先従隗始・温故知新

はてダからの引っ越し(http://d.hatena.ne.jpのURLからここへ自動転送されます)。元サイト:アニメイレコムhttp://kasumin7.web.fc2.com/ire/

山をよく知りもしないくせになめているビジター

毎年、「なんで?」なシチュエーションで遭難するのはそういうタイプ。


今年も、スキー場外までいって滑ってて吹雪で視界不良で遭難などと…
よくまあ知りもしない、本格的な大自然のなかで、そうも傲慢なことができる…


低体温症などとあるが、これも要するに厳冬期装備を持って行かなかったのだ。
天候を甘く見たり、登りたい気持ちだけを優先したり、甘い人たちと言うことだ。


大自然は、人間の都合などみてはくれない。
地震津波でもわかるとおりである。

http://www.asahi.com/national/update/0103/TKY201201030062.html
不明のスノーボーダー3人救助 長野・野沢温泉

 3日午前8時20分ごろ、長野県野沢温泉村野沢温泉スキー場へスノーボードに出かけて行方不明となっていた男女3人を、捜索中の県警ヘリコプターが発見した。病院に搬送されたが、いずれも大きなけがはなく、元気な様子だという。

 長野県警飯山署によると、3人はスキー場近くの同県木島平村の山中の林道を歩いていたところを県警ヘリが見つけた。約2時間後、地元の捜索隊が保護した。

 3人は、東京都足立区の女性(38)、友人で埼玉県川口市の男性(44)とその妻(35)。2日午前10時ごろ、スノーボードをしに同スキー場へ入った後、行方不明になっていた。



http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120103k0000e040090000c.html
北ア・槍ケ岳:4人遭難「低体温症で動けず」と無線連絡

 3日午前8時半ごろ、長野県北アルプスの槍ケ岳北鎌尾根付近で男性3人と女性1人のパーティーが低体温症で動けなくなっていると長野県警に通報があった。県警は強風でヘリコプターが使えないため、地上から捜索する。

 大町署によると、遭難したとみられるのは、東京都新宿区の男性(24)、川崎市の47歳と36歳の男性、千葉県市川市の女性(49)。4人は登山仲間で、12月28日に入山し、2日に下山する予定だった。

 4人のうち、男性がアマチュア無線で「低体温症になって遭難した」と救助を求めているのを、傍受した一般の男性が110番した。(共同)


こういう人々は「自然の声が聞こえないか、聞こうとしない人種」
千と千尋で言えば、パパとママである。


川でおぼれるとか、遭難するとか…いずれも見立てが甘すぎる。
遊びを優先し、楽しいからいいやと周辺観測を怠る。状況をまったく見ていない。


いまどきの人間は、なんでもサービスとかサービスエリアだと、
人工エリアという感覚でくる。
だが、まぎれもなく長野のアルプス山麓だの山中などと言うのは、
生死隣り合わせの本格的な大自然だ。
多摩山間部をちょっと歩くのとは訳が違う。熊との遭遇率からして違う。


都市部の構造物だけしか知らない、まさにコンクリジャングルに住む人々を見ていると
不安で不安でたまらない。
人だけで作ったジャングルは、簡単に津波で押し流され、簡単に原子炉が爆発するというのに…
あげく、大自然のことはちっとも知らないのだという。


 ◇


やっぱなー
ビバーク品準備しとけよ…1グレード高いシュラフやテントにするとかさ…燃やすもの多めに持っていくとか…

http://www.asahi.com/national/update/0103/TKY201201030148.html
同日夕までに、県消防防災ヘリが4人を救助。県警大町署によると、いずれも低体温症の症状はなく、意識はしっかりしているという。

 同署によると、救助されたのは東京都新宿区の男性(24)と川崎市の47歳と36歳の男性、千葉県市川市の女性(49)。4人は登山仲間で、年末の28日に入山し、2日に下山予定だった。4人は「燃料や食料がなく、これからの行動に不安を感じた」と話しているという。


