先従隗始・温故知新

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ホンダ フュージョン えっあなたまだメーター照明をLED化してないの???うっそー危険じゃん! ついでにヘッドライトもLED化

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http://d.hatena.ne.jp/geasszero/20150813/1439431556


 ◇


ヒューヂョンじゃねっぺさ!フーゾンだべー!フォンダのフーゾン!


電球も流石に30年使われるとかなり暗くなるようだ。切れはしなくても。
白昼、ピーカンでまぶしいとメーターが全く見えない…殺人マシーンだ。


バブルシールドのヘルメットも、顔が写り込むので景色が見えなくなり危険を助長する。
うまく伏せないと「見える角度」にならない。


いまや照明用LEDチップは明るすぎて溶接を直視するのと同じ光視症になるぐらい進化している。
そしてこれを電球ソケット化してアキバやネットで売ってる。


アキバといえば戦国伝承いや千石電商
3号店が車載向けLED電球の専門店なので出向き、フュージョン用のT10ウエッジソケットのを買う。
(ウエッジ=楔つまり平たくなってるやつ)
バックライトに使うので「全方向にLED」があり「高輝度LED素子」でないとダメだと思い
【全方位5LED】の250円のを買った。フュージョンのメーターバックライトに使うのは2つ。
間違っても一番安い80円のとか買ってはダメだ。アンドンより暗い。

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予めご了承ください。
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結果…


「えっあなたまだメーター照明をLED化してないの???うっそーメーターをLED化しないのは小学生までよねー!L・E・D!L・E・D!明るいってレベルじゃねーぞ!」


ピーカンでまぶしい日に屋外で交換作業をしたが
ヒサシ(メーターカバー)がなくても、くっきり見えるようになった。
やっべこれまじやっべ…さすがに最新車種のデジタルメーターのようにクッキリまぶしくはないが、劣らない。


真っ暗になってから夜間走行したが「バックライトの照度を上げすぎて画面が白化してる状態」だが表示ははっきり見えている。ドット絵じゃなく、セグメント表示だからね。http://www.sharp.co.jp/products/lcd/tech/s2_2.html
純正のままの、夜の居酒屋の赤提灯みたいな、味わいはあるが暗い「ともしび」とはまるで違う。メーターパネル上で何かを照らせるぐらいに明るい。


LEDは極性があり、リバースだと点灯しないから、付かない側だったらすぐ抜く。正しい側に組むと、たとえソケットがゆるくても揺らしたり抜き差しすればつく。LED素子は製品ごとに「リバース最大電圧」がスペック設定されいて、それを超えるとLEDが死ぬか車体のフューズが飛ぶ。だからリバース側っぽかったらすぐ抜く。…まぁ12Vのバッテリー電源でリバース上限超えはなかなかないとは思うが…ACアダプター電源=机上でテストしてると結構やっちゃう失敗。うちは1W照明LEDのスペック上限超え=オーバークロックのテストでいくつか壊した。市販LED素子を、市販ウエッジベースに組んで販売されてる「LED球」はふつう、LEDスペック上限よりかなり低めで抵抗がついてるので大丈夫、のはず…以上、基礎知識。

問題もある。


ふつうの市販LED素子を、ウエッジケースを組み合わせて、電球形にして販売してるだけなので
・端子はLEDのまま=やたら細い針金、やたら短かったり、しかたも片側につき1本しか無い。
=ソケットにはめ込んでも、接触しない、奥深く差し込むと消える、など…


フュージョンのソケットじたいがどうも設計が甘いようで、純正電球をつけても、奥深く差し込むと消えてしまった…やや欠陥クリアランスだね、86年設計じゃ無理も無いが…すこし端子の金属ツメもへたってきてるだろうし。
(この症状に直面し、どうしていいかわからないと、ネット上…知恵袋などで質問して悩んでる人がちらほらいる。要はソケット側の爪が広がっているか元から広いので、その爪をこじって狭くできないなら、電球側の端子をハンダなどで厚くするしか無い。)


対処法は以下。
・奥深くまで差し込むと消えるので、食品の袋についてくるような「金属モール」をLEDウエッジ球に巻きつけてからソケットに差し込む。奥まで入らないように。
・LED側をハンダ加工…以前にうちでLED加工した時に切り取ったLEDの足=端子を、LEDウエッジ球の端子にハンダ付けして「延長」し、ハンダによって少し「厚みも稼ぐ」。ただのクリップや針金だとハンダの乗りが悪いかもしれないので「LEDの足」が一番適してる=スズめっきなのでなじみやすい。


モール方式だと、ソケット側端子のゆるさに依存するので、あんまりゆるいと効果がなく、すこし揺らしても消えたりついたりする…左側バックライトのソケットはこちらで大丈夫だったのでそのまま組み付けた。
右側はモール方式だと消えてしまうのでハンダ加工した。


バイクも新旧いろいろいじったけど、やっぱフュージョンやフリーウェイの世代は相当に設計=技術は古い。
リード90のほうが3年ほど新しいのでまだマシなほう。
アサイドカウルも純正の組み付け方のままだと始動直後の激しい振動で次第に割れてくるので、固定ネジの部分に、自分でエラストマーゴムをクッションとして間に挟むなど工夫しないといけない。
今時の設計ならそもそも揺れるエンジンは採用せず、カウルもネジ止めはなるべく少なくして、爪とプラリベットで済ますだろう。




