先従隗始・温故知新

はてダからの引っ越し(http://d.hatena.ne.jpのURLからここへ自動転送されます)。元サイト:アニメイレコムhttp://kasumin7.web.fc2.com/ire/

福島第一原発ふくいち、東海第2原発とうに、明暗分かれた点は…


やはりというか
・設備増強の有無
津波遡上高の違い
つまり、人半分、自然半分であった。


福島第一の場合、津波は海面6m、陸地への遡上高は14m近かった。


東海第二は、海面で5m。遡上高は地形などによるので詳細分布は不明だが一箇所では6m。(宮城、女川原発は丘の上なので遡上高が増して14m近かった)
防護壁で受け止めたので遡上せず6mで済んだようだが、「あと70cmで」福島と同じことになっていた…


もし防護壁を津波が超えてしまうと、6m防護壁を超えたのが7m津波だから1mだけ来るのではない、各地の遡上高でわかるように地形条件などによっては海岸付近でも15mは来る。その奥が山だとどんどん登って30〜40mになる。ハイパワーエンジンの車で急加速してクラッチ切って惰性走行するみたいなもんだ。


参考引用資料は、あくまでバイアスがかかっている点には留意。


防護壁さえあれば安心安全と、事業側は言いたいのはもっともだが
じっしつは『高所の綱渡り=サドンデス』である…
万一防護壁から漏れたり決壊すれば、福島と同じ事態しか残されない。
実際、東海原発津波も、工事完成前の部分はシーリングされておらず水没した…当該部のDGが使用不能となった。


東海や敦賀や泊など大都市を近くにかまえる原発は多い…福島で済んだのはラッキーすぎると言われている、不謹慎ながら事実だ。
万一があれば都市部ごと終わりだ。


極左のように、根拠なき危険扇動はいけない。
極右のように、根拠なき安全神話もいけない。


パワハラや情報統制に頼ってはならないのだ。ウソをばらまいてネガキャンして世間を騙しても、もはやいい結末は絶対に来ない。むしろ無理矢理の挿し餌みたいな暴挙はアレルギー反応を加速するだけ。危ないものを押し売りしようとしてると思われてしまう。昭和以前の悪代官殿様ではもう無理なのだ。


科学技術や自然現象と、素直に向き合わねば人類の寿命は短縮され続ける。
ハイテク、メガマネーに囲まれている人類の宿命だ…年々、どんどんそれは厳しくなっている。神に能力が近づけば近づくだけ、神のように謙虚に完璧にふるまわないと、死ぬ…

http://oceangreen.jp/kaisetsu-shuu/Tokai2-BousaiKyouka2.html
防災強化

2007年10月に茨城県が独自に「津波浸水想定」ハザードマップを公開した。これを受けて、東海第2原子力発電所では津波の想定高さを5.4mから5.7mに訂正した。具体的には、非常用ディーゼル発電機を冷却するための冷却用海水ポンプが設置されているエリアの防護を強化した。海水ポンプエリアの南側と北側に従来あった1.6mの防護壁の外側に2.8mの壁を追加した。これによって海水ポンプエリアは海面から高さ6.1mの防護壁で囲まれ、高さ6.1mの津波に備えた。

しかし、北側の防護壁の配管や配線のために空けられていた穴を塞ぐ工事が未完成であったため、この穴を通して海水が北側海水ポンプ室に侵入し、海水ポンプの1台が使用不能になった。その結果、非常用ディーゼル発電機3台のうちの1台が稼働することができなくなった。


