先従隗始・温故知新

はてダからの引っ越し(http://d.hatena.ne.jpのURLからここへ自動転送されます)。元サイト:アニメイレコムhttp://kasumin7.web.fc2.com/ire/

自治体を触発

きょうも各地を計測。


・青梅スタジアム
青梅市の計測結果は、シンチレータRAE2でちゃちゃっと計っただけなので
0.06とか書いてあるけど…平均値として。
いかにもホットスポットになりそうな、駐車場の隅っこの泥がたまってひからびてるあたりは
Soeks01Mで計測すると、β遮蔽してても0.3x台がザラ。
http://matome.naver.jp/odai/2131029206703325001/2131029374303388503
RAE2も、そんな桁外れに差が出るわけは無い…
この映像は土壌のβ線セシウムのそばではなく、線源無縁の屋内で計ってるからというのが大きいけど。


いったいあのRAE2でどのように計測してるのか、現場を見学したいもんだ。


狭山茶生産地帯:
樹木栽培に畑地のみ、ゆるやかな丘陵地帯で高台…ゆえに灌漑設備は無い…水の流れは無いが、水はけはいい


…せいか、表土を計測しても値は低い低い…0.03〜0.08とか。


0.3が出てしまうロケーションはほぼ決まってる。ネット情報や専門家提言の通りだ。
・コンクリ
腐葉土や枯れ草の山(枯れて腐った植物が集まってるところがヤバイ)


だから芝生や草原に線量計をベタ置きしてもちっとも数値は出ない。


・コンクリ:
雨水の流路上や、水たまりになる地点、斜面の下端
腐葉土や枯れ草の山:
乾燥荒茶と同じで凝縮作用である。
植物が根や葉から吸水しセシウム摂取し内部被曝した、なれの果て。
プルトニウムが、放射能は低いがたくさん集まると万年単位でいつまでもやっかいな高線源になるのと同じ理屈。
生木生草は生えているのであつめようがないが、腐葉土は容易にかき集めて山にできる…


これは、以下のメール文中の、青梅しょうぶ園にもあてはまった。



環境政策課さんへ

公園緑地課の職員殿としょうぶ園でお話ししました。

・通路スロープ下って一番下、雨水が流れ込んで、たまり、やがて乾いた後に残る汚泥(下水処理場と同じ)
 が、やや高い線量(GMカウンター Soeks01Mにおける、0.3xμsvh台)
 だいたいそういう場所は、雨水が流れた模様土によってが残っている

以上を伝えました。

・ガイガー管(GM管)は、β線をよく拾い、γ線はよく取り逃す(セシウムはβもγも出すので、ホットスポット探知にはこちら行うのが最適)
・シンチレータはγ線しか拾わない

…知識人にとっては常識ですが
一応、これも説明しました。(以前も言いましたが私は口頭説明は不得手ですので、メールの内容充実に注力します。)

本当は以下も説明したかった。

・シンチレータDoseRAE2は、安いガイガーカウンターなみに感度は良くない(センサーが小さすぎるため)
・最近のガイガー、シンチともに、20秒計測を数回行って割り算した『平均値』しか表示しない
 =ホットスポットで計測された高い線量値も平均化され「低く出てしまう」。
 平均値を出すって事は、値が出そろうまでに時間がかかると言うこと。なので平均値が出ない機器の方が素早くホットスポットを発見できる。

きょうのしょうぶ園全体、その外周の遊歩道、歩き回っての、遊撃的計測結果は、

・落ち葉もぬかるみも無い掃き掃除されたキレイな遊歩道:0.0x
・落ち葉が目立ってくると…:0.2x
・落ち葉やぬかるみや苔が充実すると:時に0.3xも
・冒頭にあるような、ホットスポット要件を満たすロケーションでは:0.3xばかり

今のところ、都心部も西多摩も、0.3x以上は計測されず。0.4xは皆無。今のところは。
やはり原発爆発後の気流の通り道、会津ルート、臨海部ルート、に該当してしまった23区北部東部の一部のみ、高い線量が出る。
きょうも足立区立学校で雨どいの下が3μだったそうで。報道の通り。

まあ、そんなわけで現地管理の嘱託?の老職員がたに簡単にオススメしたのは

・雨水の流路の下端、水たまりになり、やがてゆっくり乾いて汚泥だけ残る場所
 →できれば水たまりの水は早めに除去
 →残った汚泥も掃き掃除、ついでホース放水で洗浄(除染)通路に土砂や水を残さない癖をつける
 →なお掃き掃除などで出るホコリを、目や鼻に入れないように(吸引や摂取による内部被曝原因になる)

青梅市も、対岸の火事ではありません。
福島で行われているような除染作業も、規模の違いはあれ、おなじく行わねばなりません。

福島市ホットスポットは30μ
足立区が3μ
青梅市だと0.3μ

ちょうど1桁ずれていきます。

計算は簡単ですが、1日に2.7μづつ浴び続けると、1年で1ミリを超えます。
0.3×8時間=2.4+16時間かけて0.3浴びると=2.7μですね。けっこう人によっては簡単に達成。

