先従隗始・温故知新

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誰も教えないし、そもそも知らない、缶ビールのおいしい飲み方


一般論としては「きれいなグラスにトコトコ注がないと、泡がよく出なくてマズイ」
けど…


しかし、やっぱ、手抜きしたいし、
缶ビールなんだから、缶で飲みたいじゃない。


1 安い発泡酒以下でも、酒類ビールでも同じ。ホップをウリにする品種を買うこと。
2 豊富なホップで、多めの泡が、いつまでも出やすいものを。
3 開けたら、軽く振る。人の肩をせかすくらいにゆったりと。
4 軽く泡だった状態で、飲む。
5 その後も、飲む前に、軽く振って泡を増やしつつ飲む。
6 量が減ってくるほど、泡があんまりでなくなるので、計算しながら振ること。あまり放置時間が長すぎても炭酸が抜けてしまう。
7 つまり、最初は少しだけ口に含むように飲み、最後の方は多めにグイっと飲むと、泡の量を均等化しやすい。


泡は、泡の部分を振っても増えない。
底の方、液体だけを移動距離多く振るように、実験フラスコのような三角形の振り方をする。


※フラスコ振りのような、横振りだと
 あまり泡が立たなくて、粗くなるので
 ホップが豊かな酒類なら、むしろ掌で飲み口をふさぎ
 タテに大きく、2回ほど振る、ふさいでないと中身が飛び出るくらいに。
 この方法だと泡が細かい、事がある。


あと、当然ながら、なるべく缶は小さい方がいい。
500ccなど大きいと、もし振り方を間違えたときに一気に炭酸が抜けて泡も出すぎる。
つまり「缶の長さ、レングス」により、移動距離は正比例するので、
ちょっと振っても多く泡が出る可能性が高い。
逆に、酒類ビールの100円缶なんて、最初に振りまくって一気に飲める。
250もレングスは大差ないので、3口くらいで飲み干せる。


練習は250で、慣れてきたら350でチャレンジするといい。


このような楽しみ方は、むろん、アルコールフリービール飲料でも可能。


この缶ビール特有の飲み方にも
やはり特有の「極上の飲み干し方」がある。


最後の飲み干しのときに、すこしだけ、泡だけが残るのだ。
この泡が多すぎると辟易してしまうが
ふだん缶ビールを普通に飲んでて、最後の方のただの麦汁にガッカリ
…してる人々にとっては、
最後の最後が極上の泡で締めくくれると、なんだか意外にうれしいものだ。


缶ビールへの価値観が変わることと思う。


また、最近は、香りや、風味を、高級感で洗練している製品が増えた。
つまり、ラガーでない、エール的な趣向品が増えたと言える。
欧州では、このようなハーブでスパイスなエールは、冷やさない。


がぶ飲みするラガーなビールというよりは
じっくり味わう、しかも時間をかけてビールだけで味わう、
高級ダージリンのティータイムのノリである。


風味が凝っている、高級なホップや麦芽をあしらってあるビールほど


逆転の発想、この缶ビール式の飲み方の方が、合っている。


瓶ビールは、冷やさないとうまくない。泡も出ないし調節できないから。
上司におつぎするのに、振ってみせるのはなんだか滑稽で、しかも瓶だけに危険が伴う。


しかし、缶ビールのこの飲み方なら、温度は関係ない。振ればいいのだから。
一人で、めいめい、マイペースで振っては飲める。休日の河原や自宅が似合う。


慣れてくるとむしろ、常温のビールも美味。
香り、コク、香ばしさ、なにかが符合する製品だと、特に旨い。
もっと日本も、ゆったりとエールのように飲むことを、覚えていい時代だと思う。