先従隗始・温故知新

はてダからの引っ越し(http://d.hatena.ne.jpのURLからここへ自動転送されます)。元サイト:アニメイレコムhttp://kasumin7.web.fc2.com/ire/

たまらずメールした


昨年、東京都青梅市の市民会館に、川口さんが講演でこられたが
氏に、ハッキリと嫌みを言われた。そういう身分でもあります。
「民主ははやぶさPjの予算を減らしやがった、自民は増やしてくれるかな〜」
公務員としては順当なケンカの売り方でしたな…まぁそれはどうでもいい話…

端的には、小泉改革の影のメンバーとでも言いましょうか…語ると終わりませんから一例のみ。



米本さん、いま夢の扉であなたがたの取り組みを見たけれど…まるでアベノミクスだな。
「最初の土台が間違っていたら、どれだけ歯を食いしばっても、泣いても、すべてムダ…を繰り返す」


予算の都合などいろいろあるでしょうが、あえて外部の人間として都合無視での追求をお許しいただきたい。

・航空機でしょう…なんで空気抵抗となりつつ強度のないヒンジが出っ張ってるの…ボルトオンでいいじゃん戦闘機みたいに
スペースシャトルはその形状から事故続きで廃止になったぐらいしょう…なんでそんな欠陥品を模倣し続けるの…

・ロケット型12号、シャトル型14号…いずれもどうしてキリモミするなど、不安定で、まっすぐ飛ばないの…
・エンジンが不安定だよね…産業経験者が不足してないか?

ボディの前後長が短すぎて見える。自動車でもホイールベースがある程度ないと安定しない。短いと言うことは翼面積も不足しているのか…
14号は新幹線ゼロ系の先端部だけのように見える。フラップちゃんとあるんですかね…

翼の形状もいい加減だ。整流せず、乱気流発生でまっすぐ飛ぶことはなかろう。
飛んでいると言うよりは、人間の身体のような大きな空気抵抗と常に戦っているような感じか。オートバイで250〜300kmh出してから手足をカウルの外へ出してみたらいい。
…これぐらいの航空力学を、わかってる方々ばかりだとは思うのですが、しかし…
おそらく、まだ飛行機ラジコン製作職人に木製でカーボン交えてボディつくらせたほうがちゃんと飛ぶのでは。
シャトルはまず、飛行機としてちゃんとやる。
ロケットはロケットでまた別。

NASAは、シャトルは別体ロケットでしか発射しないはずですが…
つまりシャトル本体ではまともに打ち上げできないんでしょう…ロケット燃料スペースや、ボディ形状から発生する空気抵抗などを鑑みると。
圧倒的な推力の大型ロケットでとっとと軌道まで上げてしまう。
反面、なんか破損が起きたり破片が散乱しやすくなりこれがシャトルにヒットするとチャレンジャーやコロンビアになる…


・あきらかに、学…研究室だけで鎖国的に細々とやってるから、足りてないように見受ける…カネも人材も提携も
・やはりエンジンやボディ…これは産業側の得手、たとえオープンソースの範囲ででも提携を請わずにどうするの

12号だかは、燃費がやたら悪そうに見える。失火して墜落するということは。燃費管理できてるのか?してるのか?
発射フェーズの操作ミスでパラシュートが出たという…「フェイルセーフ」を産業実務で学んでいる人材が現場にいないからだ。


・米本研が、バークレーほどものすごくって、BSD組んじゃうぐらいなら、研究室のみで閉じていていいと思う
アメリカはベンチャーが優遇され産学連携が太い。日本はその逆でおのおの孤立しやすい…よほどおいしくないとつるまない。
・結局、米本研にかぎらず日本の研究室製がショボくなる理由はこれでしょう…東大工を退官された宮田さんも嘆いていた。