また、こうも教えました。

放射性物質は、いわば火災の煙である…あれは均一ではないし、風向きに沿って流れながら希釈され消えていく(あるいは花粉)
・灰も、落ちる場所も落ちない場所もある
・落ちた灰は、土壌にふりかけられ、風で舞うか、雨で川へ流れていく
 (=雨水の流路がアブナイ、特に下端末端があぶない…下水道処理場の沈殿凝集作用と同じ)

放射性物質を濃縮凝集する代表例…乾燥した荒茶、枯れて腐った腐葉土、雨水が地表を流れかきあつめてきたセシウム
 荒茶も枯れ葉も水分が抜けて体積が減り、集積しやすくなっており、それでボタ山なんか作ったら高線量になるのが当然
 同様に、雨水が地表のセシウムも洗い流し集めてくる…
 そして流路の末端で水たまりになってセシウムも集まり、やがて水が蒸発して土と高圧縮セシウムが残る
 この原理、下水処理場の汚泥と同じなので、下水処理場の汚泥は高線量になる。

・なので、たとえしょうぶ園の中でも、線量なんて、千差万別…TV映像の、ひとつひとつの画素の発色が違うようなもの
 =いま環境政策課がやってるような、定点観測など『無意味』それと並行して、『遊撃的広域計測』を行うべき
・数十cm単位の碁盤上の、放射能汚染地図だって作れてしまうぐらい、場所によって大きくムラがある…数歩歩けばもう違う、
 数秒たてば同じ場所でも変動はある (核崩壊はきまぐれに起きるため)

…さすがに嘱託の老職員も、まして公園緑地課の方も、不慣れな概念(原子力放射能の専門知識)に
チンプンカンプンの部分も多かったようです。

私もアマチュアですから、プロのように慣れた器用な説明はできませんし。
その場で数分で説明するには、また相手に覚えてもらうには、知識量が大きすぎる。毎晩、講習会を何度も開いてやっと追いつくボリューム。

まあとにかく、覚えることが山ほどあるのは確か。

GMとシンチ、両方の線量計を使いこなすだけでも、多くの知識が必要。機種毎の性能や性質も、「わかる人」でなくてはならない。

公園緑地課の職員さんは、私が計測した数値を聞きたがったが、
ガイガーカウンターの特性を知らないと、
しかも機種…Soeks01Mのクセを知らないと、

数値を聞いても、ちゃんと意味がわからないのですよ。わからない人に、数値だけ教えても、誤解され、へたすればパニックされてしまう。
「0.3μ」を告げておきましたが、これはDoseRAE2における0.3μとは全然違います。
DoseRAEだと、0.15前後〜0.2xぐらいになってしまうかもしれないし、同じ値かもしれない。
(色々と読み解き方があるのです、ガイガーの出す数値には)

・シンチレーター:γ線しか拾えないので約半分〜8割程度の数値
・ガイガー:β線だけ10倍ぐらいに大きな数値で拾うので、γ線β線の合算値であるうえに、β線の数値分がやたら大きい
(これを計算して正しい価を出せる人出ないと、正しく数値の意味が理解できない)

・人間が受ける放射線ダメージは、β線γ線もです。γ線だけでは無い。
 これに加えホットスポット発見のためにも、ガイガーカウンターとシンチレータを両方もって(比較検証のため)計測に当たるべき。

でもそれは、アフター5に自宅でグーグルで検索すればすぐ学べることばかり。

自己学習が必要で自発性が求められたり、
いわゆるお役所仕事で、計測さえしていればいいのではなかったりと、

ある意味で、あまり役所には向かない作業かもしれない。線量計測は。

ちなみに私の基本的な計測は、地表面5cm程度と、50cm程度です。つねにβ線発見を意識している。
あと、β線遮蔽用のアタッシュケースを完備しており、β線ホットスポット検出作業が可能。


太陽の子風の子広場も計測してみたが、

3mmアルミ装甲ケースでβ遮蔽して0.15
機器を外に出して0.30

というスポットもありました。ガイガーはそうやって使うのです。
60万円の専門業者向けガイガー測定器も、β線を探知したい時だけアルミの蓋を外します。
http://www.hitachi-aloka.co.jp/products/data/radiation-002-TGS-131


…いずれにせよ、
放射能汚染に抵触する部課は横連携を強めてもらいつつ
おのおの独学ででも、もっと線量測定機器やあるべき測定方法、放射能の特性、などについて向学していただきたい所存。


小屋の中から陰口で「あいつはたいしたことない」とか言ってしまってるのは、ひとまず聞き流そう。
殺気というかプレッシャーに満ちており物騒であることも今は不問としよう。

とにかく、現状の「測定しました、数値は項です」では

『お話にならん』ので…

現在は都庁のいいなり同然かもしれませんが、もう少し青梅市自身が向学につとめ、不備不足を自覚していただきたい。