先従隗始・温故知新

はてダからの引っ越し(http://d.hatena.ne.jpのURLからここへ自動転送されます)。元サイト:アニメイレコムhttp://kasumin7.web.fc2.com/ire/

シンガポールは原発ゼロを採決


あんな小さな国(63の島全部合わせて東京都と同じぐらい)で原発が爆発すると、国がなくなっちゃうからな…というか本土であるシンガポール島は23区ぐらいだから、逃げ場すらない…半径にすると20kmしかないので、島全部が警戒区域になる…まだ水素爆発だけで原子炉容器の大半が無事ならマシだが、もし水蒸気爆発で容器が吹っ飛ぶと…シンガポール国民の大半が重症の急性被曝症で死にかねない…他国の多国籍軍などが事故対応する羽目になる…チェルノブイリ事故の時のソ連軍兵士のように、多国籍軍の兵士の大半が急性被曝で数ヶ月で死ぬだろう…


そしてなにより、スマトラ〜日本の、環太平洋震災ベルトにある。


これからの時代、大国の押し売りで、全ての国が原発を導入するのではなく、
日本やシンガポールなど、「明らかに原発があるとヤバイ国」では、導入や、運用を、あきらめるべきだろう。


それは夢ばかり見てないで、現実を見るようになった、大人の判断である。大人は様々なものを現実と参照した上であきらめていく。

http://www.asahi.com/international/update/1017/TKY201210160765.html
シンガポール原発導入見送り リスク大きいと判断


 【シンガポール=古田大輔】シンガポール政府は、検討を進めてきた原子力発電の導入を当面は見送る方針を決めた。電力のほぼ全てを火力発電でまかない、燃料を輸入に頼る現状からの脱却を目指していたが、リスクが大きいと判断した。

 イスワラン第2貿易産業相が15日、国会で与党議員の質問に「原子力発電の技術は、国内での利用にいまだ適していない」と答えた。リー・シェンロン首相が2010年に「原発は選択肢」と明言し、建設の可能性を探る事前調査を進めたものの、東京電力福島第一原発の事故の後、国内で慎重論が強まっていた。


 ◇


東京都内や首都圏だって「雨樋出口には近づくな」状態は今も続いてるんですけどね…すっかり政府工作でうやむやになってるけど。


青梅市の公報の今月分にもあきれた。明らかにサクラとわかる市民が「市役所はちゃんと学校の測定をしているんですね安心しました」などと投書している…「安心 安全」を文章の中に必ず込めるのは、フリーランス・ライターのサクラに対する依頼の必須要件だ。文章書きのSOHO求人にはそういう依頼案件がいっぱいある「〜というキーワードを最低何回入れてください」的な。IT業界人ならピンとくるよ。


いかに青梅市に限らず各地自体が、学校や公園の放射線量を「ごまかした」か、危険を訴える市民を窓口からゴロツキ職員を使って追い出したかは、当ブログの『原発』カテゴリーのリンクを押して、昨年3月から見ていけばよくわかる。
徹底されているのは測定ではなく、いかにごまかすか安心安全を強調するかの苦心の方だ。


すぐそこ、近所の雨樋出口は今も1マイクロシーベルトを超えている。セシウムは土中にたまってしまってあまり移動していない。

http://mainichi.jp/select/news/20121018k0000m040062000c.html
福島・大波地区:「面的除染」1年 放射線量再上昇も

毎日新聞 2012年10月17日 20時42分(最終更新 10月17日 21時05分)
ガードレールを高圧洗浄機を使って除染する作業員。「除染しても時間がたつとまた数値が上がる。何のためにやっているのか分からなくなってくる」と話していた=福島市大波地区で2012年10月16日、手塚耕一郎撮影


 福島市東部の大波地区で市の「面的除染」が始まり18日で1年。空間放射線量は市の測定で漸減傾向だが、一般人の年間追加被ばく線量限度1ミリシーベルト(毎時0.23マイクロシーベルト)を超す数値が続く。市は2度目の除染を求めるものの、費用負担する国は応じていない。「高線量を我慢させるのか」。住民には不満が渦巻く。

 同市大波出張所では17日、毎時0.47マイクロシーベルトを市の測定で記録した。それでも避難指示区域ではないため、住民に公的な支援はない。

 地区に住む女性(68)は身につけた個人線量計の数値を2月から毎晩記録する。1カ月単位の線量は、自宅の除染が終わった4月は226マイクロシーベルトだったが、6〜8月は238、246、251マイクロシーベルトと上昇。年換算すると4月でも2.19ミリシーベルトだ。玄関前の地面では毎時3.3マイクロシーベルトに達し「下げるのは難しいのかな」と不安を募らせる。

 町会長を務める栗原俊彦さん(71)が自宅近くの側溝で測った放射線量は、3月の除染前後で毎時9マイクロシーベルト台から同2マイクロシーベルト台に低下したが8月には同10.36マイクロシーベルトに。「除染後しばらくすると上がっている」とため息をつく。