アメリカのベンチャーならすぐロッキードボーイング(あるいはそこの出身者)が絡んでくるんじゃないでしょうかねえ。ロケットエンジン改良に。ボディワークに。

ゆえに、基礎部分として「日本はしょぼい」=産も学も単体ではショボい…これを念頭に置かねばならない。
どんどんつながってネットワーキング・グルーピングしていくグローバル時代には不利。意固地孤立側は規模の論理でどんどん負けていく。
カワサキだけで新型の自衛隊哨戒機をつくったけど、やはり欠陥が大きいでしょう。



今のままでは、番組の最後に学生さんたちが涙していたが
それは今後もずっと無駄になる。
イマイチなレベルでお遊びのようなことをやってる限り、世界中から資本や人材が近寄ってくることもない…悪循環。
いまや北朝鮮すら衛星を軌道に乗せちゃうしねえ…


あなたは「愛情 根性」が大事だと言った…

だけどね、それは産業側の一流の実務をやっている連中が官民合同プロジェクト組んだら、やっていいことなんですよ。
はやぶさってそういうレベルでしょう。

あなたがもし、運転免許も持ってないのに、根性で運転したらどうなりますか?
同じレベルを、毎度キリモミしては落っこちてくるロケットに見て取れる。知識と技術…才能とカネ、足りていない…なのに募らない。
ああいうレベルの実験は大戦でナチスもやっているでしょう…そこから進んでいないのは無意味と断じるべきだ。

ニコニコがグーグルに勝てますか?



シャトル型14号は難易度は高いでしょうが…
・まっすぐ、キリモミせず飛ぶこと
・適当な角度ではなく、真上に向かって、あるいは狙ったとおりの角度で、飛ぶこと(宇宙開発の基本ですね)
・通常のラジコン戦闘機並みに、自在に狙ったとおりに操縦できること(そうやってあそぶグライダーのラジコンもありますよ、河川敷でたまに見る)
シャトルは、エアブレーキで、滑空のみです、かなりの高度が必要です、翼面積もね

まだまだ、実装、クリア、すべきことが多すぎるのではないか…それをやり終えたアメリカは廃止してしまったけど。


JAXAからちょっと知恵を借りられるぐらいでは、実現不可能なのでは…


wikipedia日本語に、いくらでも詳細に書いてある…再勉強すべき。
スペースシャトル
コロンビア
チャレンジャー




http://www.tbs.co.jp/yumetobi-plus/backnumber/20130714.html
>米本たちがつくるのは、繰り返し使える、有翼型ロケット「スペースプレーン」だ。
>退役したスペースシャトルのように、ブースターや燃料タンクが必要ないため、

>発射コストを劇的に下げることができ、有人飛行が実現すれば、
宇宙旅行に数百万円で行けるようになるという。

>ロシア、アメリカに続いて、中国が2003年に成功させた有人宇宙飛行。


・ブースターなしで大気圏脱出するのに何分かかるか
・遅ければ遅いほど燃費は悪化する
・遅ければ遅いほど高度が上がらず、エマージェンシー発生高度が低いので滑空もパラシュートもできないまま接地する…
・遅ければ遅いほど大気圏進行時間が長く、事故発生率が上がり、耐久性劣化が進行する…遅いオートバイほど加速時間が長いのでタイヤがどんどん減る。

・推進ロケットが別体でないと、エマージェンシーの際にパージできず乗員全滅する
・先も言ったとおり、別体でないと燃料スペースが…

飛行機から打ち上げるプランもあきらめたんでしょうNASAは。輸送でしか使ってない。

なぜアメリカはロシアのソユーズにスケーラビリティで負けたか…
なぜ中国ですらソユーズ的なら有人宇宙飛行が容易なのか。

それは、マインドじゃない…愛情だの根性だの言って泣いたって、実力や伴わないなら駄目だ。設計思想がずれてた戦艦大和と同じだ。
ロジカルである。技術、分析、それに基づく効率的な実行。
つまりは情報インテリジェンスの世界でもある。


今のままでは、もしギリギリ開発が進んで商用化しても「危険な乗り物」になる…
原発と同じで、万一があるとっっても高い代償が発生することになる…
まだソユーズで宇宙に上がる方がセーフティだという経営判断となろう…


