先従隗始・温故知新

はてダからの引っ越し(http://d.hatena.ne.jpのURLからここへ自動転送されます)。元サイト:アニメイレコムhttp://kasumin7.web.fc2.com/ire/

んなもん、非公開ツイッターにしとけよ


テレビ会議なんて、BB回線(NGNとかな)が死んだら、ビジーになったら、おしまいじゃないか…(計画停電=パソコンや、ローカル側のルーターが動かない=回線接続不可…非常電源が動くウチが花。だがNTT側で断線が起きた例もある…有線の怖さ)というか『据付け端末』の使用を前提にしたこのシステムを、非常事態における通信手段として選択するセンスが理解できない。


ツイッターならログも残るし(別個で議事録つけなくても)、ナロー回線でも何でもいいから回線さえ確保できればどうにかなる。端末も何でもよく、たとえばスマホなどモバイルのDC電源なら長時間粘れる。モバイルなら移動中でも移動先でも可能だ。有線ナロー回線なら56kモデム、無線ならwi-fiバイスがあれば接続可能。ツイッター本部に依頼して認証アカウントにして、暗号化したニックネームで政府のアカウントだとはわからないようにする。
ツイッターみたいなことはフェイスブックなどSNSでも同じ機能がある。


音声も、まして映像は、重すぎるんだよ。データ量を食い過ぎる。そしてモバイル向きではなく、モバイルのバッテリーイジメだ。


だから震災時に活躍したのはツイッターだった。電話が不通でもインターネット網は生きていた。映像や音声をあつかわなくてもツイッターで済んだ。メールでもよかったが混雑や不通が目立った(電話網完敗)。

双璧をなすはずの2ちゃんねるは、いまやガラが悪いとか(ヤクザのシノギステマも大半がヤクザ筋)で廃れてきており、一部のコアユーザしか寄りつかなかった(わざわざ2ch好きでくるような…いわばニッチ化)。…というか今や、2chを知らない人や信用しない人が多くなったね。


戦闘機や宇宙船だって、必要最低限の交信は、テキスト通信でしょ、メールみたいに。


政党とか大企業がさ、『平時』に、テレビ会議するんだよ。非常事態には上述の理由から役に立たない…ことが多いという前提で想定しておくべきだろう。


おれは元・都心の各企業・省庁を巡ったSEだ。大規模データセンタの保守要員やシステム開発も経験している。その見識の上で断言する。
・非常事態に重厚長大なハイテクを使うのは素人の発想であり、
・テクニカルエンジニアは、非常時にこそレガシーでカネをとれない手段も併せて提案するものだ。


…ほんと役人や代議士ってIT素人だから、トンチンカンなことにカネ使うよね…

http://mainichi.jp/select/news/20120614k0000m020029000c.html

原発事故:「テレビ会議」導入へ 政府と接続

毎日新聞 2012年06月13日 19時21分(最終更新 06月13日 19時34分)

 経済産業省原子力安全・保安院は13日、原発から30キロ圏内の自治体に、事故時に政府とリアルタイムで結ぶ「テレビ会議システム」を新たに配備する方針を明らかにした。今年度末までに順次、システムを導入する予定。同日の専門家会合に提示した。


だーーかーーーらーーー

 新たに圏内に入る京都府滋賀県は両府県内にオフサイトセンターを設置するよう求めていたが、保安院テレビ会議システムの整備で代替させる方針を示した。


回線や、電源が、ぷっつり切れたら…『オシマイ』だろ!おまえら保安院は震災から何も学んでないな!
福島のオフサイトセンターは、道路寸断、停電、回線不通…機能しなかった。だがTV会議だって建物の中の据え付け端末で、たぶん専用端末で、やるなら同じことでしょ…震災がきたら壊れて使えないとみるべきでしょう。


まだ江戸時代みたいに、10kmごとに駅伝みたいにリレー伝令を走らせるとか、ノロシで合図するとか…そのほうがずっと賢い。
やっぱ日本には軍がいないから、このへんの発想力はもうガタガタだな…


テレビ会議用の端末って、特別の部屋の、特別のパソコンだけしか使えないじゃん。(それなりのスペック、専用のソフトウェアおよび初期設定作業、WEBカメラ、等々必要…)地震によりその部屋や回線が全壊したら?別の部屋にPCがあってもそれではTV会議できないよね…無線LANだろうがケーブルだろうが、被災により断線したらITエンジニアが復旧してくれるまで会議できないよね??


ツイッターなら、移動中のケータイやスマホでやれるのよ?私用端末でもいいのよ?
だから被災自治体も、屋外で寒さに凍える被災民たちも、使いまくったよ?


