先従隗始・温故知新

はてダからの引っ越し(http://d.hatena.ne.jpのURLからここへ自動転送されます)。元サイト:アニメイレコムhttp://kasumin7.web.fc2.com/ire/

JR青梅線のレール接合ボルトが脱落していた


踏切すぐ脇なので、目についてしまった。
JRの駅員に通報するのは当然として、事件性を鑑みて警察官にも現場を視てもらう。


勝沼第一踏切…旧青梅街道である。


東青梅駅で保線区の人たちと直接通話し、相手が結構余裕そうで現場到着も平気で30分とかかけそうだったので(拝島から電車で来るらしい)、まあさほど重大なことではなさそうなのは伝わってきた。おれも金型や精査ラインの技術者やオペレーターだったので多少のことはわかり、4本(つまりレールあたり2本)あれば1本脱落までは大事ではないのはわかる話。


ほどなく20分ほどで保線員到着、とっとと取り付けていった。


 ◇


技術者というのは、たとえ相手が大丈夫だと言っても決して鵜呑みにはしない。(よね?技術者のあなたは)
なんせ国際的にもハイテクと高い予算が投入された原発でさえ、大丈夫大丈夫と言ってて信じてみれば爆発だ。
笹子トンネルだって崩落するまでは、利用者のみならずNEXCOも下請け保守業者も、まだまだ全然大丈夫だろうと思っていたでしょう。


技術というのは本当はそういうものなんだよ。


まあグーグル検索してみるだけなんだけど…
検索ワード;鉄道 レール 脱落

http://patent.astamuse.com/ja/granted/JP/No/4312728
遊間がある継目部分は、車輌の車輪が落ち込むので、その分、振動が発生し易く、継目板の締結ボルトが脱落することがみられる。通常、例えば、4本あるいは6本という複数のボルトで継目板を締結し、かつ、継目板がレールの端を表裏両側から狭持する構造でレール同士が結合されるので、1本ボルト抜けが発生してもただそれだけで大きな問題には至らないが、連結状態がゆるむことは確かであり、万が一の事故の問題と乗りこごちの点からボルトの抜けを検測車の走行状態において検出する装置の要請がある。

http://www.doro-chiba.org/nikkan_dc/n2006_07_12/n6322.htm
レール取付ボルトの脱落や枕木の腐食等が多発


レール取付ボルト脱落等に関する申し入れ(6月20日)

1.地域住民から、次の箇所について、レールつなぎ目の取付ボルトや枕木の老朽化に伴う腐朽等が指摘されていることから、調査・補修等を早急に行うこと。
(1) 青堀駅 上り本線の出発信号機付近において、レールつなぎ目の取付ボルト欠落
(2) 上総湊駅 幸ヶ原踏切より上総湊寄りのレールつなぎ目の取付ボルト欠落
(3) 上総湊駅〜竹岡駅間 白狐踏切の竹岡方のレールつなぎ目の取付ボルト欠落
(4) 竹岡駅 上り本線及び下り本線において、レールつなぎ目の取付ボルトが合計6本欠 落
(5) 浜金谷駅 上り本線の11両停止目標から18本目のレールつなぎ目の取付ボルト欠落
(6) 保田駅 鴨川街道踏切の安房勝山方で1本、保田方で2本のレールつなぎ目の取付ボルト欠落
(7) 保田駅安房勝山間 大六踏切及び大六天踏切付近のレールつなぎ目の取付ボルト欠落
(8) 安房勝山駅 中田屋踏切付近のレールつなぎ目の取付ボルト欠落
(9)  同 竜島踏切付近のレールつなぎ目にヒビ有り
(10) 同 ホーム付近のレールつなぎ目のボルトが締結不完全箇所有り
(11)岩井駅 上り本線の中央付近でレールつなぎ目の取付ボルト欠落
(12)富浦駅 下り本線で1箇所、上り本線で6箇所のレールつなぎ目の取付ボルト欠落
(13)那古船形駅 船方踏切付近でレールつなぎ目の取付ボルト欠落
(14) 同 上り本線、下り本線で合計10箇所のレールつなぎ目のボルト欠落
(15)館山駅 渚踏切付近のレールつなぎ目の取付ボルト欠落
(16) 同 汽船場踏切付近で枕木が脱落した不安定な箇所有り
(17)館山駅〜九重駅間 第9館山街道踏切付近のレールつなぎ目の枕木に亀裂有り
(17) 同 靴屋踏切付近及び第10館山街道踏切付近のレールつなぎ目の取付ボルト欠落
(18) 同 安布里踏切付近のレールつなぎ目の取付ボルト欠落
(19)九重駅 上り本線、下り本線で6本程度の腐朽枕木有り
(20)千歳駅 腐朽の進行した枕木が数本有り
(21)南三原駅 上り本線、下り本線で各1本、腐朽の進行した枕木有り
(22) 同 下り本線で、レール固定用の犬釘が不完全な箇所有り
(23)和田浦駅 南1号踏切付近で腐朽した枕木1本有り
(24)安房鴨川駅 内房線・119キロポスト付近で、枕木にレールが食い込んでいる箇所有り
(25) 同 横渚踏切付近のレールつなぎ目の取付ボルト欠落

2.千葉支社管内の全ての線区においてレール等の点検を行い、調査結果の詳細について明らかにすること


 ◇


以下は、現場検証してみて思ったこと。
・この区間はカーブになっており線路にカントがついてるので、下側になるレールの方が車重がかかりそう(実際にそっちが抜けてた)
・レール接合部はスキマがもうけてあって揺れるが、(ガタンゴトンガタンの原因…夏冬で温度差でレールが伸縮することへの措置)そのためかここだけ枕木が木製だった(ほかはコンクリ製)のと、その枕木がやや腐食し部分的に崩れているレベル


電車通過中に目視していると、あきらかに該当部分だけ上下動が大きい。コンクリ製の、レール継ぎ目ではない枕木はほとんど沈まない。
このために、金属もずっと左右に折り返してると折れるように、反復運動の繰り返しによってだんだん緩んできたのだと思われる。


保線員さんに聞いてみていわく「よくあること」
おいおい、よくあるのは一応マズイんじゃないのかい??? 苦笑
設備が老朽化しないと、よくあることにはならないんだぞ…さすが青梅線