更に、2010年夏には原子炉建屋の近くにある免震構造の緊急対策室建屋の屋上に空冷のガスタービン発電機が設置され、電気室電源盤までのケーブルも敷設された。


震災当日からの主な出来事

3月11日16時48分に地震襲来
発電機タービンの振動が大きくなりタービン発電機が停止
発電機タービンの振動が大きくなりタービン発電機が停止
外部電源2系統が遮断された
原子炉は地震の2分後に自動停止 
(原子炉停止の信号発信が地震動の加速度なのかタービン異常なのか不明)
非常用ディーゼル発電機(3台)が起動
約1時間後(17時50分頃)、海水ポンプエリアに津波が来襲
津波の高さは5.4m
19時26分、非常用ディーゼル発電機(1台)の海水ポンプ異常のアラーム
非常用ディーゼル発電機1台が停止
北側防護壁の穴から海水が海水ポンプエリアに侵入し、海水ポンプ1台が水没
残り2台の海水ポンプは水に浸かったが、水深が浅かったため稼働
原子炉冷却用の大型海水ポンプは電動機が高い位置にあるため水没せず、
原子炉の冷却ができた
非常用ディーゼル発電機は標高8mにあり無事
3月12日午前に電源車が到着
3月13日19時37分に外部電源が復旧
非常用ディーゼル発電機の電力で原子炉冷却を続行
3月15日0時40分に原子炉は冷温停止に至る


無事に冷温停止できた背景

2007年に茨城県が作成した「津波浸水想定」に対して、東海第2原子力発電所を操業する日本原子力発電が柔軟に対応したことが大きな要素である。海水ポンプエリアに増設された2.8mの防護壁(6.1mの津波に耐える)の穴を塞ぐ工事が北側では未完成であったけれども、南側では完成していた。この結果、南側に設置されていたディーゼル発電機冷却用の海水ポンプ2台が水没を免れ、ディーゼル発電機2台が稼働を続けることができた。
更に、ディーゼル発電機のバックアップとして空冷ガスタービン発電機が増設されていたが、これを使用しなくても対処することができた。


以上の地震津波への対策が奏功し、原子炉が深刻な事故に至ることを防ぐことができた。

何故、そのような防災対策の強化が日本原子力発電で行うことができたのか?私は次のように考える。日本原子力発電原子力発電所を東海と敦賀にしか持たず、東京電力よりも遙かに企業サイズが小さい。小さい分だけ、大企業病に犯されておらず、迅速かつ柔軟に防災対策や安全対策に取り組むことができた。


とは言え、もしも巨大地震が1年前の2010年3月に起きていたとしたら、外部電源は喪失、ディーゼル発電機冷却用の海水ポンプは水没、非常用ディーゼル発電機は使用不能、バックアップのガスタービン発電機は未装備、電源車なし。その場合、発電所には電力がなく、福島第1原子力発電所と同じ事態に陥っていたと想像される。その結果、首都圏は大パニックに襲われていたであろう。


 ◇



グーグル検索:東海原発 津波 遡上高


http://kaleido11.blog.fc2.com/blog-entry-2585.html
津波があと70cm高かったら」 東海第二も全電源喪失していた


3.11 東海村、危機一髪!

2011年3月11日の東日本大震災で、東海村原発は間一髪で難を逃れた。
震度6弱地震により原子炉は自動停止したが、福島第一と同様に外部電源をすべて喪失し、炉心に水を送る水中ポンプ3台のうち1台が水没してしまった。

2日後にようやく外部電源が復旧するまでは、いつ福島の二の舞になってもおかしくない危険な状態が続いたという。
しかも、こうした危機的な状況は、地震から12日後の3月23日まで、村上村長へは報告されなかった。
ビデオニュース・ドットコム


村上達也前村長の話 IWJ
その5.4mの津波がやってきたのですが、幸いにして東海第二原発福島第一原発のようにはなりませんでした。

それは、実は非常用電源を冷却する水中ポンプのモーターが海岸沿いにあったのですが、そのモーターを守っている壁(防潮壁のこと)の高さが6.1mということで、70cmの差があったので、なんとかセーフということでした。

この防潮壁ですが、実はもともとは4.9mでありました。

それで、(増設して)6.1mの壁になったわけですが、壁が完成したのは実は(3月11日の)2日前でした。
3月9日に完成したということだったわけです。

これを知ったとき、私はゾッといたしました。


外部電源が喪失しておりましたので、炉心の冷却にたいへん苦労したということで、主蒸気逃がし弁、SR弁といいますが、これを170回、手動で開け閉めして、なんとか冷却を保ったということです。