最悪、シガ県庁がツルガからの高濃度セシウムに襲撃され、職員全員逃げ出したとして。TV会議じゃ県庁離れたらもうできないじゃん。ツイッターなりフェイスブックなりのSNSサービスなら移動中でもどんな端末でも常時参加できるでしょ「シガ県知事です、ハイヤーで移動中なう、高い汚染により緊急避難、県庁は放棄」とかなんとか…(いやこれはフィクション…仮の話ですよ??)果たして移動中のモバイルの回線で、データ量の多いTV会議をスムーズにやれるのか?しかも地方で(たぶんかつてのドコモ通話品質のようにプッツンプッツンで会話にならないのでは)。別に顔色みせるだけならツイッターでも画像添付できる…しかも現地をカメラ撮影してすぐ画像添付できる。


ハイテクに頼るな。非常時にはマクガイバーになれ。
http://www.youtube.com/watch?v=naHj2jTvG5I
マクガイバー:wikipedia



要は、ツイッターは非常手段扱いでも何でもよくて
手段はなんでもいいから『必要メンバー全員が、つながってりゃ万事OK』
全員が通信してる暇があっても、全員がつながることができなきゃ、いないのと同じ。
人により、TV会議、ツイッターなどと、媒体が違ってしまってもしょうが無い。非常事態なんだから一人でも多く顔をそろえるほどありがたい。


逆に言えば、非常用システムというのはそうした『マルチソース』でないとダメ。少しでも多くの「実用的で、有用な、災害時に強い、ソース=コミュニケーション媒体」を確保しておく。冗長構成だ。
災害時にパンクしやすいトップ2を覚えることだ。電話、携帯のメール。


インターネット回線は、基幹回線が災害時でも余裕を保つことが多いが、音声や映像などブロードバンドを駆使するとそれだけ、その地域の『共用回線』の帯域を、寡占・独占してしまいやすい。いまどき専用帯域回線契約も減ってきており…これはなぜ、震災時などは通話を控えて伝言ダイヤルにしてくれと告知されているかの理由と同じでもある。(震災時、通話の呼制御サーバー、モバイルのメールサーバが、パンクしやすい。ネット回線は末端側回線の帯域が圧迫されやすい…http://bizmash.jp/articles/808.html輻輳(ふくそう)」という現象を防ぐため、通常の通話・通信ができなくなる規制が行われます)


まさか政府とはいえども専用線(専用の通信電線網を買い上げる)を敷くわけがなく…ならばこそ「空気を読まずTV会議なんかして地域のネット網を重くした、そのうえ機能不全で会議にならなかった」なんてクレームにならぬためにも…


ツイッターは海外のサーバーだから、インターネット網の『経路』が、国内<>国内の通信とは、異なる可能性がある。震災時などは国内<>国内の経路はパンクしがちなので、海外サービスを利用することは、パンクの迂回にも役立つことが少なくない。
そして政府が見積もっている「災害時TV会議」は、震災(非常事態)の『被災地の役所同士が通信』するのだ…そんな経路が、混雑しないはずがない(仮に近畿で震災や原発SBOになったら近畿圏の通信網はすべてビジーかパンクになる)。NTTのルーター網もこれでよくパンクし、ダウンして、報道になることがある。
だがツイッターなら、政府(東京)<>米国ツイッター(サーバー)である。近畿の県庁<>米国ツイッターだ。経路が違う。またこの経路はWAN側やネット経路上の中継ルータによって必要に応じて変更されるのでなおさらネット回線は不通になりにくい。たとえNTTのフレッツなどが不通(これは有線の電話線だから)になっても、モバイルなどなんらかの別手段でネット回線まで出られる可能性がある。


 ◇


おまけながら
政府もそろそろ、人任せ(NEC富士通まかせ)のITにしておかないで(そんなだから当の役人どもはいつまでもIT素人でアナログ人種ばかり)
政府内のITを統括する(人事院みたいな)庁をつくって、CIOとCTOを配置し、半官半民(国内メジャーベンダーが合流?)で、第三者機関(楽天とかSBとかがスペシャルじゃないですか)も設置した…そんなかんじのIT統括セクションを作らないと、ヤバイよね…つかいものにならないSPEEDIとか、肝心なときにエラーで止まってるERSS原子炉監視システムとか…役人自身がITをモノにしてないから、ああいうマヌケなことが連続するわけ。


投げっぱなしのITシステムで、当の本人たちがゼンゼンわかってないから、故障しても、欠陥品でも、わからないまんま放置。
これは東電も同じだ。電力の社員たちは原子炉設備に一切触らないで、100%下請けに丸投げし、自分たちは官僚同様の民僚としてオカミきどり…だから東電がゼンゼン理解してない原子炉は実質放置され安全策は採られずに、いざSBOになるとゼンゼン備えがないから自爆した…DGや燃料タンクを位置替えするだけでもかなりの前準備になったのに…
(スイス政府の原子炉の災害対策は世界トップレベルだが(NHK ETVで紹介)それでも「年々増加する追加対策コストと、事故時の補償コストが、膨大すぎる」ため、年々コストダウンするソーラーや風力にスイッチすることでコミットし原発全廃を決定。http://togetter.com/li/295815 http://www.nhk.or.jp/etv21c/file/2012/0429.html
(ちなみにこの民僚風潮、トヨタやホンダなどメジャークルマメーカーにもすっかり浸透し…物作りができなくて監視ばっかり得意な役人型正社員の急増中…)


…むろん、消費者庁みたいに、庁だけ作って有名無実…では無意味だが。そしてそうなりがちではあるが。福田の消費者庁も、菅の震災時臨時体勢も、とかく機能しなかった…
普段は、優秀な民間の下請けになんでも丸投げしているから、役人や代議士は優秀ではないことを証明しているに等しい。彼らが非常事態とかニーズに応じて庁だの臨時体勢だのを作っても、まず機能しないのはこのためだ。