2015/10/09
打ち消し線を引いて分かる通りで、「安物は危険」と人柱でわかった。
初のまともな距離の走行をしてみると、たった15分でLEDが死んだ。


そもそも高輝度の5LEDウエッジ球なんて売価250円ではほとんど利益が出ない。ってことはかなり工程を省いてるのは当たり前…
LEDを連結し、ただ足を伸ばしてるだけのシロモノだった。LEDとウエッジボディが固定されてない。車体の振動ですぐハンダが割れて…


片側だけ照明が死んでいるのがトンネル走行中に判明し、ショッピングセンターの駐輪場で分解して検品して症状の詳細が判明。
千石電商にクレーム電話入れて事情を詳しく説明し、すぐ店頭へ向かった。
店頭で現物を見せると「お代はいい」と、1個だけ1500円の同性能品に無償交換に。
しかしフュージョンは2こ使うので結局2こめは実費。店までの燃費などを含めると結局は定価より少し安いぐらい。

八ヶ岳クラブ 
T10−5chip LEDバルブ 白色
https://www.sengoku.co.jp/mod/sgk_cart/detail.php?code=EEHD-4JJS
単価 \1623


店頭で1500円の品物を分解して見せてくれたが、こちらはウエッジボディとLEDが爪で固定されている。
店から出てすぐ路上で組み付けて100km走行したが流石にびくともしていない。


ホンダやいすゞ生産現場経験者として、店には厳しく現実を教えておいた。
保安部品だから、もしこの点灯不良が原因で重大事故が起きると、千石さんが警察に怒られたり、事故の遺族に賠償請求されかねないよと。
「すぐ壊れることを踏まえたうえでの激安バルクです」ってトークは社会責任としては通用しないよ、と。
小学生でもできる加工精度なのだから…自動車の振動対策ってものを舐めたメイドインチャイナであった…


フュージョンは縦シリンダーで振動がすごいんですぐ壊れてくれたが
(フロントカウルステーの骨組みの鉄棒が細すぎてすごく揺れるので、純正ミラーが揺れすぎて全然見えないほど)
静音設計の最近の自動車だったら半年かかるかもしれない。ソッチのほうが怖いのだ…ダメな粗悪品はすぐ壊れてくれたほうがいい。


ただひとつ懸念は…
すぐ壊れたのは、接点が薄すぎて導通しないので、自分でハンダで肉盛した方の球。
なるべく短時間で作業を済ませて、LEDのほうまで熱が余り行かないように注意はしたが
もし製造元のあやしい中国工場が
・低融点のハンダを使ってたり
・はんだ量をケチってたり
すると、すこし熱が伝わってもすぐ溶けて、偏った方向へ流れて、肝心な部分が痩せてしまう。


なんにせよ、華奢には違いない。LED足も、ハンダも、T10端子部分も…んでハンダで補強すればすぐポッキリだ。
いっそ自作したほうがトータルで強度を出せる。
他人が作ったものを修理とか補強するのって別のところがいきなり壊れることがよくある。


暇があれば、壊れたやつを分解して自分で補強しても良かったけど…


あと、フュージョンのハーネス側のソケットの端子は、ソケットがラバーなので、
端子が広がってきてうまく導通しにくくなったら、ラバーごと指で潰せば、きつくできる。ただし電源OFFの時に!短絡するから。




 ◇


以上、メーターランプまでならヘッドライト上側のカウル取り外しだけで済むので作業は楽。


ヘッドライトバルブの交換は、さらにフロントカウルの取り外しをする。といってもこれもネジ数は少ないのですぐ外せるが、ウインカーバルブも取るのでちょっと面倒。
当然ながら、ヘッドライトAssyも3本ボルトを緩めて取り外して作業する。ちょうど前フェンダーの上が物を置けるスペースになっているので作業は楽。


今回使用したのは、自動車用H4タイプLED、ファン付きアルミフィンのよくあるタイプ。
リード90へ加工して使おうと思いつつお蔵入りしていた。
平型ワイドLEDを上下で一枚づつ使っているタイプ。小型LEDを何個も使うタイプではない。


バルブのゴムカバーがそのままでは使えないので、アルミフィンがぎりぎり入る程度にカッターで切り抜く。
さらにLEDバルブからのハーネス1本を脇へ逃さないといけない=アルミフィンと密着させると溶けるかもしれないので、ゴムカバーの漏水しにくそうな一点に穴を開けて通す。


コントロールユニットはひとまずライトステーに、余った金属モールで固定。ゆるい固定でも、周囲もハーネスやケーブルでギュウギュウなので激しく動くことはないし。


夜間走行すると…
やはり最近のリフレクタブルライト向けなので、フュージョンのような昔ながらのカーブ反射型の大型スクエアライトだと照射範囲が狭くなってしまう。
ローが低く、ハイが高すぎる感じ。けど「ハイビーム派」なのであまり不便はないけど。
左右が狭く上下が長いので、砲弾型ライトみたいに照らしてる。


明るさは抜群で、暗い細道で歩行者集団に出くわすと、まぶしすぎる〜〜という感じで注目される。かなり遠くにいてもギョギョーっとして見つめてくる。
自分が照らすのも大事だが、遠方の歩行者や車両がすぐ気づいてくれる方がむしろ助かる。
だから古い小型二輪なんかは、幹線道では昼間でも常にハイビームでちょうどいい。新型車両のライト性能向上で、旧車がハイビームでも目立たないからだ。


ヒドHIDいらねえよ、レドLEDで十分。
(そのような公称はありません、あくまで私的造語)


あとはご多分に漏れず、耐久性・安定性のテストだなあ。
あくまで社外品なのでね。


11/10
カインズホームで売ってる奴のほうが、安い割に高品質なんじゃ…
端子もキチンと作ってあるし…いかにもバルブメーカーって感じで。