そのため、冷温停止にいたるまでは相当な時間がかかりました。

東海第二発電所近辺の遡上高は、地形が比較的平坦で奥行きがあるため、津波水位より低い結果となりました。

「その整備には百億円単位の費用と2年から3年の時間が必要と言われています。
稼働34年目に入った東海第2原発にこれだけの投資を行う効果は認められるのでしょうか。
その費用負担は電気量として国民が負担することを自覚しなければなりません」
茨城県議会議員の井手よしひろ氏は言っています。




平成23年東北地方太平洋沖地震の知見を考慮
した原子力発電所地震津波の評価について
〜中間取りまとめ〜
平成24年2月16日
経済産業省
原子力安全・保安院


2.2女川原子力発電所
2.2.2 3月11日の津波の観測及び調査結果
女川原子力発電所においては、港内静穏域に常時観測用の潮位計と常時観測用の潮位計が欠測となった場合のバックアップ用の潮位計(メモリー式)を同一箇所に設置している。常時観測用の潮位計は津波の影響による測定不能となったものの、バックアップ用の潮位計はメモリーに観測値が保存されていた。
観測の結果、最高水位は、O.P.※+13.78m(3月11日、15時29分)であり、最低水位は、O.P.−5.0m(3月11日、15時44分〜15時46分)であった。なお、潮位計のデータサンプリング間隔は、60秒であることから、最高水位を観測した15時29分前後に、より高い水位を記録している可能性があるとしている。また、最低水位については、潮位計の観測レンジがO.P.−5.0m以上であることから、O.P.−5.0m以下であったものと推定されるとしている。
津波の遡上高について、東北電力は、痕跡調査により、主要な建屋が設置されている敷地前面における遡上高は、地殻変動量約−1.0mを考慮して、最大でO.P.約+13.8mであり、津波は主要な建屋には及んでいなかったとしている。
主要建屋の設置エリアよりも低い位置に設置されていた第1号機の重油貯蔵タンク等については、津波の影響により大きく損壊、また、第2号機海水ポンプ室に設置した循環水ポンプ自動停止用水位計の止水処理が不十分だったため、取水路より海水が流入し、第2号機の原子炉建屋地下3階の原子炉補機冷却水系熱交換機室(非管理区域)の一部が浸水したとしている。


女川原子力発電所2号機については、海水ポンプ室に設置した循環水ポンプ自動停止用水位計の止水処理が不十分だったため、津波の影響により取水路側から海水が流入し、女川原子力発電所2号機原子炉建屋地下3階の原子炉補機冷却水系熱交換器室等(非管理区域)の一部が浸水した。この浸水の影響により、原子炉補機冷却水系(B)系
及び高圧炉心スプレイ補機冷却水系が機能喪失し、非常用ディーゼル発電機(B)及び(H)が自動停止したものの、外部電源は喪失しておらず、非常用ディーゼル発電機(A)は健全であり、原子炉補機冷却水系(A)及び(C)への被害はなかったため、非常用炉心冷却系が2系統維持されることとなり、原子炉の冷却機能は維持されていたとしている。
その他、主要な施設(O.P.約+13.8m)が設置されている敷地より低い位置に設置されている小屋等については、津波の浸水等による損傷を受けており、女川原子力発電所1号の重油タンクは、O.P.約+2.5mに設置されてい
たため、底面からの5m以上の津波水位による浮力により浮き上がり、倒壊している