 民家に加え道路や田畑など一帯を除染する面的除染は、福島市では大波と渡利の両地区で行われた。大波では今年5月までに民家・集会所など計470戸で表土除去や高圧洗浄機での作業が終わった。側溝などの高線量について市は、周囲の森林から山あいの大波地区に、放射性物質が風雨などで移動し再汚染が起きたとみている。

 市は今春、環境省に2度目の除染を要望したが、音さたがない。市の担当者は「費用が膨らむので除染はせず、自然減を待っているのではないか」と不信感を募らせる。同省は「再汚染の可能性は否定できないが、必要性を個別に検討している」という。


役所公務員は、いちど世界各国の先例や、公的機関の定めた数値閾値と、照らしあわせを行い、
その閾値以下と見なした住環境に住む市民たち全員を「切り捨て」で逃げ切る覚悟である。
福島県内でも低線量スポットの住民以下、まして宮城だの、関東だのは、ほぼ全部全員切り捨てて、責任逃れ、補償逃れに、徹するのだ。
がんになったら「きのせいでは?」
遺伝病続出でも「かもしれないが証明できない」
はたして、累計何千万人が切り捨てられて苦しむのか…


放射能健康被害は、なかなか出てこない…
いまはまだ、浴びてるだけ、吸い込んでるだけで、線量計の数字を見てればいいが
再来年あたりから患者数上昇カーブへ転じる…まだ30年後であるチェルノブイリでは今でも患者はうようよいる。新たに発症する患者も減らない。


チェルノブイリは即発の爆発で原子炉が吹っ飛んで中の核燃料が大気中に出てしまって吹き出したので、現地国も野生の木の実や魚介などを常食するほど貧しい食生活だったので…一概には混同できないとはいえ…


とりあえずきょうも新たに、宮城県産の牛肉から基準値超のセシウム150ベクレル/kgが検出との報道…牧草はどこの産地のを使ったのか不明だが、「今でもそういうこと」なのである…油断ならない…
ホットスポットヒョウ柄のように細かく点在し、人の調査では漏れもあるので、かならず高線量の汚染食物を食べている人が、きょうも街のどこかに必ずいる。被害者は毎日変わる…多くの食品検査はサンプリング検査で、肉と福島米を除いては全頭検査ではない…

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121017/k10015814481000.html

宮城 牛肉から基準超セシウム
10月17日 18時23分


宮城県は、登米市から東京に出荷された牛の肉から、国の基準値を上回る1キロ当たり150ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表しました。

宮城県によりますと、16日、登米市から東京都の食肉処理場に出荷された牛1頭の肉から、国の基準値を超える1キロ当たり150ベクレルの放射性セシウムが検出されました。
この牛の肉は市場には出回っておらず、廃棄処分されました。
宮城県によりますと、牛を出荷した登米市畜産農家は、去年10月からこれまでに22頭の牛を出荷していますが、いずれも基準値を超える放射性物質は検出されていなかったということです。
宮城県は、去年8月から出荷する牛の全頭検査を行っていて、基準値を超えたのは去年9月以来、2頭目だということです。
宮城県では、牛を出荷した農家に当面、出荷を見合わせるように要請しましたが、「全頭検査で安全性は確保されている」として、ほかの農家への出荷の自粛要請は行わない方針です。
宮城県では、農家の餌の管理状況など、基準値を超える放射性セシウムが検出された原因を詳しく調べることにしています。
JA全農みやぎ畜産部生産販売課の熊谷誠毅課長は「原因が分からず非常に驚いています。詳しい状況把握に努めるとともに、宮城県の指導のもと関係各所と連携を取りながら今後も対応にあたっていきます」と話しています。


 ◇

http://toriiyoshiki.blogspot.jp/2012/10/blog-post.html


取材で南相馬に通い始めて一年余りになる。
折りに触れて「ETV特集」などで放送してきたが、
この番組はその集大成ともいうべきものだ。
ぼくは福島原発事故の「等身大の記録」にこだわってきた。
それはもちろん今回も同じことである。


政府は「年間20ミリシーベルト以下の放射線」では
健康被害をもたらす危険性は極めて低いという。
門馬さんのお宅がある深野地区を始め、
南相馬のほとんどのところは20ミリシーベルト以下だ。
だが、安全だといわれて安心している人は、
ぼくの知る限り誰もいない。
福島第一原発の事故以来、
政府や原子力の推進に関わってきた専門家のいうことを
誰も信じなくなった。


この番組は、
不安にさいなまれながらも、
福島で生活を続けようとしている人たちの記録である。
そうした人たちに「安全」を押しつける言説も、
「危険性」を煽り立てて避難を強要するが如き言説も、
ぼくはともに間違っていると考えている。
除染に希望を託すにせよ、
他の土地への避難を選ぶにせよ、
現地の人たちの選択を
ぼくらがどう支えていけるかという問題があるだけだ。


放射性物質は時間とともに居場所を変えていく。
除染をしたはずが、
思わぬところに濃縮していることもある。
正確に捕捉しなければ、除染はままならない。
ぼくは番組のなかでそれを「いたちごっこ」と表現した。
実際、「除染」は困難で、際限のない営為である。
しかし、地元の人たちのことを考えれば、
なんとしてもやり遂げるしかない。