海外では、ゆーーーっくり上昇して、宇宙空間の少し前まで到達する宇宙旅行機が、もう実用手前まで来ているでしょう。
あれはまだ産業レベルで合理性がありますよ。

米中ロ…いずれも国家プロジェクトで軍事で、次いで民生転用だ。
米本研にように、学生と教授のホビーでしかないままでは、国家プロジェクトとか大重工レベルに達するのは永久に不可能…河原のペットボトルロケットだ。

国家間戦争なんです。
新幹線を世界中へ運行パッケージで売り込めるかどうかという、経済戦争なんですよ。
中国の新幹線みたいに受け売りの車両でいきなり大事故を起こすわけにはいかない。



尾翼ですが
ロケットと違い、シャトルのように不等感覚で翼がつく場合、
単発で砲弾型ならばF16みたいな単尾翼がいいんじゃないでしょうかねえ…戦闘機でもF15やF22みたいな双発でないと双尾翼にしてないし…

大気圏滑空を考えると、この形状では翼面積は足りないようにも見えますよ。ボディの太さに対し主翼が小さい。
NASAシャトルは、裏側の黒い部分を見るんですよ…すると翼面積が意外に大きい。かなり前方まで稼いである。いわばカイトですよ正月のたこ揚げの。
http://www.uushop.co.jp/images/500/30791.jpg
http://blog.tabista.jp/airline/nasa_02.jpg


推力=速度で押切りたいのにしては、キリモミしちゃっててとても飛行できてるレベルじゃないし…フラップ形状が、操縦というレベルに達してないんでしょうか。
なんで尾翼の末端が太いんですかね…
http://www.prost.tobata.kyutech.ac.jp/prost/image/project/project01/projectimg01.jpg


まだ宇宙船サジタリウスの形状のほうが…だって単体で打ち上げるんでしょう、ブースターブロックも後方につくんでしょ。ロケットと同じだもの。
グーグル画像検索してください…宇宙船サジタリウス


繰り返しリサイクルするってことですが
むしろスペースシャトルはリサイクルすることで耐久性の維持がすごく難しく、また高コストで…砲弾型じゃないから推力での破損や劣化が大きいわけで…
タイルも毎度点検して貼り重ねて…機体をどれだけ目視点検してもまたエラーが出たり事故になったり…
目先のコスト削減に目を奪われると原発になっちゃいますよ…「なるべく長く使い続けたい」ってけちな発想で業者に引き渡しちゃうとね。


東京都青梅市

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「自律制御で帰還」ならず…九工大ロケット実験


発射された実験用ロケット(28日午前10時50分、北九州市小倉南区で)=中司雅信撮影

 九州工業大(北九州市戸畑区)の米本浩一教授(航空宇宙工学)らの研究グループが28日、北九州市小倉南区平尾台で、自律制御で地上に帰還させるロケットの打ち上げ実験を行った。

 ロケットは炭素繊維強化プラスチックなどで作られ、全長1.7メートル、重さ約50キロ。午前10時50分頃、大きな音をたてて、平尾台カルスト台地の上空に打ち上がった。

 計画では上空を滑空した後、パラシュートを開いて目的地に着陸する予定だったが、うまく自律制御できず、地上から非常信号を送って減速させるなどした結果、約30秒で落下した。米本教授は「今回取得した飛行データを解析し、次の飛行実験につなげたい」と話している。
(2013年6月28日17時18分 読売新聞)


http://www.tbs.co.jp/yumetobi-plus/backnumber/20130714.html


2013年7月14日放送

BS-TBS:7月18日よる11:00〜
TBSニュースバード:7月20日よる9:00〜

ナレーターは 向井 理
自由に宇宙を往復する“未来の旅客機”スペースプレーン
〜日本を有人宇宙飛行のトップランナーに!
ドリームメーカー:
九州工業大学 工学部機械知能工学科 教授/米本浩一さん
『旅客機のように、地球と宇宙を自由に行き来できる!』 
今、日本で、そんな“未来の旅客機”の開発プロジェクトが進行している。
取り組むのは、九州工業大学の米本浩一教授率いる、宇宙システム研究室。
米本たちがつくるのは、繰り返し使える、有翼型ロケット「スペースプレーン」だ。
退役したスペースシャトルのように、ブースターや燃料タンクが必要ないため、
発射コストを劇的に下げることができ、有人飛行が実現すれば、
宇宙旅行に数百万円で行けるようになるという。