2.3東海第二発電所
2.3.2津波の観測及び調査結果
日本原子力発電は、東海第二発電所において、港内静穏域に潮位計を設置して連続測定を実施していたものの、
3月11日の地震に伴う津波による最高水位及び最低水位が、潮位計の観測可能範囲であるH.P.※1、※2+3.89m(標高+3.00m)からH.P.−1.11m(標高−2.00m)を超えていたことから、測定値を取得できず、また、3月11日16:40頃以降については、電源喪失のためデータが取得できなくなったとしている。東海第二発電所においては、東海港への船舶入出港管理用に東海港沖合(東側)約150mの位置に波高計を設置しており、3月11日の地震後、波高計の復旧作業を行う中で、地震発生当日の21時頃までのデータが保存されており、3月11日16:5
0頃に最大水位約H.P.+5.5m(標高+4.6m)が確認されている。
東海第二発電所の主要建屋の設置レベルは、H.P.+8.89であり、主要建屋には津波の遡上は確認されなかった。
津波の痕跡高について、日本原子力発電は、痕跡高調査により、H.P.+5.9m(標高+5.0m)〜H.P.+6.3
m(標高+5.4m)であり、遡上高は、H.P.+6.3m(標高+5.4m)程度であったと推定している。
また、東海港沖合約150mに設置した波高計では最大水位約H.P.+5.5mが確認されている。
この津波の遡上により、地上部に埋設されているケーブルピットの蓋の水密化工事が途中であった部分から海水が浸水し、また、蓋の浮き上がりを防止する基礎ボルト設置のためにケーブルピット周辺を掘削しており、地盤が浸水し易い状況になっ
ていたため、海水が浸水し、H.P.+4.2m(標高+3.3m)に従来から設置してある仕切り壁を乗り越え、海水が北側
非常用海水ポンプ室に浸水した。
2.3.4津波による被害の概要
3月11日の地震に伴う津波により、海水ポンプ室のうち北側非常用海水ポンプ室に海水が浸水し、3台ある非常用ディーゼル発電機用海水ポンプのうち1台が自動停止した。海水ポンプ室については、津波対策として側壁の嵩上げ工事H.P.+5.80m(標高+4.91m)までであった側壁の外側にH.P.+7.00mの(標高+6.11m)までの側壁を新たに設置)や、壁の貫通部の封止工事を実施してきており、側壁の嵩上げ工事は完了していたが、地震が発生した時点では壁の貫通部の封止工事については北側が実施中の状態であった。今回発生した津波については、遡上高がH.P.+6.3m(標高+5.4m)程度であり、H.P.+7.00m(標高+6.11m)の側壁は越えていないことから、北側ポンプ室に海水が浸水した原因は、封止工事が実施中であった貫通部を海水が通ったことによるものと考えられる。なお、主要建屋の設置レベルH.P.+8.89m(標高+8.00m)には津波は到達していない。3台設置してある非常用ディーゼル発電用海水ポンプのうち、津波対策工事が終了していた2台については、津波による影響は無かったが、壁の貫通部から浸入した津波によって冠水してしまった1台は自動停止した。
しかしながら、2機の非常用ディーゼル発電用海水ポンプが正常に稼働したことにより、原子力発電所冷温停止に至った。


東海第2は形式はマーク2。
福島第一のと大差ない。
まして女川原発は福島と同型で一番古い。


新型のほうが熱や圧力へのマージンは高いというが、(マーク3は格納スペースをかなり拡大はしている。)
爆発実験でもしてみないと真価はわからない。


 ◇


原油輸入コストの10%ですけどね、原発停止分は。多くはアベノミクス円安のせい。

「たとえ本件原発の運転停止によって多額の貿易赤字が出るとしても、これを国富の流出や喪失というべきではなく、豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活している事が国富であり、これを取り戻す事ができなくなる事が国富の喪失である。」大飯原発訴訟 判決文より

The 2nd @ka2nd · 1 時間
こんな場で言うのもなんだが、隠蔽側ではなく公開調査側に立った今回の国交省には謝意を表したい。
http://d.hatena.ne.jp/geasszero/20140524/1400927858


ハッピー ‏@Happy11311 23 時間
5/23の測定で線量高いのがわかったらしけど、なぜ今頃?って感じでし。GW前に判明、公表してればGW史上最高来場者もなかっただろうし8月のロックインフェスティバルに向けての除染アピールにしか…。 国営ひたち海浜公園 除染実施へ http://nhk.jp/N4DW6AJe