こないだ、福島の浪江町に行き損ねたときがたとえになってしまうけど
http://d.hatena.ne.jp/geasszero/20111228
スキー場並みの重装備に、カイロいっぱいポケットへ詰めて、ゼリードリンクたくさんもってった。
あんな警戒区域手前じゃ、地上1mでも10μsv…
上着のレインスーツや顔の表面などが放射性物質付着により汚染するから、どっかで洗い落として除染するまで通常の食事はできないからね。N95マスクは福島を出るまで基本的に外せない…やむなく沿道のコンビニに入るときを除いては。
だから家を出る前に朝飯を昼飯並みに食べていった。
とにかく、綿密に計画を立てるのだ。最悪の想定の、そのもうひとつ上まで計算しておく。


結果としてエンジンブローしたんで、はるか手前の小山の市街地で暑くて死ぬかと思ったわ。重ね着なんでどんどん脱いだ。
でもそれぐらいでないと冬山はやばい。山奥でなくてもやばい。
バイクで風に当たるのと、登山で吹雪かれるのは似ている。
でもバイクで冬の旅をするぐらいに装備と食糧を確保する人が
昨今のミーハーな登山ブームによって激減していると思う。計画や見通しが甘いのだ。
おれは新聞屋とバイク便の合算歴が長いから、長年の経験から詳しい。一年中、毎日毎日防寒具や雨具装備で過ごしていたから。


多すぎると言うことはないよ、厳冬期装備は。足らなくなったら最悪は死ぬんだから。
7年前の今頃にマイナス2度でテント泊したけど
やっぱ装備が不足してて足が凍るかと思った。バイクで足が冷えることへの計算が甘かったし火も持って行かなかった。


まだもう一件あった遭難。
悪天候と言うから、エキスパートでも誰でも遭難したケース、かもしれない。
この場合、ビバークでやり過ごしてもなお悪天候が続いたり退路を雪でふさがれれば救助要請しかない。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120103/t10015021401000.html
岐阜県警察本部によりますと、2日午後8時前、北アルプス奥穂高岳の北側にある岩場を登山していた男性3人のグループから、携帯電話で「仲間の1人が動けなくなった」と救助を求める連絡が地元の警察署に入りました。このため警察では3日朝から救助活動を行い、午後1時半ごろ標高2850メートル付近にいた京都市北区の37歳の会社員をヘリコプターで救助し、ふもとの岐阜県高山市の病院に運びました。救助された男性は、低体温症の症状や手と足に凍傷があるものの意識ははっきりしているということです。ほかの2人についても、低体温症とみられる症状があったことから、警察が午後2時半にヘリコプターで救助しました。警察によりますと、北アルプスでは、年末年始にかけて荒れ模様の天候となり、現場付近には先月31日以降新しくおよそ2メートルの雪が降ったということです。


これと槍ケ岳の場合
・どこで引き返すべきかの判断
が、どこまで適切で
・どうにも不可避
の%がどのぐらいであったかということだ。
どのぐらいの冬山登山歴の人が、どういう判断によって2件も同時遭難したのか、興味を引く。


ただねえ…この方々「年末年始登山」でしょ、
へたすると「初日の出登山」だから…
あんまりエキスパートじゃないんじゃないかな。
少なくとも、長野が地元で、ネイティブの山男な達人とは、雲泥の差があったりしそうだ。
空気読めない…ではなく天気が読めない感じ。
周辺の天気予報を見ながら、周囲の雲行きを見渡しながら、登る頃の現地はどうだろうという予測をするような。
まめに登ってるとけっこう庭みたいにわかるけど
年一回とかしかこないのでは、情報不足になって当然。


たまーにしかこれない、記念登山なので
つい無理して登ってしまいたくなっちゃうんじゃないかとね。
遠慮なく躊躇なく引き返そうという思考回路がオフになってる。