の実習で作った25W。
さすがにこて先は変更したいので、ドリルで穴を広げて、大手メーカーのを装着できるように改造。
プロなら水スポンジで温度調整するけど(むかーしカメラ修理の現場で見習いやったことある)
面倒なので、スイッチタップでこまめにONOFFで調整。だからフラックスも買ってない。


2017/03/07
LED素子を、CREEのXPGに交換。


コリメートレンズが大きくて、組み付けると東芝LEDを押して潰していたらしい。ついにという感じで点灯しなくなった、点検したら曲がって割れてた。


XPGは小さすぎて、個人が手作業でやれる白物じゃない。ほとんど偶然に頼ってなんとかはんだ付けを成功させた。
で、小さすぎるのでコリメート効果が少なくてあまり明るくならない…コリメートレンズとの相性は東芝のほうが良かった


動作電圧がほぼ一緒なので抵抗は取り替えなくて済んだ。


2017/05/28
やっぱ駄目だった…クリーXPGは小さすぎて、ハンドメイド不可。クリーでももっと大型のじゃないと無理。


ファクトリー、設備というレベルで、ダイを固定する専用治具を自作し、ルーペか拡大カメラを用い、できれば半田ではなくスポット溶接を用い…と
機械化により高精密に作業しないと無理。


簡単に言うと「米粒をデザインナイフで精密に均等に2つに割って、それを手作業で左右の端から0.5mm未満ではんだ付けしてね、しかもLEDだから傾いてたらやり直しね」ハンダをはみだすとショート。足りないと断線。


うちは高い設備なんもないから。ぎりぎりなんとかハンダしたけどやっぱすぐ割れちゃった。使ってると振動衝撃が重なるから。


たまたま東芝LEDはストックしてたんで戻した。
今度は割れないよう奥に引っ込ませて接合。アッカリ〜ン!凶悪な明るさ…夜の犯人目潰し機。


ブリジストンの自転車LEDヘッドライトHL-SP5と比較。1000カンデラ
https://www.bscycle.co.jp/products/option/light/
明らかにこちらは電池2本なので明るい範囲が狭い。
ただ中心部光束が強く中心に近い狭い範囲だけやけに明るくて東芝LEDペンライトはここだけ負けてる。


東芝LEDペンライトはさすが電池三本の余裕。コリメートレンズも均等拡散型。
隅々まで広く明るい。ただ中心部を特に明るくしては居ない。そして光源を直視すると広範囲が鬼眩しく目が潰れる。
暗い停電の室内、闇夜の出歩きにはこっちの方がいい。


自転車ライトはどうしても高速移動なので中心部を明るくして遠くまで届く設計になってるし両サイドは広く照らす必要がない。電池も節約志向なのでどうしてもLEDの出力も小さめのものが採用される(明るすぎるやつはリチウムですら電池がすく切れる)。