先従隗始・温故知新

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実はまだ「ろくな製品がない」自転車用LEDヘッドライト


自作オートバイ用ヘッドライトをあちこち参考にしつつ回路図までは作った。
ガンダムプラモ用LED照明も自作した。
オートバイは整備含め25年。


ある程度は分かるわけ。


自転車歴も長いので、パナやキャットアイの製品の変遷も知ってる。
その上で、ここ最近で急激に進化してきたLEDライトには「まだまだメーカーも熟知には至ってなくて、試行錯誤で、粗雑だな」という印象。


パナBSキャットアイGENTOSと主だった国内メーカーのカタログも網羅してみて。
中華製ノーブランドのスペック表も眺めて。


ヘッドライトの基本なのだがこれは、オートバイや自動車の設計と整備(車検)に通じていないと、わからない領域。
ルーメンという単位が、広範囲面積をどれだけ照らせてるかの指標=全方位すべての光量を足した値だが、これは「大きなリフレクタ」でないと、無理があるのだ。


たとえば原爆。ものすごい光で何kmさきの生き物の目も永久に盲目にしてしまった。
小さい爆弾でも光量は抜群なわけ。


つまり「自転車用の小さいライトでも、原付なみに明るい!」ってのは
原爆と同じだから
=「対向車線を走ってる自転車の目潰し」になっている。


元来ならカブのライトぐらい大きなリフレクタにしないといけない。
単純に倍の面積なら、対向から見える明るさは半分だ。


しかし自転車ライトにそこまでの規制がない。
そもそも設置するスペースが無い。ロードバイクともなれば嫌がられもする。


はっきりいって迷惑この上ない。ジェントスだキャットアイだ2000ルーメンだと。
ストロボを炊きながら走行するなと。多摩サイを。暗がりの小道を。


ここらへんがまだまだ発展途上、粗雑といえる。ユーザフレンドリーではないし、第三者迷惑が配慮されてない。
まるで80年代の発展途上な家電製品だ。


また、充電式もハッキリ行って役立たずだ。
ドラレコなら、電池切れしても「まあしゃねえな」で済むが
ヘッドライトが電池切れで、充電に数時間かかり、終わるまで使えないとは「なんだこのガラクタ」


装着型ドラレコ=アクションカメラは、USBコード接続で市販モバイルバッテリーつけて使い続けられる。
けどもしヘッドライトをこういう仕様にしても、バッテリーをどこにくくりつけるんだとか、個人努力では追いつかない部分が出てくる。
市販モバイルバッテリーは激しい振動や雨滴に配慮してないので、人によってはバッテリーボディを変形させたりショートさせ、爆発火災を起こすかもしれない。


装着ドラレコは人体装着だから、ハンドル装着のヘッドライトほど絶えず激しい衝撃を受けることがない。
ドラレコ=アクションカメラもハンドル装着のモデルも有るが、車体装着で外付けLi-ionバッテリの安全面まで配慮となると生易しくない。
電源コードには防水防滴国際規格があるが、USBコードの場合は市販されていないのでメーカー独自になってしまう。


結局、乾電池式がベストだ。買えば済む。
コンパクトライトなら1000カンデラまでが対向に迷惑をかけない。
進化がむしろ邪魔なのだ。


だから結局、BSがOEM供給受けてる1000カンデラのモデルしか選択肢がなかった。
キャットアイのベースに取り付け出来るようにEL130をぶっ壊して台座だけ移植して使う予定。
(台座も国際規格にしないかねそろそろ…カメラ雲台みたいに)
バッテリーロングライフだけならEL140かEL130一択だし、明るさを欲すればこのBSのOEMモデルしかない(形状もソックリ)。
HL-SP5
http://www.bscycle.co.jp/products/option/light/
ネット通販のRuler BL02というのも同じ製品。


ロードバイクだって公道ユーティリティを突き詰めれば、
バッテリー内蔵でウインカーと尾灯を装着しバックミラーも標準装備、
その電源でヘッドライトも…ってなるから。すっかりオートバイだ。
バッテリー充電のためローフリクションダイナモを装着すると…なんか昭和のスーパー自転車と変わらない。


ルーメンに関する記事を見ても、キャットアイは実は設計が下手だ。
http://www.diylabo.jp/column/column-19.html
同じルーメンでも実際の路面明るさが非常に暗い。アマゾンレビューで明白で、製品問わず。
昔ながらの砲弾型設計なので、地表面へ集光する設計をしたことがないんだろう。古いメーカーらしい姿勢では有る。
すこしスタンレーにでも弟子入りしてはどうかと。


だいたい、キャットアイ製品はどれも、
さほど強くない衝撃でも「レンズ&LED基盤一体型ユニット」が「もげて」リード線のハンダがブチ切れて断線し、地面へコロコロ転がっていく…
自動車部品だったらありえない粗雑ぶりだ。EL130系とエコノム系で、アマゾンレビューで確認されている。
真夜中にこれになるとライトを喪失し修理も不可能…


砲弾型=正円ライトは、上半分が無駄である。空と樹木しか照らしてない。
だから普通はリフレクタやコリメートレンズでそっちの光はカットして、地表側へ向きを変えることで明るくしてる。
キャットアイにはその技術がない。オートバイや自動車のライトを生産してないからノウハウがない。
自動車オートバイはハイビームがあるため。上と下で照射範囲がキッチリ分けられてるからね。そこの設計には厳しい。
車検も光軸検査が一番厳しい。


集光リフレクタなどでどれだけ明るさが変わるかは以下。
http://d.hatena.ne.jp/geasszero/20141231/1419946254
買ったまんまの状態だとそこそこ明るく
1WパワーLEDに交換するとむしろ暗くなってしまい
コリメート集光レンズを装着したら「目潰し」になった。泥棒に効果あるぐらいに。
要は今時の自転車用高額LEDヘッドライトと同じ。しかも照射範囲やたら広い。


バイクや車と違い、自転車ヘッドライトのハンドルマウント型で大型化するのは現実的に無理なので
・デュアルライト化(ハンドル左右2ピース装着)
・2〜5LED化(上下はダメでも左右ワイド化)


が現実味だろう。
仮に3WのLEDひとつで眩しいライトを作ると、いくらコリメートレンズやリフレクタで配光しても、対向の目潰しになってしまうから
それだったら1WのLED3つに分けても、配光が良ければ同じルーメンでの照射範囲が確保できる。
それに、コリメートレンズ次第で、小さいWのLEDのほうがルーメンや照射範囲明るさは上がったりする。キャットアイはレンズ部が安直な砲弾型でちっともコリメートできておらず設計が下手。照射範囲が長四角で照射範囲がくまなく明るくなかったら意味がない。


製品によってはアクリル樹脂導光でライトの側面が光るやつが有る。
あれは夜間視認性=安全面で秀逸だね。ちゃんと走行現場を見て設計している。



あと、「ロービーム装置」実装してくれんと困るよ。


自動車みたいな光源式じゃなく
首振りの機械式でいいから
走行中、片手でサッサとワンタッチでやれるのがいい。


高輝度LEDライトってまだ生み出されて日が浅いから
まぶしすぎて対向車や歩行者の脅威になってることがまだ世間に認知されていない。