ロシア、アメリカに続いて、中国が2003年に成功させた有人宇宙飛行。
この分野で大きく遅れをとる日本を、世界のトップに導こうと米本は奮闘する。
その原点は、26年前。あの小惑星探査機「はやぶさ」のプロジェクトマネージャー、
JAXA川口淳一郎氏とともに挑んだロケット開発を、凍結された“悔しさ”だった。

『挑戦していない人は、エラーもしない。でも、成功もない』
今、米本が再び宇宙を目指すパートナーは、大学院の学生たち。
製作から実際の発射まで、教え子たちが担う。だが、開発は失敗の連続・・。
それでも米本は、『夢を夢で終わらせない』。みんなが宇宙に行けるようになるために―。

先月、最新型の「スペースプレーン」14号機の発射実験が行なわれた。
高度や気流を読みながら、上昇・滑空・旋回などの制御を自動で行なう航行システムを
初めて搭載した。果たして、米本と学生たちの夢は、空高く飛び立てるのか―?

いくらITソフトウェアを組み込んでも…
エンジン開発、ボディワーク…アナログなハードウェア部分が追いついてなかった。


火星探査機で地上を飛行機で探索…というプランもあったが
よほど高度な技術で堅牢性を確保しないと、そしてもし墜落しても復活するぐらいタフでないと、いくら移動範囲が広がると言っても、墜落したらオシマイよ…車両なら通信一時途絶しても止まるだけだからね…
空気が薄いので飛ばすのが大変だしな…大きなエネルギーが必要になる、たとえソーラーでも。オスプレイみたいなVTOLにすると翼回転部分の電力が余計にかかる…





ちょっと関連するエントリー
http://d.hatena.ne.jp/geasszero/20130711/1373471695


 ◇


2013/07/24追記
「え、日本の三流学者はまだスペースシャトルとかやってんの」


ドリームチェイサーといい、あちらでやってることは米本チームみたいな同人趣味性のはるか雲の上、ほんとうの世界屈指の実用域であるのは、
ITや工業の技術者・加工職人だった身分には痛いほど理解できる。
米本チームは文科省の腐れ縁で続けられてるだけだろう…残念ながら。一度始めたら決して辞めようとしない公共事業。
日本政府の宇宙開発はただでさえ「勝てるわけがないムード」で後ろ向きなので、どこもさらに埋没縮小あるいは低レベル維持。

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20130724-OYT1T00276.htm

次世代有人宇宙船はアポロ似…ボーイング試作機


ボーイング社が初公開した次世代有人宇宙船「CST100」の試作品(中島達雄撮影)

 【ヒューストン(米テキサス州)=中島達雄】米ボーイング社は22日、スペースシャトルの後継機の一つで、国際宇宙ステーション(ISS)を往復する次世代有人宇宙船の試作機を、ヒューストンの研究施設で初めて報道陣に公開した。

 宇宙船「CST100」は、直径約4・5メートル、高さ約3メートルの円すい形で、7人の飛行士が搭乗できる。2016年のテスト飛行を目指す。アポロ宇宙船に似ており、大きさもほぼ同じ。行きはロケットで打ち上げ、帰りはパラシュートとエアバッグで着地する。

 11年のシャトル引退後、米国はISSへの飛行士輸送をロシアの宇宙船「ソユーズ」に頼っている。米航空宇宙局は、米国独自の輸送手段を取り戻すため、ボーイングの「CST100」と新興宇宙企業スペースXの「ドラゴン」、宇宙機器メーカー・シエラネバダの「ドリームチェイサー」の三つの有人宇宙船の研究開発費を援助している。
(2013年7月24日09時19分 読売新聞)