英国エコノミスト日本語オンラインサービス:2012年7月7日号
■南シナ海で中国とベトナムとの間の緊張が高まっている
中国とフィリピンが南シナ海での対峙から引き上げる様相を示していることで、東南アジア諸国が安堵感に浸ったばかりだというのに、同じ海域で中国とベトナムによる新たな緊張が勃発した。ここ近日、両国は近隣の環礁や油田の権利にまで論争を拡大しており....
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パネッタ国防長官は、先日、シンガポールで開かれたアジア安全保障会議で、
米海軍の艦船6割を太平洋へ向けると語った。
アメリカ海軍は現在、原子力空母11隻をはじめ280隻以上の艦船を保有している。
今後、太平洋のアメリカ海軍は、海兵隊と同様に、同盟国の既存の基地に、
常駐ではなくローテーション配備する。
最新鋭の艦船を投入する方針も示している。
質量から両面から強化する方針だ。中国への対処が一番の狙いとみられている。
また、この方針は古い艦船を別の地域が艦船を整理するためであり、
それによって実質太平洋側が、増えるとの見方もある。そのため、パネッタ長官の東アジア地域へのリップサービスという面も考えられる。
さすが、様々な行政の経験をしてきた老練な政治家とも言える。
演説原稿は、部下が書いているだろうが、その要旨を考えるパネッタはさすがだ。
「祖国の利益や大義、価値観のために戦い、命をも犠牲にする覚悟」を説いた。
あらためて、パネッタを通じて、アメリカ国防長官という重みを知ることができた。
【発行】国際インテリジェンス研究所: